5月の後楽園大会で当時Bクラスの阿部裕幸のレスリングの翻弄されいいところのなかった野中が心機一転、丸坊主となりリングに登場する。対する大河内は9月の後楽園大会で新鋭バレット・ヨシダ相手に敗れはしたもののメインを食うほどの名勝負を繰り広げたばかり。ベテランの両者の意地のぶつかり合いが期待されたが、膠着の多い展開になってしまった。
1,2Rは大河内がガードあるいは猪木・アリ戦の猪木状態の繰り返し。セコンドのアドバイスも少ないため、場内が度々沈黙する。3Rには野中のハーフパスガードを大河内が返し客席が湧くが野中のガードが固く膠着が続く。終盤野中がトップを取るがまたも大河内が密着しそのまま試合終了。上を制する場面が多く、スタンドでも幾度かカウンターパンチをヒットさせた野中がなんとか判定勝ちを奪い取った。