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(レポ&写真) [PRIDE] 12.31 埼玉:ヒョードル、ヘビー級統一王者に

ドリームステージエンターテインメント
"PRIDE男祭り2004 -SADAME-"

2004年12月31日(金) 埼玉・さいたまスーパーアリーナ
観衆・48,398人(超満員札止め)

レポート:井原芳徳(第10〜5試合)・小林秀貴(第1〜4試合)
写真:小林秀貴(第10〜5試合)・井原芳徳(第1〜4試合)

【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】

第11試合 PRIDEヘビー級GP決勝戦&ヘビー級統一王座決定戦 1R10分・2R5分・3R5分
○エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア/レッドデビル/王者)
×アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム/暫定王者)
判定3-0

※ヒョードルがGP優勝&王座防衛

 ヒョードルは左ジャブを振りながら右フックを当て、タックルでノゲイラをテイクダウン。パウンドを落とし、下から攻められそうになると立ち上がり、アリ猪木状態になると島田レフェリーがブレイクをかける。
 ヒョードルは最初から最後までこの戦術を貫き通した。ノゲイラもカウンターの右ストレートを当てるが、得意の寝技で有利な展開に持ち込むことができない。タックルを切られ、関節技をしのがれ、スタンド勝負に戻され、ヒョードルにいいようにあしらわれてしまう。ノゲイラがまともに上になったのは1R残り1分の1度だけ。あとは背中をマットに付け、ヒョードルの冷たい瞳を見上げる場面を何度も繰り返すだけだった。

 2004年の総合格闘技を締めくくったこの一戦は、このスポーツの無差別級最強選手を決める一戦だった。内容もそれにふさわしく、重量級ならではのゴツゴツしたぶつかり合いと、軽量級を思わせる俊敏で研ぎ澄まされた動きが自然に混ざりあった、今のこのスポーツの最高水準の技術が結集されたものだった。
 ヒョードルが判定勝ちを告げられた23時25分頃のフジテレビの中継の視聴率は20.5%。5人に1人の日本人が、新年を迎える直前に、このスポーツの最高峰の一戦を見届ける時代が来るとは、いったい過去に誰が想像しただろう? そのこと自体が良いことか悪いことなのかはわからないが、凄い時代になったなぁ、と率直に感じてしまった。曙×サップが一昨年に瞬間的に紅白歌合戦の視聴率を越えたことも凄かったが、今回のヒョードル×ノゲイラが20%越えを果たしたことも一つの事件と言えるのではないだろうか。ヒョードルが憎いぐらいに勝ちに徹したことも、リアリティがあって気持ちよかった。

第10試合 1R10分・2R5分・3R5分
×ヴァンダレイ・シウバ(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー/ミドル級王者)
○マーク・ハント(ニュージーランド/リバプール・キックボクシングジム)
判定1-2 (シウバ=ヒューム/ハント=三宅,小林)


 シウバがグラウンドに持ち込み、ハーフからアームロックを狙うが、ハントは回転して防御して上に。下からシウバに三角を狙われると、立ち上がって踏みつけやジャンピングパスガードを狙う。30kgの体重差をもろともせず果敢に攻めるシウバと、巨体と総合のキャリアの浅さを感じさせない身軽で慣れた動きを見せるハントに、観客から大きな声援が飛ぶ。その後も両者の攻防がめまぐるしく入れ替わり、見るものを飽きさせない。
 1Rはほぼ五分の展開。しかし2R開始早々、ハントの右フックでシウバがダウン気味に倒れる。会場は悲鳴に近い歓声に包まれるが、シウバのダメージはさほど大きくなく、打たれ強さを発揮する。なんとかクロスガードで体力を回復させスタンドに戻すと、ハントのプレッシャーを凌ぎ、外掛けでテイクダウン。マウントの体勢を取ると、コツコツとパンチを落とす。終盤ハントはブリッジで上になるが、シウバが下から腕を狙いかけたところでゴング。
 3R、両者ともさすがに疲れを見せ始めるが、主導権を握るのはシウバ。3回目のテイクダウンでマウントをキープしパンチで攻撃。最後はブリッジでハントが上になったところでゴングが鳴る。
 ジャッジは1-2で割れ、ハントに軍配。シウバはPRIDE初黒星。2R序盤に右フックでダウン気味に倒されてしまったことが判定に影響したようだ。しかしダウンのダメージは少なく、全体的に主導権を握ったのはシウバ。師匠のフジマール・フェデリコ会長は「判定に納得していない。ブラジルに帰ってから、将来のことをじっくり考えたい」と不満を露にし、シウバも「2Rは負けていたが、1R、3Rは勝っていた。自分の勝ちだったと思う」、ハントも「シウバが勝ったとしても不思議ではなかった」と話していた。榊原信行DSE代表も「シウバの価値を落とす負けでは無い。左拳を痛め、脇腹の肉離れも完治せず、風邪で熱があり、あれだけの試合をしたことには脱帽する」と絶賛した。

