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Report

修斗SHOOTO GIG EAST Vol.2
5月22日(火)東京/北沢タウンホール
主催 : パレストラTOKYO

「小室欠場も柔術マッチ熱戦に。大河内、サバイバル戦を制す」

レポート&写真:井原芳徳

第1試合 フェザー級 5分2R
×藤田善弘(パレストラHIROSHIMA)59.0kg
○小塚誠司(PUREBRED大宮)58.3kg
判定0-3(17:20,17:20,17:20)

 99年東日本アマ修斗オープン準優勝の小塚のデビュー戦。安易にタックルで飛び込む藤田をつぶした小塚は好ポジションで試合をすすめ、終盤はバックマウントからのパンチで攻め勝ち星。2連続一本勝ちで波に乗っていた藤田だったが動きに精彩を欠いた。

第2試合 ウェルター級 5分2R
×鈴木洋平(パレストラTOKYO)69.9kg
○川尻達也(総合格闘技TOPS)69.8kg
1R 2'42" 一本(スリーパー・ホールド)

 4月8日北沢大会で引き分けた両者の再戦。川尻が腰投げからサイドポジションを取ると素早くマウントに移行し最後はバックからのスリーパーで一本。川尻が3戦目で初白星を飾った。

第3試合 ウェルター級 5分2R
△藤原正人(パレストラTOKYO)70.0kg
△杉江"アマゾン"大輔(ALIVE)69.5kg
判定0-0(19:19,20:20,19:19)

「『野人』だから」という理由でリングネームに「アマゾン」を付けた杉江だったが、両ラウンドともインサイドガードで膠着してしまう「野人」らしからぬファイトに終始してしまった。

第4試合 ブラジリアン柔術・アダルト紫帯ペナ級・7分一本勝負
○渡辺 孝(パレストラ)
×朝倉孝二(パレストラ)
レフェリー判定(ポイント2:2:アドバンテージ1:1)

 柔道の強化選手・小室宏二(R.J.J.)の出場で話題を呼んだカードだったが、柔道連盟からの意見を受け欠場(→詳細は別記)。急遽、朝倉孝二が出場した。序盤は朝倉がリバーサルで2ポイント、パスガードでアドバンテージを得たが、後半同じ展開で渡辺が追い付く。渡辺がパスガードのまま3秒押さえ込めばプラス3ポイントを獲得し勝利確実だったものの、朝倉が必死にもがいてなんとか押さえ込みを拒む。時間いっぱいの接戦に歓声が湧いた。中井祐樹レフェリーの判定で渡辺が勝利。ライバル戦が決着した。

第5試合 ブラジリアン柔術・アダルト紫帯レーヴィ級・7分一本勝負
○早川光由(ストライプル)
×アレッシャンドリ小川(谷柔術)
ポイント36:0

 早川が「技のおもちゃ箱」の愛称どおりのムーブで魅せ、リバーサル、パスガード、マウントなどで次々とポイントを奪取。柔術2年の日系ブラジル人・小川に何もさせず圧勝した。試合後、巻いていた紫帯を客席に投げ入れ、茶帯を受け取りポーズ。早川が茶帯に昇格した瞬間だった。

 パレストラ興行で柔術関係者が多かったことを差し引いても、この日の柔術マッチ2試合は一番の盛り上がりを見せた。接戦と大差と両極端の内容だったが、技術水準が非常に高かったこともあり、逆に柔術の魅力とポテンシャルを修斗ファンにもわかりやすく伝えることができたと思う。

第6試合 フェザー級 5分2R
○高橋大児(SHOOTO GYM K'z FACTORY)60.0kg
×梅村 寛(ALIVE)59.8kg
2R 3'51" 一本(スリーパー・ホールド)

 1Rはロープ際での差し合い、ハーフガードで膠着が続いたが、2R高橋がパスガードに成功すると素早くバックをキープしスリーパーに仕留めた。高橋はこれで7戦3勝2敗2分けに。

第7試合 ミドル級 5分2R
○大河内貴之(パレストラTOKYO)74.7kg
×大原友則(シューティングジム東海)74.6kg
判定3-0(20:17,20:16,20:17)

 2月の大阪大会で池本誠知にノックアウト負けし2勝3敗1分けとなった大河内と、第2代ウェルター王者からボクサーに転身し再び修斗に戻りながらも黒星の続く大原の、失地回復を目指した両者の対決。序盤スタンドでの間合が続いたが、大河内が切れ味鋭い右ロー一発で大原をひるませると、寝技に持ち込み一気に試合をコントロール。マウントパンチ、腕十字と攻め込む。2R、大原のセコンドの川口健次が「自分のシューティングをやろう」とアドバイスを送ったが、流れを変えられず。ハーフガードからのアームロック、バックからのスリーパーで大原を脅かす。最後は腕十字で極め、「ビリビリといってた(大河内談)」が、大原は時間とロープ際の位置に救われた。完敗だった大原だが、「あんまり変な負け方するならやめたほうがいいですけど、今日俺行けましたから。負けても悔いはないですよ。今のシューティングの距離で打撃を出せるようにしたいですね」と意気揚々。次こそ失地回復を果たして欲しい。


小室宏二選手欠場についての主催者のお知らせ

 本日、第4試合の柔術マッチに出場を予定しておりました小室宏二選手は、以下の理由のため欠場になります
 当初、パレストラからの出場オファーに対し、小室選手からは監督やコーチなどに了承を得て、出場の決定をいただいていました。しかしアマチュアという観点から入場料を徴収する大会に柔道選手が出場するのは好ましくないのではないかという意見が5月19日の段階で柔道連盟から出されました。
 出場の是非に関する最終的な決定は連盟内の会議で決議することになったようですが、その会議に出席すべきメンバーの方が海外の遠征試合に動向していることもあって、 本日までに結論を出すことは不可能であることが判明しました。
 小室選手は柔道では強化選手に指定されるトップ選手のひとりです。数ある格闘競技のなかでも最も厚い選手層をほこる柔道という競技において、強化選手に選ばれると言うことはとても困難で大変なことです。
 柔道家・小室選手にとっても、今回の出場は今後への大きな糧となる経験だと判断し、マッチメイクを行いました。欠場は残念ですが、逆に今回の出場が小室選手の柔道家としての道筋に障害となってしまう可能性があるのであれば、それはパレストラにとって本意ではありません。小室選手とも再三話し合いを行い、今回の大会出場は白紙に戻そうという結論に至りました。小室選手の出場を楽しみにしていた方には誠に申し訳ありませんが、何卒ご了承下さい。
 欠場となる小室選手に代わって、第4試合にはパレストラ東京の朝倉孝二が出場、渡辺孝と対戦します。ここ最近の大会の紫帯ペナ級は渡辺不出場の時には朝倉が、朝倉不出場の時には渡辺が、それぞれ優勝を果たしています。直接対決は今回が初めて。この試合はある意味、同階級の日本一を決める一戦と言っても過言ではありません。
 なお御希望の方には、会場入口におきましてチケットの払い戻しを受け付けていたしますので、お申し出下さい。

有限会社パレストラ



レポート&写真:井原芳徳

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