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(レポ&写真) [SB] 9.30 後楽園:宍戸、TATSUJIに判定勝ち

シュートボクシング協会 "SHOOT BOXING 2007 無双 〜MU-SO〜 其の四"
2007年9月30日(日) 東京・後楽園ホール

  レポート:井原芳徳  写真:ひっとまん大場。  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】


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第9試合 SB×キック対抗戦(3) 70kg契約 3分3R(無制限延長R)
○宍戸大樹(シーザージム/SB日本ウェルター級王者)
×TATSUJI(アイアンアックス/K-1 MAX '06 '07 日本大会準優勝)
判定3-0 (平29-27/和田29-28/北尻30-28)


 宍戸が距離を取って回りながら左ロー、左ミドルを当てるが、体格で勝るTATSUJIが圧力をかけると、左右のフック、ボディブローが何発も当たりだす。1R終盤には右ローも駆使し、落ち着いて攻撃を散らしている印象だ。
 「予想以上の圧力があった」と振り返る宍戸。2Rも序盤劣勢だったが、左ミドル、左ローの連打で逆に流れをつかむと、左のバックスピンキックの奇襲でTATSUJIをかく乱させた後、左ストレートでダウンを奪取。場内は大歓声に包まれる。
 宍戸はこの場面について「サウスポーにスイッチしてから流れで出た左のパンチが当たったのでビックリした。練習はしていたけどあれで倒れるとは思わなかった」と謙虚に話すが、最近の2連敗をバネに、みっちり練習していたこそ出せた技だろう。TATSUJIは「相手が空振りをしたんで前に出た時に、もらったパンチが見えなかったので効いた」と振り返る。

 その後、宍戸はバックキック連打で一気にラッシュを仕掛けるが、金的に入ってしまったようで、ドクターチェックを含め2分ほどのインターバル。3Rにも同様の形で2分のインターバルが入る。宍戸は「自分の技術不足。申し訳なかった」、TATSUJIは「あれで力が入らなくなった」と話すが、2度目の金的は当たっていなかったのではないかという見方もあった。
 結局、ダウン後は互いに一進一退の激しい打撃戦が続くが、大きなチャンスは無いまま終了。ダウン分のポイントで宍戸に軍配が上がった。マイクを持った宍戸は「2連敗して苦しくて、何度も辞めようと思ったけど、周りの方々のおかげで頑張ることができた。これからもっと本当の強さを求める」とコメント。師匠のシーザー武志SB協会会長の前で涙を流した。バックステージで宍戸は「お世話になったSBを辞めるのは卑怯。ここで辞めたら他のことをやっても何もできない。ここが踏ん張り時だから、絶対に結果を出そうと思った」と連敗脱出に至る葛藤の日々を明かした。

 出場の確実視される10/28両国大会・GOUND ZEROについては「もし出させてもらえるのなら、今まで以上の内容を見せたい」と謙虚だった。シーザー会長によると、宍戸の兄弟子の緒形健一が2月に敗れたビックベン・ケーサージムとの対戦を、宍戸が常々望んでいるという。両国で実現するかはわからないが、この勝利でビックベンに一歩近づいたことは確かだ。
 敗れたTATSUJIは「調子が良すぎて油断したのかもしれない」「相手の動きか読めずやり辛かった」「必ず復活するんで。2月(のK-1 MAX日本代表決定トーナメント)まで地獄のトレーニングをするんで」と悔しさをにじませていた。

第8試合 SB×キック対抗戦(1) 70kg契約 3分3R(無制限延長R)
×大野 崇(Unit-K/ISKA世界ミドル級王者)
○HAYATO(FUTURE_TRIBE/UKF世界スーパーウェルター級王者)
3R 1'03" TKO (レフェリーストップ:左フックで2ダウン後)


