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(レポ&写真) [修斗] 3.16 後楽園:BJ引分防衛。リオン、ルミナを指名

サステイン "プロフェッショナル修斗公式戦 supported by Crymson 〜 BACK TO OUR ROOTS 2 〜"
2007年3月16日(金) 東京・後楽園ホール
認定:インターナショナル修斗コミッション

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】



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第7試合 セミファイナル ライト級 5分3R
○佐藤ルミナ(roots/世界3位・環太平洋5位)
×アウグスト・フロタ(スイス/チーム・フロタ/欧州2位)
1R 1'21" TKO (レフェリーストップ:膝蹴りによる頭部のカット)


 開始しばらく、スタンドでのローの打ち合い。ルミナももらうが、ルミナが3発目を当てたあたりから、フロタの表情が変わるように。パンチをかわされたフロタはスリップ。するとルミナはすぐさま飛び膝を放ち、フロタの前頭部を切り裂く。
 グラウンドとスタンドの際の攻撃で、反則を取られても不思議では無かったが、若林レフェリーは止めず、フロタ陣営も抗議せず試合続行。ルミナはすぐさまハーフ、マウント、バックと次々優位なポジションに移行し、一気に仕留めにかかる。
 だがチョーク狙いでルミナが腕を伸ばした直後、フロタの顔面が血で染まっていることがはっきりとわかり、レフェリーは一旦ストップ。ドクターチェック後、ルミナのTKO勝ちが宣告された。

 試合後、防衛期限が5月に迫った世界王者のリオン武が肩にベルトを抱えてリングイン。「僕が修斗を始めるきっかけになったルミナさんを倒して、本当のチャンピオンになりたい。(サステインの)坂本さんお願いします」等と話し、5/18(金)サステイン主催後楽園大会でのルミナとの防衛戦を希望した。
 ルミナも「できることならやりたい」と前向きな姿勢を示しはしたが、「決定」と先走る北森リングアナには苦笑い。「こういうのって勢いでやるもんじゃ無い。ちゃんと(コミッションの)ランキング委員会を通してもらってからでないと」とクールにマイクで語り、バックステージでも「プロレスチックで寒かった。ああいうのはあんまり修斗でやって欲しくない」と苦言を呈した。

 5月大会では1位のアントニオ・カルバーリョが8位の日沖発と戦うことが決定している。2位は環太平洋王者の田村彰敏、3位はルミナ、4位は戸井田カツヤ、5位は不死身夜天慶。3月度ランキングは4月に入ってから選定・発表される。ルミナ本人も言ったが、今回勝ったとはいえ、相手は世界ランクに入っていない選手にすぎない。フロタ陣営がルミナの膝蹴りを反則と提訴するかどうかも今後の行方に影響を及ぼしそうだ。
 ちなみに膝の負傷の長期療養明けの試合だったルミナは、今回の試合3週間前には左肩を脱臼。この日ローキックをカットした左スネも「骨行ってるかも」というほど痛んだという。修斗のカリスマも、今や33歳、キャリア12年。ラストチャンスになるかもしれない世界王座挑戦には万全の状態で臨みたいという気持ちも、先程の苦言には含まれていたのかもしれない。
 リオンとはたまに練習もする間柄。「リオンは強い。打撃だと分が悪い」と評しており、やるとなれば厳しい王座戦となることを己の体が知っている。リングの上で戦うのは言葉じゃない。体だ。
 

第8試合 メインイベント 修斗世界バンタム級チャンピオンシップ 5分3R
△BJ(勝村道場/世界王者)
△漆谷康宏(和術慧舟會RJW/世界1位)
判定1-1 (横山30-29/菅野29-29/鈴木28-29)

※BJが初防衛

 互いにサウスポーで様子をうかがった後、下がりながら軽く放った漆谷の右フックがヒット。BJは膝立ちになるが、すぐ立ち上がる。鈴木レフェリーはダウンを取らず。その後は次第にBJの右が当たるようになるが、漆谷も飛び膝やハイを返し、主導権を譲らない。
 だが2R開始すぐ、BJの右フックが漆谷の左目にヒット。この一撃で漆谷は「左目が見えなくなった」といい、1Rのような的確な打撃が減る。BJのタックルでエプロン際まで落とされる場面も。とはいえBJも下がる漆谷を思うように攻められず、ロープやコーナーに押し込んでの攻防が増える。テイクダウンしても長時間上をキープできない。
 結局両者とも決め手に欠いたまま試合終了のゴング。ドロー防衛のBJは、ベルトを巻かずにマイクを持ち「くだらない試合をして申し訳ありません。防衛ってこんなに難しいと思いませんでした」とファンに謝罪した。

