(レポ&写真) [新日本キック] 12.9 後楽園:石井、ラジャ挑戦権獲得
新日本キックボクシング協会 "Soul in the Ring V" 2007年12月9日(日) 東京・後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳 【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
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第14試合 メインイベント ムエタイルール スーパーライト級 3分5R(インターバル2分) ○石井宏樹(藤本/日本ライト級王者) ×ウイタヤーノーイ・シットクゥオンイム(タイ/ラジャダムナン・スーパーライト級2位・WMC世界同級3位・WBCムエタイ同級5位) 1R 2'40" KO (右ストレート)
初来日のウイタヤーノーイは、今年1年ラジャダムナンスタジアムで4勝(4TKO)2敗の戦績を残している現役バリバリの強豪。勝利は全てTKO勝ちという点が不気味で、一撃の怖さを感じさせる相手だったが、2度目のラジャ王座挑戦を目指す石井の執念が上回った。 石井は開始すぐからパンチから右ローへのコンビネーションを積極的に打つ。重みのある左ミドルをもらうが、動じずに対処。1Rは様子見のつもりだったものの、ラウンド終盤、「相手のビデオを見て入りそうだった」という右ストレートをウイタヤーノーイのアゴに叩き込みノックアウト。ウイタヤーノーイは担架で運ばれる衝撃的な結末だった。 石井は11月にアジアインドアゲームスのアマチュアムエタイ競技に日本代表として参加するも、決勝で判定で敗れ惜しくも銀メダル。そこで「負けて悔しかった」思いと、今回がラジャ王座に向けての「最後のチャンス」と捉える気持ちがミックスし、渾身の一撃が生まれたといえよう。 「負けたら人生終わりというつもりでやる」という来春のラジャ王座挑戦。今の石井の執念をもってしてなら、ムエタイの頂点も夢ではない。
第13試合 メインイベント フェザー級 3分5R △菊地剛介(伊原/日本フェザー級王者) △ジョン(韓国/市原) 判定1-0 (江刺家50-50/高谷50-49/富沢50-50)
韓国人のジョンは2年の兵役から戻ってきて以来初の試合。試合は約2年半ぶりだったが、そうとは思えない鋭い蹴りを披露する。逆に菊地はテーマ性の薄い試合のせいもあってか、消極的なファイトに。ようやく4Rに奥足狙いの左ロー、5Rにボディへの膝蹴りを効かせるが、ジョンもパンチを返しポイントを与えず、ドローに終わった。
第12試合 セミファイナル 72.6kg契約 3分5R ×松本哉朗(藤本/日本ミドル級王者) ○ゲンナロン・ウィラサクレック(タイ/M-1ウェルター級王者・元BBTV同級王者) 2R 2'05" TKO (ドクターストップ:左肘打ちによる右目の負傷)
松本は1R序盤から積極的に左右のミドル、ローキックをヒット。特にローは一発で終わらず連打で当て効果を増す。だが1R終盤になると、距離をつかんだゲンナロンの右フックの精度が上がるように。2Rに入ると、首相撲の状態からの肘の攻防に突入。ほぼ互角に思えたが、数度目の首相撲の攻防の際、ブレイクと同時に放たれたゲンナロンの左肘が松本の右目の中に炸裂。松本はまぶたも切られ、痛々しく目を塞いだ状態のままリングを降りた。
第11試合 セミファイナル 69.5kg契約 3分3R ×正木和也(藤本/日本ウェルター級王者) ○クンタップ・ウィラサクレック(タイ/M-1スーパーウェルター級王者・元WMC世界ウェルター級王者) 判定0-3 (富沢28-30/三浦28-30/杉江29-30)
正木はパンチのコンビネーションの中で左ボディを当てたり、クンタップのミドルをつかんでストレートを当てる。だが2R中盤にいいパンチをもらったクンタップは火がつき、ミドルの手数が増え、正木をコカして顔面に膝を叩き込もうとする場面も。3Rには左右のミドルを何発も連打し、肘で正木の額も切り裂き圧倒。新日本キックから『最後の砦』と期待された正木も、血だるまになりながらも必死でパンチで立ち向かうが、反撃の糸口を見いだせなかった。
第10試合 セミファイナル フェザー級 3分3R ×岡田武士(トーエル/日本フェザー級1位) ○コムパヤック・ウィラサクレック(タイ/M-1スーパーバンタム級王者・元ルンピニーバンタム級4位) 判定0-3 (三浦27-30/高谷28-30/富沢28-30)
コムパヤックが1R終盤、強烈な右ロー一発を岡田の左足に効かせると、右肘で岡田の左目尻をカット。傷は浅かったが、2R以降は岡田のスタミナは急激に落ち、コムパヤックが右ストレートでダウンを奪う。その後は何度もコムパヤックが岡田をマットに転がし、格の違いを見せつけた。
第9試合 ヘビー級 3分3R ○國吉(治政館/2位) ×エメカ(ナイジェリア/トーエル) 判定3-0 (30-29/30-29/30-28)
第8試合 ライト級 3分3R ○石井達也(藤本/4位) ×松村清次(伊原稲城) 判定3-0 (30-28/30-28/30-28)
第7試合 フェザー級 3分3R ○内田雅之(藤本/5位) ×銀次(WSRファアテックスジム) 判定3-0 (25-23/28-27/27-26)
第6試合 ウェルター級 3分3R △緑川 創(藤本/4位) △藤田ゼン(横須賀大賀/8位) 判定1-0 (30-29/29-29/30-30)
第5試合 ライト級 3分2R ×濱島勝秋(藤本) ○垣原卓也(伊原土浦) 判定0-2 (18-20/18-20/20-20)
第4試合 ウェルター級 3分2R ○安藤 崇(トーエル) ×勝利(横須賀大賀) 判定2-0 (20-19/20-20/20-19)
第3試合 ライト級 3分2R △竹高弘祐(市原) △湯澤尚矢(伊原) 判定1-0 (20-19/20-20/20-20)
第2試合 ウェルター級 3分2R ○内山源太(伊原) ×工藤直弥(横須賀太賀) 判定3-0 (20-19/20-19/20-19)
第1試合 63kg契約 3分2R ×石井靖典(治政館) ○大竹 伸(大分) 判定0-3 (19-20/19-20/19-20)
Last Update : 12/10 15:34
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