谷山ジムが全日本キックを離脱してフリーとなってから初のリング登場となった土屋のMA第1戦は新設のWMAFスーパーバンタム級王座決定戦。「キック9冠王」を目指す土屋は2冠目となるここで負ける訳にはいかない。
対戦するダニエル・ヤマキは若干19歳のフランス人。しかしムエタイ歴は10年を誇り、しかも戦績は23戦して22勝1分と不敗。その気の強そうな容貌から打ち合いを好むファイターが予想され、土屋とは噛合うかと思われたが実はミドルを中心に足を使う変則タイプ。このスタイルに土屋は大いに苦戦することになる。
フットワークを使って時計回りにサークルしながらミドルやパンチを放つダニエルをローとパンチで追いかける土屋。この展開は5ラウンドを通して変わらなかった。土屋がローで追い込みパンチを連打するがその度にダニエルはアッパーや前蹴りを多用して捕まらせない。土屋ダニエルのうるさいミドルにパンチを合わせようとするとそれを察知してテンカオやフックでペースを狂わせる。
4Rに右ストレートでぐらつかせた土屋がなんとかポイントを奪い、僅差の判定で王座をものにした。試合中以前痛めた左目を気にするしぐさを見せ、試合後医務室に直行するなど体調も万全でなかったようで納得のいかない様子の土屋、とにかく野望の実現に向けて第1歩を踏み出した。
ちなみに今回シードとなった55kgトーナメントについて感想を聞くと、「思った通りの展開」という余裕の答え。
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