失意のペドロ・ヒーゾ翌日インタビュウ

「僕にとって人生最悪の日だ!」

 試合翌日、ヒーゾの部屋を訪ねて驚いた。
 敗戦のショックでうなだれるヒーゾの姿も確かにショッキングではあった。
 これまで30戦無敗を誇り、前評判では圧倒的に王座奪取を成し遂げるであろうと言われていたヒーゾである。しかし、今僕の目の前で左目を大きく晴らしたブラジル人は、大きな自分の体丸めて申し訳無さそうにソファーに横たわっている。
 そして、何よりショックだったのは、何と言っても顔面の中央部を斜めに横切った縫い傷だろう。そう言えば昨夜、試合直後に部屋に電話を掛けてインタビュウの申し入れをしたときに「今晩は無理だ、これから病院に行かなくちゃいけないんでね」というつれない返事が返ってきた事を思い出す。
 昨夜の試合についてはレポートを読んでいただければ判る通り、あまりの展開の乏しさに客席からのブーイングが殺到し、最後は物が投げ込まれるような騒ぎにまで発展している。僕も最初試合を見た限りでは、両者はお互いの距離に踏み込めずにただいたずらに時間を浪費した程度にしか思っていなかったのであるが。実はそこには、当事者にしか判らない“世紀の凡戦”の理由があったのである。 →GO INTERVIEW



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