第9試合 1R10分・2R5分・3R5分
○五味隆典(日本/木口道場レスリング教室)
×ジェンス・パルバー(アメリカ/チーム・エクストリーム)
1R 6'21" KO (左フック)


 序盤、スタンドの間合いから五味が2度タックルでテイクダウンを試みるが、レスリング出身のパルバーは切り、スタンド勝負にこだわる。五味のパンチがパルバーの目に入るアクシデントがあり、一時中断するが、大事にはいたらず、すぐ再開。
 サウスポースタイルの両者。パルバーが左ボディ、右ジャブの連打を当てれば、五味も右のフック・ストレート・ボディ、さらにはローで応戦。軽量級ならではのスピーディーさも魅力だが、K-1 MAXを彷彿とさせるハイレベルなテクニック合戦も魅力。失礼承知で書かせてもらうが、同じスタンドの打撃戦でも、吉田や滝本の試合とはスリルの度合いが違う。五味とパルバーのの攻防からは、一瞬たりとも目を離すことができない。
 随所で右ローを当てていた五味。パルバーの内腿を赤く腫れ上がらせる。パルバーも右ジャブ、左ボディを当てるが、五味はびくともせず攻撃を返す。最初はリングの中心にパルバーが立ち、五味が回る構図だった。しかし五味の右ボディが何発も当たるようになり始めると、次第に五味がプレッシャーをかける側に。パルバーは五味が寝技勝負に挑んでくると踏んでいたようだが、五味がその素振りを見せたのは序盤だけ。タックルは使わず、パルバーの一番の得意分野である打撃であえて真っ向勝負を繰り広げる戦略を取る。ここ1年、格下の相手との対戦が多かったことから、五味のスピード勘が鈍っているのではと筆者は思っていたが、その予想は完全に外れた。ボクシング技術も数段磨きが掛かっている。本来1階級分五味が大きいことを差し引いても、パルバーとここまで打撃で渡り合える選手は世界にそう多くはいないだろう。
 そしてここぞというチャンスを逃さないのも五味の強さ。パンチを当て、首相撲に捕まえて膝蹴りを連打。パルバーは苦しそうな様子で後ずさりしながらもパンチを返すが、さらに五味は右ストレートをヒットさせ、最後はアゴを打ち抜く左ブック。パルバーはマットに沈み、レフェリーは試合を止めた。
 この日は武士道ライト級日本人エースの五味だけでなく、ウェルター級日本人エースの長南も一本勝ち。イベントの性質上、どうしても重量級の選手たちの活躍が目立ってしまうが、五味も長南も、武士道をあまり見たことのないPRIDEファンに、その存在と実力と試合の面白さを十分にアピールできたのではないだろうか。

第8試合 1R10分・2R5分・3R5分
×近藤有己(日本/パンクラスism)
○ダン・ヘンダーソン(アメリカ/チーム・クエスト)
判定1-2 (近藤=三宅/ヘンダーソン=足立,小林)