第6試合 ライト級 5分3R
×門脇英基(和術慧舟會東京本部/環太平洋8位)
○ウィッキー聡生(シューティングジム横浜/環太平洋10位・06年度新人王MVP)
判定1-2 (鈴木28-30/菅野29-28/若林28-29)

 ウィッキーがノーガードで挑発しつつパンチを狙い、門脇がタックルで寝技に持ち込もうとする展開。1Rにはウィッキーが右ストレートで門脇の左まぶたをカット。終了間際に門脇が腕十字を狙うがウィッキーは防御する。2Rは極めのチャンスこそ無かったものの、門脇がポジショニングで主導権を維持する。3Rは互いになかなか決め手が無かったが、残り1分にウィッキーが門脇のタックルに合わせて飛び膝を2連続でヒット。判定が読み上げられた時、場内から戸惑いの声も聞こえたが、打撃の有効打を評価すれば、ウィッキーの勝利は妥当だろう。
 

第5試合 フェザー級 5分3R
×田澤 聡(GUTSMAN・修斗道場/環太平洋7位)
○上田将勝(パラエストラ東京/06年度新人王)
3R 2'00" 一本 (スピニングチョーク)

 レスリングベースの上田は、先日のHERO'Sで宮田和幸も使った、がぶりの状態からのスピニングチョークで田澤をキャッチ。2R序盤は上を取られるも、後半は逆に上になり腰を浮かしてパウンドを的確に当て、流れを引き戻す。3R序盤も右ストレートを浴びてしまうが、タックルで上になると、またもスピニングチョークで田澤を捕まえタップアウト。プロ修斗5戦5連勝を果たすとともに、環太平洋ランキング入りも確実なものとした。レスリング時代にKIDに勝ったこともあるため、KIDの兄貴分・山本篤とのランキング戦というのも面白いかもしれない。

 
第4試合 フライ級 5分2R
×タイガー石井(パラエストラ吉祥寺)
○室伏シンヤ(SUBMIT静岡/06年度新人王)
1R 1'33" KO (右飛び膝蹴り)

 フライ級らしく、スピード感のある打撃の攻防の後、石井のタックルに合わせたシンヤの飛び膝がクリーンヒット。ダウンした石井は立ち上がったが、足元がふらついており試合を止められた。シンヤは兄・カツヤの04年のDEMOLITIONでの黒星の敵討ちを果たすとともに、プロ修斗デビュー以来3戦連続KO/一本勝ち。
 

第3試合 ミドル級 5分2R
○新美吉太郎(津田沼道場)
×イヴァン・ムッサルド(スイス/チーム・フロタ)
2R 4'22" TKO (レフェリーストップ:マウントパンチ)


 ムッサルドのタックルを切った新美は、首相撲からの強烈な膝蹴りを中心とした打撃で圧倒。2Rにはマウントとバックから攻め続け、ムッサルドの気持ちを折り快勝した。

第2試合 フライ級(新人王決定トーナメント1回戦) 5分2R
×室伏カツヤ(roots)
○山本達也(ノースキングスジム)
判定0-3 (菅野19-20/横山18-20/鈴木17-20)

※山本が2回戦進出

 第4試合のシンヤの兄・カツヤは師匠・ルミナを彷彿とさせる腕十字狙いのムーブを見せ1Rは主導権。だが山本もスタンドパンチを当て、2Rには膝十字狙いのカツヤをパウンドで痛めつけ、ダメージ差で勝利を奪った。

第1試合 フェザー級(新人王決定トーナメント1回戦) 5分2R
△田村和也(マッハ道場)
△エダ“塾長”こうすけ(PUREBRED京都)※江田皓哉から改名
判定0-0 (菅野19-19/鈴木19-19/若林19-19)

※抽選で田村が2回戦進出

 1R、田村が上になり攻勢。エダは飛び膝を当て、2Rにはバックを奪うなど反撃。ドローに持ち込んだが、くじ運は足りなかった。

Last Update : 03/19 10:12

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