大本命・土屋の対抗として、この両者の名前を挙げる関係者は多い。この試合の勝ったほうが決勝まで勝ち進むとみられていたし、トーナメントの一戦である事を抜きにしても、この試合は日本屈指の技術戦として大きな注目を集めていた。
実際、1Rは両者ほとんど手数を出さず探り合いに終始し、神経戦の様相。
2Rはミドルの打ち合いからスタート。その後は貝沼のハイをスウェーした山口がローからミドル、さらにテンカオを出すと貝沼左フックをカウンター。今度は貝沼のカウンターに山口がミドルと高度な攻防が繰り広げられる。均衡が崩れたのは残り1分を切ったあたり、山口がパンチを出すとそれに合わせて貝沼がハイキック、これが山口の耳にヒットし山口大きくぐらつく。貝沼一気にロープに詰める。山口カウンターの左で反撃に移ろうとしたところでゴング。
3R両者カウンターの打ち合い、山口の左ミドルに貝沼の左フック、貝沼の左ミドルに山口の左ストレート。相打ちが続く。業を煮やした貝沼が膝蹴りから一気に攻めようとコーナーへ押し込んで突進するとガードの下がったところに山口乾坤一擲の左肘。これで貝沼の額がざっくりと切れ、ドクターチェックにより続行不可能の判断が下され山口が紙一重の勝利を収めた。
試合後山口はインフルエンザで練習が十分でなかったことを告白。しかし苦しい状況の中強豪に勝利したことで「一気に行きます」と優勝宣言。
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