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(レポ&写真) [S-cup] 9.19 横文:サワー2連覇。宍戸が大奮闘

シュートボクシング協会 "SHOOT BOXING WORLD TOURNAMENT S-cup 2004"
2004年9月19日(日) 神奈川・横浜文化体育館  [J-SPORTS放映日程]

  レポート:永田遼太郎  写真:米山真一  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】

 昨今の格闘技ブームと、その人気の一端を担う中量級のトップクラスが一同に会す近年、稀に見る豪華メンバーの競演とあってチケットが完売するほどの集客が一部で予想されたが、それでもこの日の観客席には若干の空席が見られた。まだまだ、巷で騒がれている格闘技人気は本物でないことがこのことからもわかる。そんな中、一夜の大会にこれだけのメンバーを集めたシーザー武志会長(右端)を始め関係者には本当に感謝したい。



◆ S-cup

第3試合 S-cup一回戦(1) 3分3R(延長1R)
○アンディ・サワー(オランダ/リンホージム/S-cup2002王者・SB世界Sウェルター級王者)
×オーレ・ローセン(デンマーク/KRSジム・チーム・オーレ/IMTC世界Sウェルター級王者)
1R 2'37" TKO (2ダウン:パンチ連打)


 欧州一のキックイベント、ヨーロッパ・スーパーリーグをそのまま日本に持ち込んだようなこのカード。試合は互いに投げ・関節を封印。本場を彷彿させるキックボクシングスタイルの展開になった。
 開始からスパートを賭けたサワーは、得意のパンチを上下に打ち分け、特に左のボディブローを絡めたコンビネーションでローセンを圧倒。ローセンも右ストレートを当て応戦したが、打ち合いを制したサワーが左のボディブローから飛びヒザで最初のダウンを奪うと、さらに左フックから右ストレートにつなげるコンビで再度ダウンを奪い2ノックダウン。サワーが連覇に向け好発進した。

第4試合 S-cup一回戦(2) 3分3R(延長1R)
○ジェンス・パルバー(アメリカ/チーム・エクストリーム/元UFCライト級王者)
×ダイ・ジョウアン[代常亮](中国/中国武術協会/04年中国散打65kg級王者)
1R 2'58" TKO (2ダウン:ボディブロー)


 総合格闘技だけでなく、国際式ボクシングでも猛威を振るうパルバーの必殺「パルヴァライザー」が横浜の地でも閃光を放った。
 立ち上がり、ダイの散打流のサイドキックから繰り出される右ローへの意外性のあるコンビ『トゥワイ・トゥエ』に、対応出来なかったと試合後洩らしたパルバー。植松戦で痛めたヒザをここで悪化させてしまう。
 短期決戦を決意したパルバーは、試合前から考えていたというサイドキック対策として、若干距離を修正。ダイの左足のアウトサイドから距離を詰め、パンチを繰り出しながらダイを掴むと、一気にフロントチョークで絞り上げる。散打ではあまり見られないサブミッションで、このルールでの若さを露呈したダイは、これをなんとか逃れるも、完全に動揺。パルバーはそこを見逃さず一気にラッシュ。右ストレートで代をぐらつかせると、『バルヴァライザー』と呼ばれる得意の左をフック、アッパーと打ち分け、ボディーとあごにヒット。2ノックダウンでパルバーがSB初参戦初勝利を飾った。
 だが勝利の代償は大きく、パルバーは右後十字靭帯損傷により棄権することに。今年のS-CUPの波乱は、この試合から始まった。

◆ダイ「初めての日本でとても緊張した。シュートボクシングのルールはよくわからなかった。中国散打にはサブミッションの動きがあまりないので、その対応が慣れてなかった。私はキックが得意なのでそれで対抗したが、彼はパンチが強かった。」

