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[WBCムエタイ] マスコミ参加の日本ランキング選定委員会が発足

(4/4 up) 「WBCムエタイ日本ランキング委員会」の初会合が3月29日、都内で行われ、日本ランキングが制定された。
 この会はタイにあるWBCムエタイ本部からの要請を受け開催されたもので、「格闘技通信」「Number」等に執筆するスポーツライター・布施鋼治氏が議長となり、中立的な立場にいるマスコミ関係者に呼びかけ、7名が参加した。

<参加マスコミ> ※写真左より。敬称略
 押切伸一(フジテレビ「SRS」構成作家)
 橋本宗洋(フリーライター)
 熊久保英幸(GBR編集長)
 布施鋼治(スポーツライター)
 高崎計三(フリーライター)
 井原芳徳(BoutReview編集部員)
 山田英司(BUDO-RA編集長)


 2月度のWBCムエタイのランキングに入っている日本人は下記のとおりだが、日本人の実績が十分に評価されているとは言い難い状態。WBCムエタイ公式サイトでもこの会の模様が報じられ、日本ランキングが近い将来の世界ランキングに反映される模様だ。

      ライト級:10位・石井宏樹
    ウェルター級:3位・大輝 14位・正木和也
スーパーウェルター級:8位・山内裕太郎 14位・白須康仁
      ミドル級:6位・松本哉朗 15位・城戸康裕
   ライトヘビー級:26位・マグナム酒井
スーパークルーザー級:17位・子安慎吾
      ヘビー級:17位・ノブ・ハヤシ 30位・内田ノボル
  スーパーヘビー級:14位・ノブ・ハヤシ


 ランキングの対象となるのは、06年1月から07年3月までに、ムエタイまたは肘有りキックルール5回戦に出場した日本人。日本のキック団体で長年ランク入りしているモンゴル人のツグト“忍”アマラと、日本よりタイでの試合のほうが多い中村元気も含まれる。小林聡氏ら引退した選手は除外される。
 シュートボクシングは投げ技・関節技が決着・採点に直接影響するため対象外となったが、今後の議論次第では、肘有りとなる日本人同士のエキスパートクラスルールに限り、対象となる可能性もある。
 階級転向した選手や複数の階級で戦っている選手は、該当期間・ルールで主に活躍した階級に割り振られる。契約体重制の試合は、その体重に最も近い階級の試合とみなされる。よって真王杯60kg級で活躍したフェザー級〜ライト級の選手の多くは、スーパーフェザー級の扱いとなる。

WBCムエタイ日本ランキング委員会・07年3月29日制定・日本ムエタイランキング

 (※特に表記の無い王座・ランキングは、その選手の該当階級のもの)

◆フライ級
1. TOMONORI(OGUNIジム/NJKF王者・MACH GO GO優勝)
2. 魂叶獅(はまっこムエタイジム/J-NETWORK王者・MACH GO GO準優勝)
3. 飛燕野嶋(KAKUMEI契明ジム/MA日本王者)
4. 森田晃充(士道館橋本道場/MACH GO GOベスト4・MA日本前王者/MA日本バンタム級1位)
5. 建石智成(尚武会/新日本王者)
6. 高橋拓也(拳之会/NJKF 1位)

◆バンタム級
1. 米田貴志(OGUNIジム/NJKF王者・真王杯55kg級優勝)
2. 藤原あらし(S.V.G./全日本王者・真王杯55kg級準優勝)
3. 国崇(拳之会/NJKF 1位・真王杯55kg級ベスト4)
4, 深津飛成(伊原道場/新日本王者)
5. 蘇我英樹(市原ジム/新日本1位)
6. 寺戸伸近(BOOCH BEAT/全日本1位・真王杯55kg級ベスト4)

◆フェザー級
1. 山本元気(DEION GYM/全日本1位)
2. 久保優太(立川KBA/NJKF王者)
3. 山本真弘(藤原ジム/全日本王者)
4. 菊地剛介(伊原道場/新日本王者)
5. 中村元気(クロスポイント・ムサシノクニ)

