7月に「アブダビでノゲーラに勝った男」ジョー・ギルバートに一本勝ち、念願の朝日戦を奪取し、「朝日はライト級タイトルの踏み台」と強気な発言をしていた植松だったが、ベテラン朝日の巧さに翻弄される。
1R早々植松がテイクダウン、パンチのフェイントからアキレス腱固めを取るもなかなか極まらず。朝日も取り返すと、空いたもう片方の足のカカトで植松を蹴る。ガードでは何かをつぶやきプレッシャーをかけ、手の指を絡めることで植松の気を散らす。
だが植松が2Rもテイクダウンに成功、3Rには側転パスを狙う等果敢な攻めを見せ、結局僅差ながらも主導権を握り続けた植松の辛勝。念願の朝日越えに成功した。
しかしリングアナウンサーにマイクを渡されても「イマイチな試合でした。もう少しだけ待ってください」と反省しきり。朝日が試合後「俺程度でもパスできないようじゃダメ。勝ちといっちゃ勝ちだけど、もっと世界には強い奴いますからね」と評したとおり、植松には今後、次期ノゲーラ挑戦者最右翼としての一層の鍛練が必要となりそうだ。
一方の朝日も、1年ぶりの公式戦に「ダメですね〜って自分でつくづく思った。また俺の言葉に説得力無くなっちゃいますよ」と、思うように攻めきれない自分自身に苛立ちを隠せない様子だった。
だがこの二人、植松が朝日の控室を訪れると感想戦に始まり、いつの間にかノゲーラ攻略法談義に花が咲く。ライト級不動の王者に対する二人の想いは変わらない、そう感じさせるほほ笑ましい光景だった。
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