 開始まもなく、ダンヘンは近藤を組み潰すと、ハーフで上に乗った状態からギロチンを仕掛ける。それが抜けるとマウント、バックと移行し、腕十字を狙うが失敗。スタンドに戻されてしまう。
 実はダンヘン、当日未明に突然体調を崩し、嘔吐を繰り返す最悪の体調だったという。速攻勝負に賭けていたようだが、それに失敗すると以降は一気に劣勢に。コーナーに押し込んで投げに失敗すると、近藤にサイドポジションで押さえ込まれる。近藤は1年前の男祭りでスペーヒーを仕留めた、サイドからの膝蹴りを何度か放つ。さらにパンクラシストらしく掌底も交え、ダンヘンを苦しめる。
 いったんスタンドに戻ると、近藤は左右のストレートを当て、再び上になると、今度はマウント。肩固め、アームロックを狙い、大きなチャンスを迎える。ブリッジで脱出を試みるダンヘンだが、体調不良の影響もあってか、なかなか脱出できない。最後はスタンドに戻すが、劣勢のまま1R目を終える格好に。
 2R、早くも疲れた様子のダンヘンだが、フロントスープレックス気味に近藤を倒すと、サイド、上四方と移動し、膝を連打しチャンス。しかし近藤は防御してスタンドに戻すと、タックルで押し込んでサイド、マウントと反撃。その後スタンドでダンヘンは右フックを当て、一進一退の展開となる。
 3R、近藤がストレートの連打でダンヘンを追い詰めるが、逆に組み倒され下に。ハーフガードで持ちこたえるが、膠着を誘発する動きとみなされ、イエローカードをもらってしまう。近藤もPRIDEルールでは初体験の3R目に突入した影響もあってか、口が開いて疲れた様子。逆にダンヘンは底力を発揮し、その後2回テイクダウンに成功するなど攻勢。大きなチャンスはなかったが、最後はサイドポジションで終了のゴングを聞く。
 判定は割れ、1-2でダンヘンに軍配。近藤勝利と見ていた観客も多く、ジャッジが読み上げられた直後にはブーイングも飛んだ。PRIDEルールの場合、ドロー裁定が無いため、このようにスプリット判定になることが多い。ラウンドごとに点数を付ける形式ではないため、なおさら見る人によって解釈が分かれる。今回はセミのシウバ×ハントでも判定で物議を醸した。一層明確な判定基準を定めるか、ドローを認めるか、DSEは何らかの改訂をそろそろして欲しいところだ。

第7試合 1R10分・2R5分・3R5分
○ミルコ・クロコップ(クロアチア/チーム・クロコップ)
×ケビン・ランデルマン(アメリカ/ハンマーハウス)
1R 0'41" フロントチョークスリーパー


 ランデルマンがいきなりタックルで突進すると、ミルコは突き放す。再びランデルマンがタックルでコーナーに押し込むと、ミルコはランデルマンの首を抱え込み、顔に膝を見舞おうとする。これを嫌ったランデルマンは離れて再度タックル。するとミルコは再び首を抱え込んで、そのまま太い腕で締め上げギロチンチョークへ。桜庭戦、ヒョードル戦等、元々関節技での一本負けの多いランデルマンだが、ストライカー・ミルコのギロチンにはさすがに意表を突かれたようで、あえなくタップ。ミルコは前回KO負けの屈辱を、初の関節技での一本勝ちで晴らした。
 マイクを持ったミルコは、メインのヒョードル×ノゲイラの勝者との対戦を希望。さらに再戦を受けてくれたランデルマンに感謝の意を述べ、ランデルマンの兄貴分・コールマンとの試合ならいつでも受ける考えを示した。

