155cmの小柄な体躯ながら、頭脳的な試合運びとバランスの良さで勝ちを重ねている廣野剛康。現在は修斗フェザー級の3位にランクインしている。今回の相手はKzFACTORYの勝村周一朗。172センチとフェザー級にしては大柄な勝村は、20センチ以上の廣野との身長差をいかして試合を進めたいところだ。
廣野はサーファーのようなウェットスーツを着てリングイン。序盤はお互い手探り状態が続くが、勝村の腰が重く廣野はなかなかテイクダウンすることができない。すると廣野はすかさず引き込んで腕を取りにいくが、勝村も極めさせずにふたたびスタンドへ。ラウンド終了間際に勝村の豪快な投げがきまるが、1Rはほぼ互角の展開である。
試合が動いたのは2R。ふたたび引き込んでスイープを狙う廣野に対して、勝村はなんとそのまま廣野を持ち上げて叩きつけ、パワーの差を見せつける。勝村はそのままマウントを奪取、嫌がって反転した廣野をバックマウントからのチョークで追いこむ。必死にディフェンスする廣野だが、ウェットスーツが仇になって勝村の足が強力にフックされるために逃れることができない。勝村の腕が完全に廣野の喉に食い込む場面もあったが、廣野は脅威の粘りでこのピンチを脱出。これは勝村が根負けした感もあったが、こうなると試合は完全に勝村ペースだ。結局このポイントが効いて判定は大差で勝村の勝利。勝村はこの勝利を糧にしてこれから上昇気流に乗りたいところだ。
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