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(レポ&写真) [K-グレイス] 5.27 ディファ:モダフェリが1万ドル獲得

マルプロ "女子総合格闘技大会 K-グレイス 1万ドル争奪<金網>無差別級トーナメント"
2007年5月27日(日) 東京・ディファ有明

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】



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◆ 1万ドル争奪無差別級トーナメント

第1試合 1回戦(1) 3分2R
○藪下めぐみ(巴組/元スマックガール無差別級女王)
×ユルギタ・レイトナイテ(リトアニア)
1R 0'17" 腕ひしぎ十字固め


 開始すぐ、組み付き際に顔面に膝蹴りをもらった薮下だが、すぐさま足をすくってグラウンドに持ち込むと、得意の速攻の腕十字でタップを奪った。

第2試合 1回戦(2) 3分2R
○ロクサン・モダフェリ(アメリカ/和術慧舟會東京本部/FFF132ポンド(約60kg)級王者)
×イ・ヒジン(韓国/AMLC-TEAM KWANAKBJJ)
1R 2'55" 腕ひしぎ十字固め


 上になったモダフェリは、ヒジンの下からの腕狙いを潰し、パウンドを落とし攻勢。素早くバックを奪うと、鉄槌で痛めつけた後、ラウンド終了間際のきっちり腕十字を極め完勝した。

第3試合 1回戦(3) 3分2R
×イ・ヨンジュ(韓国/CMA KOREA 金道場)
○マグダネラ・ヤレカ(ポーランド/SHI-KONジム)
判定1-2 (池田=ヤレカ/梅木=ヨンジュ/松本=ヤレカ)


 1R、ヨンジュが下からの腕十字でチャンスを作るが、ヤレカが持ち上げて叩き付けて脱出。スタンドでもグラウンドでも両者とも勢い良くパンチを出し、見応えある展開に。2R、ヨンジュも左ストレート、バックハンドブローを当てるが、タックルを切られヤレカのボディブローを浴び続けたことが印象が悪かったようで、初戦で敗退した。

第4試合 1回戦(4) 3分2R
×たま☆ちゃん(巴組)
○マルース・クーネン(オランダ/タツジンドージョー)
1R 2'01" チョークスリーパーホールド


 スタンドで膝蹴りを効かせたクーネンは、グラウンドに持ち込んでパウンド。たま☆ちゃんは蹴り放して脱出するが、クーネンの左ハイと膝蹴りを浴び、背中を向けたところでクーネンがオンブのままグラウンドに持ち込み、チョークを極めた。

第5試合 準決勝 3分2R
○ロクサン・モダフェリ(アメリカ/和術慧舟會東京本部/FFF132ポンド(約60kg)級王者)
×藪下めぐみ(巴組/元スマックガール無差別級女王)
判定3-0 (芹沢=モダフェリ/松本=モダフェリ/梅木=モダフェリ)


 過去に両者は2度対戦。1度目はスマックルールで薮下が勝ったが、2度目はモダフェリが修斗クラスBでリベンジしている。3戦目も2戦目と同様の展開に。
 1R、薮下の得意の投げを潰したモダフェリは、そのままバックを奪いパウンドとチョーク狙いで攻勢。終了間際には腕十字を仕掛ける。2Rもモダフェリが序盤からバックを奪い攻勢。残り30秒にブレイクがかかるが、薮下は攻めきれず完敗に終わった。

第6試合 準決勝 3分2R
○マルース・クーネン(オランダ/タツジンドージョー)
×マグダネラ・ヤレカ(ポーランド/SHI-KONジム)
2R 1'35" チョークスリーパーホールド


 1R、クーネンは上になるが、ヤレカは下から腕を抱えて防御。クーネンはいったん立ち上がってハーフになった後、ラウンド終了間際に腕十字を仕掛ける。ヤレカは1回戦からの疲労の蓄積でバテ気味。2R、クーネンはすぐにグラウンドに持ち込むと、肩固めの後、バックからチョークを極め快勝した。

第8試合 メインイベント 決勝戦 3分2R
×マルース・クーネン(オランダ/タツジンドージョー)
○ロクサン・モダフェリ(アメリカ/和術慧舟會東京本部/FFF132ポンド(約60kg)級王者)
判定1-2 (芹沢=モダフェリ/豊永=クーネン/礒野=モダフェリ)

※モダフェリが優勝。1万ドルを獲得

 実績豊富な両者が順当に決勝へ。1Rはクーネンがモダフェリを圧倒。スタンドで膝蹴りを当てると、モダフェリは押し込んでテイクダウンを狙うが、クーネンは防御。終盤には右フックでモダフェリをダウンさせる。日本語がかなり上達したモダフェリは試合後、この時「星が見えた」と振り返る。下になったモダフェリは起死回生の腕十字を狙うが、クーネンはしのいでアンクルホールド。モダフェリは終了のブザーの直後にマットを叩き、紙一重のところで命拾いする。
 だが2R、モダフェリは猛反撃に転ずる。クーネンの右フックを今度はかわすと、タックルでテイクダウン。クーネンの下からの腕十字を防ぐとパスガードに成功し、マウントを奪い、パンチを何十発も落とす。クリーンヒットは少なく、「あまり効かなかった」と振り返ったクーネンだが、印象は悪い。いったん脱出するが、ロクサンはサイドポジションをキープしたまま試合終了。

 判定は全ラウンドを通じた印象に基づき評価するため割れたが、試合後半を制したモダフェリが1万ドルをもぎ取った(プレゼンテーターはK-1ファイターのアンディ・オロゴン)。クーネンは判定に不満を述べず、ワンマッチでの再戦を希望。モダフェリもクーネンとの再戦に意欲を示した。

 相手を金網に押し込んでテイクダウンを狙う場面の多かったモダフェリは「ロープじゃないので戦いやすかった」と振り返り、クーネンも「パウンドが好きなので良いルールだった」と話した。準決勝までに敗れたマグダネラ・ヤレカ、イ・ヨンジュといった選手も、技術的にはまだ荒いが、このルールで伸び伸びと戦えている印象を受けた。1R3分という通常より短いラウンド制も、体力の要るトーナメントには合っていたと思う。大会運営面ではカード発表の遅れや目玉選手の欠場等で課題を残したが、ルール面では女子総合の新たな可能性の感じられた大会だった。

 
◆ ワンマッチ

第7試合 ノーパウンドルール 55kg契約 5分2R
○藤野恵実(和術慧舟會GODS)
×齋藤安奈(巴組)
1R 2'06" チョークスリーパーホールド

Last Update : 05/28 12:22

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