◆パルバー「負傷した箇所は、植松戦でやった場所と一緒。トレーニングで完治したと思ったら、試合で再発した。散打流のサイドキックはあまり経験したことがなかったので、そこからの右のローキックが予測していなかった。決まった瞬間にヒザから力が抜けていくのを感じたので、すぐにKOしないとまずいと思った。欠場はとても残念だった。
(サワーと戦っていたら)彼はとてもいいファイター。機会があったらぜひ戦いたい。ただしその時は『しっかりガードを上げておかないと僕のパンチが当っちゃうよ』とだけ忠告しておくよ。
(それ以外では)アルバート・クラウス。ビデオを見て楽しみにしていた。あとはタイの選手にも興味をもった。
(今後は)11/25にカナダのモントリオールでボクシングマッチの予定があります。ところで、今日のデラホーヤは勝ったの?(結果はKO負け)なんとなくそうなると思ったよ。(パルバーのマネージャーのコメント)その後は、来年になると思いますが修斗に上がることになると思います」

第5試合 S-cup一回戦(3) 3分3R(延長1R)
○アルバート・クラウス(オランダ/スーパープロジム/K-1 MAX 2002王者)
×チャンプアック・チェーセパサート(タイ/ISSジム/WMTA世界Sウェルター級王者)
4R 判定3-0 (平30-28/大村30-30/北尻30-30)

3R 判定1-0 (平10-9/大村10-9/北尻10-9)

 事実上の決勝戦とも謳われた一回戦屈指の好カード。K-1王者にも就いたクラウスが試合前もっとも警戒したのが、このチャンプアックの存在である。もちろん相手がいかなる強敵でもK-1王者として一回戦で姿を消すわけにはいかない。そんなシビアな背景があるからこそ、彼は慎重すぎるほどの試合運びを見せた。
 立ち上がり、左のジャブで牽制しながらワンツーでから左のボディフックのコンビをチャンプアックに叩き込むクラウス。しかし、チャンプアックのガードが堅く容易に中に入れない。
 そうして1ラウンドは様子を見る形に終始したチャンプアック。2ラウンド以降にやや作戦を変え、前に出るクラウスを掴んでヒザを打とうとする。だがクラウスもこの距離に危険を感じ、すぐに突き放す。それでも強引にヒザを狙うチャンプアックだが、クラウスはカウンターでパンチを合わせるなどして対抗する。
 最終ラウンド。終盤、クラウスは無理にチャンプアックの中に踏み込まず、途中ヒザに捕まりそうになると、これをすぐに突き放し付き合わない。お互いに致命傷にはいたらずに試合終了。試合は延長戦に入った。
 延長戦、ヒザを警戒されたチャンプアックは、左のミドルとローを立ち上がりから見せポイントをとりに行く。だがクラウスはワンツーをヒットさせ、さらに右ストレートを炸裂させ主導権を握る。ところが残り1分を過ぎた辺りから、チャンプアックはようやくクラウスをコーナーに追い詰め、ヒザで攻め立てる。クラウスにとって、長い一分になった終盤だったが、なんとかしのぎきり判定でこれを制した。
 クラウスはこの試合の2ラウンドで右フックを狙って空振りした際に、背部筋挫傷を負い、以後の試合出場が不可能になり、準決勝進出を辞退した。

◆チャンプアック「なんで負けたのかよくわからない。本戦で勝ったと思った。(試合内容は)緊張して何がなんだかわからない。彼のパンチは軽かった」

◆クラウスの負傷に関するドクターのコメント「最初見たとき、足を引きずっていたので足かと思ったが、それより右のパンチを出した際に背筋が引っ張られて、動くに動けない状況だった。肋骨骨折の疑いがあったけどそれは問題ない。ヒビが入っていても2〜3週間。おとなしくしていれば1週間で大丈夫だと思う。10/13のK-1出場までは問題ないでしょう」(※クラウスはノーコメント)

第6試合 S-cup一回戦(4) 3分3R(延長1R)
×緒形健一(日本/シーザージム/SB日本Sウェルター級王者)
○カテウ・キビス(ブラジル/チーム・ノゲイラCWB Sports/ストームムエタイ・ミドル級王者)
1R 1'32" TKO (ドクターストップ:右目尻のカット)


