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(レポ&写真) [UFC] 11.22 ラスベガス:ティト&ケン、遺恨は清算。短期決着が続出

UFC "UFC 40 - VENDETTA(血の復讐)" 2002年11月22日(金)米国ラスベガス・MGMグランド

  レポート:井原芳徳  写真:ピーター・ロックリー(Peter Lockley)

  【→大会前のカード紹介記事】 [→掲示板・UFCスレッド]

  <テレビ放映スケジュール> WOWOW (BS-5ch、デジタル191ch)
   11月24日(日)午後6時−8時,11月25日(月)深夜1時55分−,12月25日(水)午後11時45分−

※次回「UFC 41」は2月28日・アトランティックシティで開催。リコ・ロドリゲスのヘビー級王座防衛戦と、宇野薫とBJペンのライト級王者決定戦が行なわれる。

メインイベント ライトヘビー級タイトルマッチ 5分5R
○ティト・オーティス(米国/チーム・パニッシュメント/王者)
×ケン・シャムロック(米国/ライオンズ・デン/挑戦者)
3R 終了後 TKO (ドクターストップ:顔面の腫れと出血による)
※オーティスが王座防衛

 ティトがスタンドでパンチ、首相撲で肘と膝を当て、タックルでテイクダウンし上から細かいパンチや肘を落とすという展開が3ラウンドまで繰り返される。ケンもスタンドでカウンターを当て何度かティトをひるませ、下になってもラウンド終盤に脱出するなど、38歳とは思えない粘り強さを見せた。しかしラウンドが進むにつれ顔面の腫れと出血がひどくなり、ドクターストップ。ティトが膝の負傷による1年2ヶ月のブランクを全く感じさせない強さを発揮した。試合後両者が抱き合い、ケンがティトの手を上げ素直に勝利をたたえると、1万4000人の観衆は暖かい拍手を送る。2月のPRIDE.18でのケンとドン・フライの遺恨決着を思い起こさせるシーンだった。

セミファイナル ライトヘビー級 5分3R
○チャック・リデル(米国/チーム・パニッシュメント)
×レナート・“ババル”・ソブラル(ブラジル/ファス・バーリトゥード)
1R 2'59" KO (左ハイキック)

 リデルがパンチでプレッシャーをかけ続ける。中盤過ぎにババルが右ローを放った隙にリデルがパンチで突進。ガードが下がったババルの顔面にミドル気味のハイをリデルが叩き込み見事なノックアウト勝ちをおさめた。これでリデルのライトヘビー級王座挑戦がより現実的となったが、本当に同門のティトとの対戦が実現するのか、今後の動向が注目される。

第6試合 ウェルター級タイトルマッチ 5分5R
○マット・ヒューズ(米国/ミレティッチ・ファイティング・システム/王者)
×ギル・カスティーヨ(米国/シーザー・グレイシー柔術/挑戦者)
1R 終了後 TKO (ドクターストップ:左目の上のカットによる)
※ヒューズが王座防衛

 ヒューズがパンチでカスティーヨを金網に追い詰め、両手を差してテイクダウン。柔術ベースのカスティーヨの下からの攻めを警戒してか、パンチを放っては離れるというヒット&アウェイ戦法を取り、着実にカスティーヨにダメージを与える。だが途中、カスティーヨが左目の上をカット。偶然のバッティングが原因のようにも見受けられたが、カスティーヨの抗議は受け入れられず、ドクターストップがかかった。確かにアクシデント的要素の強いフィニッシュだったが、パワーと戦術を見る限り、このまま試合が進んでもヒューズの勝っていた可能性が高い。

第5試合 ウェルター級 5分3R
○カーロス・ニュートン(カナダ/ウォリアー・マーシャルアーツ)
×ピート・スプラット(米国/フリー)
1R 1'45" アームロック

 試合前からリラックスした表情を見せていたニュートンは、スプラットのローに合わせてタックルでテイクダウンに成功すると、すぐにサイドポジションをキープ。最後は上四方からアームロックを極め、スプラットはタップした。余裕で勝利したニュートンはおなじみのカメハメ波ポーズを披露した。

第4試合 ウェルター級 5分3R
○ロビー・ローラー(米国/ミレティッチ・ファイティング・システム)
×ティキ・ゴーセン(米国/チーム・パニッシュメント)
1R 1'29" KO (右フック)

 アーロン・ライリー、スティーブ・バーガーを連破したローラーが今日も絶好調。パンチで間合いを詰めてきたティキを、カウンターの右フック一発でぶっ倒し、さらに上からパンチの連打で追い討ちをかけ完勝した。ウェルター級の王者が同門のヒューズのため、皮肉にもローラーはいわゆる「チャック・リデル状態」になりつつある。

第3試合 ヘビー級 5分3R
×イアン・フリーマン(英国/トータル・マーシャルアーツ)
○アンドレ・オロフスキー(ベラルーシ/フリー)
1R 1'25" KO (左右パンチ)

 イギリス大会で勝利し、ミレティッチの元でトレーニングを積んでUFCの本場ベガスに乗り込んできたフリーマンだが、オロフスキーのカウンターパンチに苦しみ、最後は金網に追い詰められての左右の連打でマットに沈んだ。

第2試合 ヘビー級 5分3R
○ウラディミール・マティシエンコ(ベラルーシ/RAW)
×トラヴィス・ウィウフ(米国/ミレティッチ・マーシャルアーツ)
1R 4'10" TKO

 負傷欠場のフランク・ミアに変わって急遽出場の決まったウィウフだが、格の違いもあってワンサイドゲームに。序盤からテイクダウンされ、サイドからの肘とパンチを浴びる。スタンドのギロチンチョークはなんとか抜け出したものの、フェンスに押し込まれて頭部への膝を浴びレフェリーストップ。

第1試合 ミドル級 5分3R
○フィリップ・ミラー(米国/ウィリアムス・コンバット・レスリング)
×マーク・ウィアー(英国/チームX)
2R 4'50" チョークスリーパー

 フリーマン同じくイギリスからの上陸組として期待の集まったウィアー。前回は短時間のKO勝ちに終わり、グラウンドの展開が見られなかったが、今回は長い足を活かした三角絞めを披露。しかしパワーに勝るミラーはそれを持ち上げて叩き付ける荒業で脱出し、得意のグラウンド&パウンドで攻め立てる。
 2R開始早々にウィアーは必殺の左ハイを炸裂させ、マウント、バックと移行しチャンスをつかむ。だがタフはミラーは脱出しインサイドガードに戻し最大のピンチを脱する。ウィアーにリバースされ、上からパンチを浴びるが、残り1分でウィアーがスタンド勝負に自ら戻すと、ミラーはウィアーの打撃をかいくぐってタックルでテイクダウン。ハーフ、マウント、バックと速攻をかけ、最後はチョークスリーパーでウィアーからタップを奪った。ウィアーは詰めの甘さで自ら負けにはまり込む格好となった。

Last Update : 01/04

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