第6試合 1R10分・2R5分・3R5分
×吉田秀彦(日本/吉田道場)
○ルーロン・ガードナー(アメリカ/フリー)
判定0-3


 タイトルマッチでも何でもないのだが、試合前には日米の国歌が流される。FILAの会長の前で、アメリカのレスリングの英雄・ガードナーが総合デビューすることは、世界規模で見れば重大なことなのだろう。
 開始まもなく、リーチの長いガードナーの放ったカウンターの左ストレートで、吉田はダウン気味に真後ろに倒れる。いきなりピンチを迎えるが、吉田は下からガードナーの両腕を抱え込み防御。しばらく膠着状態が続きスタンドに戻ると、今度は静かな打撃戦。吉田が左ローを多用すれば、ガードナーは伸びのある左ストレートと細かなジャブで応戦。準備期間が6週間しかなかったが、チーム・クエストで基本をしっかり叩き込まれたようだ。吉田は時折タックルを試みるが、レスリング金メダリストは難なく切る。体格差もあり、なかなか得意の寝技に持ち込めないあたり、吉田の前に試合をした後輩の滝本のシチュエーションと似ている。
 結局試合は大半の時間、スタンドの間合いの状態での打撃戦に費やされる。両者とも鼻血を出し、疲れを見せ始め、3R序盤には両者にイエローカードが出される。ガードナーは太鼓腹で、すぐにスタミナ切れするのではとも思われていたが、体力では吉田を上回る。逆に吉田は試合後「重い選手とやるなら、体作りからやらないと」と反省。体格差の影響でかなり体力を消耗したようだ。最後は力無くガードナーに倒されると、脇を抱え込んでパウンドを防御するしか術が無く、2年連続で大みそかに苦杯を喫してしまった。

第5試合 1R10分・2R5分・3R5分
○滝本 誠(日本/フリー)
×戦闘竜(アメリカ/フリー)
判定3-0


 両者とも打撃のエキスパートでは無いのだが、スタンドでのお見合いの時間の長い膠着戦に。滝本は何度もテイクダウンを狙うが、体格の違う元力士相手だけに、なかなかグラウンドに持ち込めない。1Rに1度テイクダウンに成功し、バックマウントから崩れる形で腕十字を狙うが、これは失敗。2Rには滝本の投げを潰して戦闘竜が上になるが、その先の攻め手が無くスタンドに自ら戻す。
 攻め手に欠く両者。2R終盤には消極的だとして戦闘竜にイエローカードが出される。次第に観客からもブーイングが飛ぶように。戦闘竜に対し「相撲は弱いんだよ」というヤジが飛び、笑いが起こる場面も。3R残り1分、滝本がサバ折りで戦闘竜を倒し、道衣の裾を使って絞めを狙うが失敗。最後のチャンスを逃す。
 結局ほとんど山場のないまま、終了のゴング。白星デビューとなった滝本だったが、マイクを持つと「今日試合をするまで、総合格闘技をナメていました。すみませんでした。次までは一生懸命練習して、相手を参ったできるよう頑張ります」と不甲斐ない試合内容を素直に詫びた。

第4試合 1R10分・2R5分・3R5分
○長南 亮(日本/フリー)
×アンデウソン・シウバ(ブラジル/ムエタイ・ドリームチーム)
3R 3'08" ヒールホールド


 両者、スタンド、グラウンドともに優位に立つ場面があったが、勝負はまさかの「飛びつきヒール」であっけなく幕を閉じ、長南が不敵な笑みを浮かべて勝ち名乗りを受けた。
 1R、アンデウソンは長い手を生かして左右のストレートを数発当て、もつれこむように倒れ込むとバックマウントを奪う。長い足をきつくフックし、長南を逃げられない「蜘蛛の巣」状態に置き、スリーパーを狙う。長南は一瞬の切り返しでバックマウントから逃れると、上から叩きつけるようなパウンドを見舞う。終盤の立ち技では、長南はアンデウソンの打撃は見切ったとばかりに左手のガードをぶらりと下げ、左ローキックなどでアンデウソンを攻め立てる。
 2R、長南はパンチをかわすと首相撲から崩れるように片足タックル。上のポジションを取った。アンデウソンは密着してガード。長南はパウンドで仕留めたいところだがやや疲れた様子。
 3R、立ち技の攻防で判定に入るかと思われた残り2分、長南は突如スライディングでアンデウソンの足元に潜り込み、一発ねらいのヒールホールドを敢行。これが見事に決まり、不意をつかれたアンデウソンからタップを奪った。

第3試合 1R10分・2R5分・3R5分
×安生洋二(日本/フリー)
○ハイアン・グレイシー(ブラジル/ハイアン・グレイシー柔術アカデミー)
1R 8'33" 腕ひしぎ十字固め