「12年間のいろんな思いを今日一日に賭けて戦う」
 試合前の開会式で緒形は、念願だったS-CUP出場が叶った心境をリング上で語った。館内が緒形の優勝を臨むそんな空気に包まれる中、それを後押ししたのが、この日テレビのゲストとしてリングサイドに座った友人のお笑いタレント、ジョーダンズ三又のこんな一言だった。
「12年前の第一回のS-CUPのポスター貼りを緒形と一緒にやった。その時の優勝者である吉鷹さんのテーマ曲を彼は受継いでるわけですから、優勝してくれなきゃ困ります」
 そんなエピソードが場内テレビを通して館内に流された時、館内の観客の多くは感極まったに違いない。
 しかし、そんな願いも届かないほど現実は残酷なほどに降りかかった。開始早々キビスのワンツーからのヒザが緒形の右目付近を直撃。右眉上をカットした緒形の出血は次第に酷くなり、緒形のS-CUPは、わずか92秒で終焉を迎えてしまった。たくさんのやるせない思いが館内に充満する中、インタビュールームにやってきた緒形は完全に脱力感に支配され、今後についてはしばし沈黙のあと「やるしかない」というのが精一杯だった。

第7試合 S-cupリザーブマッチ 3分3R(延長1R)
○宍戸大樹(日本/シーザージム/SB日本Sライト級王者)
×ブルース・マクフィー(オーストラリア/ファイブ・リングス・ドージョー/WMF世界Sライト級王者)
判定3-0 (茂木30-29/大村30-29/北尻30-28)


 マクフィーが以前、東金ジムに武者修行中に『巌流小次郎』と名乗っていた頃に、両者の対戦があったこの試合。当時はSBのルールをあまり把握していなかったマクフィーが宍戸のフロントチョークの前に沈んでいるが、今回はあえて、不得意のサブミッションに付き合わず、キックボクシングでの攻防で活路を見出していった。
 ある程度、予測できた展開ではあるが、パワーで上回るマクフィーに宍戸はやや苦戦。捕まえて首投げを狙うシーンもあったが、マクフィーも踏ん張りこれを決めさせない。それでも宍戸は左右のパンチとローの上下のコンビネーションで手数でマクフィーを上回り、判定でリザーバーの権利を得た。

第8試合 S-cup準決勝(1) 3分3R(延長1R)
×チャンプアック・チェーセパサート(タイ/ISSジム)
○アンディ・サワー(オランダ/リンホージム)
判定3-0 (平29-30/大村28-30/北尻29-30)

※パルバーが右後十字靭帯損傷により棄権。ローセン、ダイ、緒形がKO負けのため、判定負けのチャンプアックに変更

 準決勝開始前、主催者からパルバーの欠場がまず告げられ、さらにクラウスの欠場も併せて発表されると、観客席のあちこちから罵声が飛び交い、館内は一時騒然とした。この日の目玉だった両選手の欠場だけにファンが不満を漏らすのは仕方ない。ただ、何よりもこの欠場に頭を痛めたのは主催者サイドではなかっただろうか。「真剣勝負だからこそ、こういうトラブルは仕方ない」。シーザー会長も自分にまるで自分に言い聞かせるようにリング上からファンに釈明した。

 この二人の欠場により、一度は敗れたチャンプアックが再びトーナメントに復活。アンディとの夢の対戦が実現した。
 一回戦では緊張もあり実力をフルに発揮できない感じだったチャンプアックだったが、前半、サワーと全く互角の打ち合いを見せ館内を再び沸騰させる。
 2ラウンド、インファイトでの勝負に出た両者。サワーは首相撲に来るチャンプアックの下からアッパーを潜り込ませる。それでも、チャンプアックは負けずと膝を繰り出しサワーの動きが一瞬鈍る。
 しかし3ラウンド、リング中央でボクシングの攻防を左ストレートで制したサワーは、さらに左フック、右アッパーとパンチを上下に散らし、ついには飛び膝まで繰り出しチャンプアックを圧倒、このラウンドを確実に奪ったサワーが判定で決勝進出を決めた。