 1R中盤、大野がフロントスープレックスのシュートポイント2で先手を取るが、これで火がついたHAYATOは右ストレート、左アッパー、右フックの連打でダウンを奪い、ポイントを五分に戻す。
 大野お得意の左の飛び膝が顔面をかすめる場面もあったが、HAYATOは冷静に対処。2R、右ローを効かせて流れを引き寄せると、パンチのコンビネーションで2ダウンを奪取し、大野を圧倒。3Rも右ローをきっかけに流れをつかみ、パンチのコンビで2ダウンを連取したところでレフェリーがストップした。
 いつも試合後は反省の言葉ばかりの出るHAYATOだが、久々のKO勝ちに「今日は良かった」と笑顔。「今までパンチで有利ならパンチばっかりで攻めていたけど、1回蹴ってからパンチに行ったりたりとか、45戦目ですけど、やっと頭を使って戦えるようになった」と、進化の手応えを感じていた。もちろんその下地には、これまで取り組んできたパンチ技術や肉体面等の強化もある。「来年2月のK-1のトーナメントに出場し(日本王座を)獲ることが目標」と話すが、その可能性が例年以上に高まったと感じさせる好ファイトだった。

第7試合 SB×キック対抗戦(1) 60kg契約 3分3R(無制限延長R)
○及川知浩(及川道場/SB日本スーパーフェザー級王者)
×末広智明(大道塾吉祥寺支部/北斗旗空道全日本体力別選手権'07軽量級優勝)
判定3-0 (大村29-28/和田29-28/茂木29-28)


 1R、末広がジャブのフェイントを使いつつ、左フック、左ボディ、左ミドルを的確にヒット。及川は右ロー主体で応戦。ポイントを奪うほどではないが、試合のペースは末広が握っている。2R、及川がジャーマンスープレックスでシュートポイント2を奪取し、これが勝利につながったが、3Rは末広が多彩なパンチと蹴り技で及川を圧倒。ルール上勝利した及川だが「すいませんでした。勝ちじゃないです」と観客に謝っていた。シーザー会長も末広のファイトを高く評価していた。

第6試合 70kg契約 3分3R(無制限延長R)
×山口太雅(寝屋川ジム/SB日本スーパーウェルター級5位)
○ヤン・カシューバ(アイアンアックス/ワールド士道館空手ミドル級'05王者)
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)


 山口はサウスポー、カシューバはオーソドックスで、積極的にパンチとミドルを打ち合う展開。山口は真っ向勝負を繰り広げるが、的確さと重さではカシューバが上。2R残り10秒には右ストレートでダウンを奪い、3Rも圧倒し、SBデビュー戦を白星で飾った。

第5試合 62kg契約 3分3R(無制限延長R)
○歌川暁文(U.W.F.スネークピットジャパン/SB日本スーパーフェザー級2位)
×福地翔太(グラップリングシュートボクサーズ)
2R 1'33" KO (パンチと膝の連打)


 両方サウスポーの構え。福地の左ハイは伸びるが、経験で勝る歌川がロー、ミドルと攻撃を散らしつつ、右フックを的確にヒット。1Rにローを効かせた後、2Rに右フックをクリーンヒットさせ流れをつかみ、パンチと膝のラッシュで仕留めた。

第4試合 55kg契約 3分3R(無制限延長R)
○ファントム進也(龍生塾/SB日本スーパーバンタム級4位)
×崎村暁人(グラップリングシュートボクサーズ)
判定3-0 (30-29/30-29/30-29)
※2Rバッティングにより崎村にレッドカード減点1

第3試合 70kg契約 3分3R(延長2R)
×松本賢治(シーザージム)
○中島弘貴(シュートボクセアカデミージャパン)
2R 2'49" KO

第2試合 59kg契約 3分3R(延長2R)
×植松辰也(シーザージム)
○山本秀峰(マッハ道場)
判定0-3 (28-30/28-30/28-30)

第1試合 55kg契約 2分3R(延長1R)
×中森保貴(シーザージム)
○鈴木友則(湘南ジム)
判定0-3 (26-29/26-30/26-30)

Last Update : 10/02 09:52

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