◆スーパーフェザー級
1. 桜井洋平(Bombo Freely/真王杯60kg級優勝/NJKFライト級王者)
2. 石川直生(青春塾/全日本王者)
3. 大宮司進(シルバーウルフ/真王杯60kg級ベスト4・ISKA世界王者・M-1王者)
4. 中須賀芳徳(OGUNI GYM/真王杯60kg級準優勝/NJKFフェザー級2位)
5. 前田尚紀(藤原ジム//全日本フェザー級2位)
6. ラスカルタカ(月心会/真王杯60kg級ベスト4/全日本フェザー級3位)
7. アトム山田(武勇会/MA日本王者)

◆ライト級
1. 石井宏樹(藤本ジム/WBCムエタイ10位・新日本王者)
2. 増田博正(スクランブル渋谷/全日本王者)
3. 大月晴明(AJKF/WPKC世界ムエタイ王者)
4. サトルヴァシコバ(勇心館/全日本1位)
5. 西山誠人(アクティブJ/WFCA世界王者)
6. 木村 允(土浦ジム/MA日本王者)
7. 梶原龍児(チームドラゴン/J-NETWORK王者)

◆ウェルター級
1. 大輝(JMC横浜GYM/WBCムエタイ3位・ラジャダムナン8位・全日本前王者/現全日本Sウェルター級)
2. 白須康仁(花澤ジム/MA日本王者/WBCムエタイSウェルター級14位・WMAF世界Sウェルター級王者)
3. ツグト“忍”アマラ(フリー//元全日本ライト級王者)
4. 正木和也(藤本ジム/WBCムエタイ14位・新日本王者)
5. 笛吹丈太郎(大和ジム/NJKF王者)

◆スーパーウェルター級
1. 山内裕太郎(AJジム/WBCムエタイ8位・全日本王者)
2. 望月竜介(U.W.F.スネークピットジャパン/全日本1位)
3. 新田明臣(バンゲリングベイ//UKF世界ミドル級王者)
4. 白虎(和術慧舟會RANGER品川ジム//元NKBウェルター級王者)
5. 佐藤晧彦(JMC横浜GYM/前全日本4位/現ミドル級)
6. 濱崎一輝(シルバーアックス/全日本2位)

◆ミドル級
1. 松本哉朗(藤本ジム/WBCムエタイ6位・新日本王者・ラジャダムナン6位)
2. 寒川直喜(バンゲリングベイ/J-NETWORK王者)
3. 我龍真吾(ファイティングマスター/M-1王者)
4. 中村高明(藤原ジム/全日本1位)
5. 須藤信充(team sudo/元NKB王者)

◆ヘビー級
1. 澤屋敷純一(チームドラゴン/J-NETWORK王者)
2. 内田ノボル(ビクトリージム/WBCムエタイ30位・新日本王者)


 選定委員会では、ムエタイのランキングのため、対タイ人の実績が高く評価された。例えばフェザー級では、ルンピニーランカーのカノンスックをKOし、ワンロップと引き分けた山本元気が、元気を下した山本真弘を押さえ1位に。2位の久保は他団体王者クラスとの対戦経験は無いものの、タイでの実績が評価され、3位の真弘よりも上位となっている。久保は日本人対決を含め負け無しで、勝率の高さも評価材料となった。
 スーパーフェザー級は1位・桜井、2位・石川、3位・大宮司。大宮司は石川に勝っているため、こちらでも逆転現象が起こったが、その試合は3分3R+延長1Rだったため、査定の対象外となっている。
 ウェルター級〜ミドル級、ヘビー級では、魔裟斗、佐藤嘉洋、武蔵ら国内トップ選手がK-1ルールの試合しかしていないため対象外となっている。
 直接対決が無い選手同士のランク付けに関しても議論が難航したが、肘有り5Rで対戦した場合を想定し、また、対象期間の肘有り5Rでの勝率を特に評価し、ランク付けがされた。

 選定基準についてはまだ議論の余地があるが、WBCムエタイの現行のランキングには、肘有りの試合をしていない選手も含まれているため、日本ランキングのほうが、本来のムエタイの基準に近いものとなっていることは確か。WBCムエタイ側に、より厳密なランキング選定を働きかける上でも、今回の日本ランキング制定は有意義なものとなるだろう。
 今後の会合、ランキング更新時期は未定。ランカー同士の肘有り5Rでの直接対決があれば、その結果はランキングにダイレクトに反映され、よりランキングの精度が高まるだろう。(井原芳徳)

Last Update : 04/04 10:27

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