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(レポ&写真) [ケージフォース] 6.9 ディファ:ウマハノフ、美木に苦戦

GCMコミュニケーション "CAGE FORCE 03"
2007年6月9日(土) 東京・ディファ有明

  レポート&写真:井原芳徳
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※9/8ディファ大会で行われるライト級準決勝の組合せは朴×光岡、ウマハノフ×鹿又に決定。

※トーナメント準々決勝の模様は、テレビ東京にて7/16(月/祝)AM11:00〜11:30と8月中旬の2回に分け放送を予定。

 


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第8試合 CAGE FORCEライト級王座決定トーナメント準々決勝 5分3R
○朴 光哲(KILLER BEE/修斗ウェルター級(70kg)環太平洋8位・元王者)
×デビッド・ガードナー(アメリカ/チーム・クエスト・サウス)
判定3-0 (豊永=朴/芹澤=朴/松本=朴)

 1R前半こそ、ガードナーにサイドポジションを取られ劣勢だった朴だが、脱出してスタンドに戻ると、右ローや左ジャブをクリーンヒットさせ反撃。2Rにはローをさらに効かせ、グラウンド勝負狙いのガードナーのタックルを切り、バックを奪う。
 その後はガードナーに上を取られたが、朴の的確な攻撃を受け続けたガードナーは体力切れで攻め手に欠く。朴は脱出するとボディへのサッカーボールキックや立った状態からの肘打ちで、ガードナーを痛めつける。
 3Rのガードナーはタックルを切られると座り込んでしまう展開を繰り返し。朴はなかなか攻めきれず。判定勝ちに終わったものの、好調ぶりを印象づける試合だった。

◆朴「最後グダグダな感じになって、ちょっと落ち込んでいます。想像力が足りなくて、俺の悪いパターンにはまった。相手の的がデカすぎた上、ケージ用に色々練習し過ぎたので、もっと攻撃も練習も的を絞らないと。(準決勝に向けて)今まで以上に練習します。今日の夜からジムに戻ってまずはスクワットからやるぐらいの気持ちです」
 

第7試合 CAGE FORCEライト級王座決定トーナメント準々決勝 5分3R
×タクミ(パラエストラ大阪/元KOTC世界ライト級王者)
○光岡映二(和術慧舟會RJW)
1R 3'30" TKO (レフェリーストップ:マウントパンチ)


 開始早々、光岡はパンチを振りながら組み付いてテイクダウンに成功。1分ほどでマウントポジションに。左手をマットにつけてバランスを保ちながら、右の手のひらをタクミの顔面に置き、そのまま斜め前に滑らせるように押し込んで、右肘を顔面に当てる。日本国内の総合でこういった攻撃が見られることは貴重だ。
 タクミが背中を向けると、隙間を縫ってアッパーを連打。最後は出血したタクミを金網に追い詰め、パンチの連打で試合を終わらせた。

 無名の外国人との対戦が多いことで、その実力の評価が今一つ定まりきらなかった光岡だが、ベテランのタクミに完勝したことは、彼のキャリアにとって大きなポイントとなるのではないだろうか。

◆光岡「1つの攻撃がハマって、他の引き出しを朴選手に見せられなかったのが残念です(笑)。前回なかなかテイクダウンを奪えなかったので、テイクダウンのやり方を変えました。自分よりデカい岡見とかと練習しているので、パワーは充実しています。長丁場になると思ったけど、相手のパワーは感じませんでした。ルールで許される肘でカットできてうれしいです。(準決勝の相手の朴について)修斗の選手なだけに打・投・極が揃っている選手。(慧舟會で一人残ったことについて)責任を感じる。最低でもベスト4に残るつもりだった。準決勝からが本当の戦いになると思う」

第6試合 CAGE FORCEライト級王座決定トーナメント準々決勝 5分3R
○ウマハノフ・アルトゥール(ロシア/SKアブソリュート・ロシア/パンクラス・ライト級(69kg)1位)
×美木 航(和術慧舟會RJW)
判定2-1 (池田=ウマハノフ/礒野=美木/梅木=ウマハノフ)


 開始しばらく、強烈な右フックと右ローを当てたウマハノフだが、接近戦でサウスポーの美木の左ストレートとローをもらうと勢いが落ちる。サポーターを着けている左膝を悪くしたのか、タックルとパンチの踏み込みが甘くなり、美木に防がれるように。2Rに右拳も痛めたといい、パンチの手数も減る。
 美木はタックルのカウンターで膝蹴りを当てる等、随所でチャンスを作るが、その先の畳みかける攻撃をウマハノフは防ぐ。逆に押し込んで、各ラウンド終盤に一回ずつテイクダウンを奪う。3Rには手数の減った美木に対し、単発ながらもハイやストレートをヒットさせる。
 判定はトーナメントのためマスト判定。ダメージとテイクダウンの評価付けで割れたようで、ウマハノフが準決勝に向け首の皮一枚つながった。とはいえ通常の判定ならドローの内容。大会アドバイザーの宇野薫も「ウマハノフの幻想みたいなものが崩れつつあるのかも」と評した。準決勝の最大の敵は、対戦相手ではなく自身のコンディションとなりそうだ。一方、黒星のついた美木だが、この大事な試合を経験したことは今後の大きな糧となるはずだ。