 94年、安生がヒクソン道場への道場破りを敢行して惨敗したことが、PRIDEというイベントが生まれるきっかけとなったが、「狂犬」ハイアンはそんな一族の因縁はお構いなしとばかりに、いつもの喧嘩ファイトで圧倒的な勝利をもぎ取った。
 ハイアンはパンチをフェイントにタックルで安生を倒すと、終始上に乗る展開。サイド、マウント、バックマウントとポジションを奪い、抑えこんでパンチを落とす。1R残り3分、安生はハイアンにバックマウントを奪われた状態で相手の右腕をつかみ、徐々に横を向くと、そのまま上に乗れそうな体勢に。しかしハイアンはそれを見透かしたかのように安生の右腕を取ると、完璧な腕十字を極めた。安生は腕が180度以上に曲がり、凄絶な表情でタップした。
 ハイアンはこの試合中、ドントムーブの際のポジションをめぐってエキサイト。レフェリーに手を出し、イエローカードを受けた。この試合のレフェリーが選手出身の豊永稔だったからよかったものの、一般人なら問題になっていただろう。
 試合後、桜庭と吉田に対戦要求するハイアンに、中村和裕が待ったをかけた。しかしハイアンは「まずはお前の師匠の吉田と戦いたい」とこの申し出を一蹴。中村と一触即発の乱闘寸前となり、新たな「遺恨」が生まれた格好だ。

第2試合 1R10分・2R5分・3R5分
×ジャイアント・シルバ(ブラジル/フリー)
○チェ・ムベ(韓国/CMA-KPW KOREA)
1R 5'47" 肩固め


 身長230cmのシルバに対し、グレコローマンレスリング仕込みの「釜山投げ」が売り物のチェ・ムベが、荒削りながら高い身体能力を見せつけ、PRIDE4連勝を飾った。
 片足タックルでシルバを倒したチェは、インサイドガードからパウンドを放つもシルバの顔面に届かない。ならばとシルバの足をかつぎ、右サイドに移行したチェは、ボディーへの膝蹴りやパンチを力強く落とす。この時点でシルバはかなり疲れた様子。いったん脚力で反転しかけたシルバだったが、「際」の攻防で上回ったチェは、ふたたびサイドにつくと、けさ固めから肩固めへ。最後は肩固めを完璧に極めようと、マウントポジションに移行した瞬間にシルバがまさかの「光速」タップ。チェは首をかしげつつ勝ち名乗りを受け、恒例の「サタデーナイトフィーバー」のポーズを決めた。

第1試合 1R10分・2R5分・3R5分
○美濃輪育久(日本/フリー)
×ステファン・レコ(ドイツ/ゴールデン・グローリー)
1R 0'27" ヒールホールド


 「K-1選手は距離感がうまいな、と思いました」という美濃輪は、タックルを警戒して遠目の間合いから攻めてくるレコに対し、打ち合いを避けるため、まずは挨拶がわりのドロップキック。そして「背の高い選手と戦うときに使う作戦」という前転からの変則タックルでレコの左足を捕らえると、そのままヒールホールドへ。レコはロープをつかんで立ち続け、耐えようとしたが、その手をサブレフェリーにふりほどかれ、倒された瞬間ギブアップ。武士道のエース格、美濃輪は今大会最速一本賞を取る早技で、のっけから場内をヒートアップさせた。

国際レスリング連盟(FILA)と提携

 大会中、FILAのラファエル・マルティネッティ会長、福田富昭副会長(日本レスリング協会会長)がリング上で挨拶し、PRIDEとの提携を表明した。マルティネッティ会長は「あらゆる階級のメダリストを送り込む」、福田副会長は「レスリングのチャンピオンを登場させ、本当のレスリングの強さを証明させたい」と表明した。DSEの榊原信行代表はFILAの総会にも出席したという。

高田本部長、ふんどし一枚暴れ太鼓!

 オープニングセレモニーでは、PRIDEのテーマ曲にあわせて高田延彦・PRIDE統括本部長が和太鼓を叩いた。コスチュームは公約通りふんどし一枚。

Last Update : 01/07 02:40

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