◆ウマハノフ「(右拳を包帯で巻いているが?)2Rに相手の額に当たった時に痛めた。ロシアに帰って検査する。(左膝の状態は?)痛くないけど、以前に痛めて、安全のためにサポーターをつけた。サポーターがきつくて動きにくかった。(試合展開について)相手がなかなか出てきてくれず、自分が前に出るしか無かった。(準決勝に向けて)相手の試合は見ていないけど、勝ち残った選手ということはいい選手だと思う。全てを練り直し、次はいい試合をしたい」

第5試合 CAGE FORCEライト級王座決定トーナメント準々決勝 5分3R
×高橋 渉(フリー)
○鹿又智成(パラエストラ八王子/ケージウォリアーズ・ライト級トーナメント優勝)
判定0-3 (梅木=鹿又/池田=鹿又/礒野=鹿又)

 1Rから鹿又が上になり、ポジショニングでも打撃でも圧倒。だが高橋も、下から肘を返したり、鹿又の組み付き際にギロチンを仕掛ける等応戦。2Rにはバックチョークで一本を取られそうになるが、辛うじて防御。3Rにはスタンドパンチと下からのアームロックでチャンスを作る。敗れはしたが、ブラジルのシュートボクセでの練習の成果を発揮し、今後に期待を持たせた。
 とはいえ鹿又の完勝だったことは確か。大会アドバイザーの宇野薫も優勝候補として鹿又の名前を上げた。次のウマハノフ戦が楽しみだ。

◆鹿又「戦前に話していたとおりのタフな試合になりました。トータルな技術を試せた意味ではいい試合だったけど、いいポジションを取りながらも一本を取れないようでは、これからの試合では勝てない。ちゃんと一本を取れる練習を心がけたい。
(準決勝のウマハノフ戦について)凄い人と戦えて光栄。(試合で)死ぬかもしれないけど、死ぬほど練習して、心の折れない試合をしたい。2日後が妹の結婚式なので、なるべくボコボコにされないように生きて帰りたいです(笑)」

 



 

第4試合 ウェルター級 5分3R
○菊地 昭(KILLER BEE/修斗ミドル級(76kg)世界3位・前王者)
×ホン・ジュピョ(韓国/CMA KOREA)
1R 3'06" TKO (レフェリーストップ:マウントパンチ)


 最初のタックルに右ストレートを合わされ、一瞬グラっときた菊地だが、2度目のタックルで上になると寝技大魔神の独擅場。マウントパンチを落とし、一度脱出を許した後も、すぐさま組み付いて再びマウント。壁際に相手の頭を押しつけ、密着した状態で肘をうまく当てた後、パウンドの連打で試合を終わらせた。
 本人も試合前に希望したとおり、「リングとは違う中での感触」を確かめるのに絶好の試合展開に。9月8日に予定されるのトーナメント準決勝の吉田善行戦でのさらなる進化が楽しみだ。

第3試合 ライト級 5分3R
○ドナルド・カウボーイ・セローン(アメリカ/ジャクソンズMMA)
×金原泰義(チームクラウド)
2R 2'46" 三角絞め


 先に下になる場面の多いセローンだが、1R序盤からリバースしてバックを奪いチャンスを作り、後半も金原のパウンドに合わせてリバーサルを狙い続ける。ややバテ気味の2Rも、最初から下になるが、ブレイク直後、タックルで来た金原を三角絞めで捕獲し、見事一本を奪った。

第2試合 ライト級 5分2R
△星野勇二(和術慧舟會GODS)
△キム・ジョンマン(韓国/CMA KTT)
判定1-1 (梅木=キム/松本=星野/池田=ドロー)


 終始スタンドでの打撃戦。星野は着実に右ローを当て効かせるが、プラスαが足りない。両ラウンドともジョンマンのパンチの連打で少し劣勢に立つ場面があり、好印象不足でドローに終わった。

第1試合 ミドル級 5分2R
△久松勇二(和術慧舟會TIGER PLACE)
△佐藤豪則(フリー)
判定0-1 (芹澤=佐藤/池田=ドロー/松本=ドロー)


 上になる機会の多かった久松だが、佐藤に下からアームバーやギロチンを狙われ守勢に。佐藤もキャッチには至らず、ドローに終わった。

◆プレリミナリー・ファイト (顔面肘打ち禁止)

第2試合 ウェルター級 5分2R
×井上誠午(和術慧舟會GODS)
○高橋良明(パラエストラ八王子)
判定0-2 (梅木=ドロー/松本=高橋/池田=高橋)

第1試合 フェザー級 5分2R 
×山中 剛(和術慧舟會東京本部)
○駒津純二(GOKITA GYM)
1R 2'21" TKO (レフェリーストップ)

Last Update : 06/11 11:36

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