第9試合 S-cup準決勝(2) 3分3R(延長1R)
×カテウ・キビス(ブラジル/チーム・ノゲイラCWB Sports)
○宍戸大樹(日本/シーザージム)
判定0-3 (大村27-30/茂木28-30/北尻28-30)

※クラウスが右背部筋挫傷および肋骨亀裂骨折の疑いにより棄権。第1リザーバーの宍戸に変更

 ナチュラルの階級なら、2〜3階級は差がありそうな両者の対戦。「このシチュエーションで逆に燃えた」という宍戸は、前半から果敢にパワーを押し出し前に出るキビスをかわしながら、細かくローをヒットさせていく。
 緒形の敗戦、クラウスとパルバーの負傷欠場。自分には関係ないこととは言え『明日のメインイベンター』を狙う宍戸は、ここで自分が勝つことで一度は冷めかけた観衆のボルテージを上げようと考えた。2ラウンドにはキビスに後方に投げられるピンチも迎えるが、これをポイントにならないよう冷静に対処。逆に前蹴りとローキックで距離を取りながらポイント優位に運んでいく。キビスは後半スタミナ切れもあったのか、このまま有効なポイントを挙げることなく宍戸に判定負け。
 勝った宍戸は、終了のゴングの瞬間、歓喜に客席に向かって右手を大きく突き上げ勝利をアピールした。

第12試合 S-cup決勝 3分3R(最大延長2R)
○アンディ・サワー(オランダ/リンホージム)
×宍戸大樹(日本/シーザージム)
2R 0'50" TKO (3ダウン:パンチ)

※サワーが2連覇

 ゴング前、セコンドに顔を張ってもらい気合を入れて出て行った宍戸。相手は前回覇者のサワーだってけして臆することはない。むしろ、ここで『世代交代』を叫ぶ千載一遇のチャンスだ。
 左右のワンツーからローを繰り出し、サワーに挨拶代わりに仕掛けて行った。しかし、サワーは飛び膝から、パンチを連打。さらに、ロープ際までパンチで追い込むとワンツーから強烈な右ストレートをヒットさせ宍戸を圧倒する。
 2ラウンド開始早々に、再びサワーの右ストレートが宍戸の顔面に突き刺さると、宍戸がついにダウン。『大宍戸コール』に後押しされ、最後の気力で再びサワーとの打ち合いに応じるが、サワーの止めの右ストレートが宍戸を捕らえ、マットに沈めた。
 試合後、連覇を飾ったサワーが健闘した宍戸を称え肩車。シュートボクサー同士で争った決勝戦の喜びを分かち合った。

◆サワー(マイクアピール)「まずシーザー会長には本当に感謝したいと思います。この一年から一年半の間、私はいい試合をしていなかったですが、今日私は復活しました。みなさんにいい試合を見せることが出来て本当によかったと思います。この勝利を母国オランダに持って帰りたいと思います。本当にありがとうございました。」
(バックステージ)「最近はいい結果が出ました。自分の彼女が妊娠して、12月に出産予定ですが、それがいい励みになっています。一番手強かったのはタイの選手。1〜2ラウンドはどうすればいいか分かりませんでした。3ラウンドはパンチも出せて自分の動きが出来ました。クラウスと戦いたかったです。前回は力を出す前に終わってしまったので、機会があればまた戦いたい。自分は若いのでまだチャンスはあると思います。
(パルバーについては)いいボクサーだと思います。弱点はおそらく膝でしょう。もし戦うなら1ラウンドからローキックを出して作戦を立てたい。SBはこれからどんどん世界に広がっていくと思います。
(次の目標は)SBの試合にでるのは勿論ですが、K-1 MAXに出ることもそうです。優勝賞金は子供の為にスイス銀行に貯金します。」


◆ ワンマッチ

第11試合 スペシャルワンマッチ 68kg契約 3分5R
×土井広之(日本/シーザージム/SB世界ウェルター級王者)
○フィクリ・ティアルティ(オランダ/ムシドジム/WPKL世界ムエタイウェルター級王者)
3R 1'27" KO (飛び膝蹴り)


 とにかく、この日の特別試合に参戦した外国人選手は凄かった。後述するワンロップのヒジはそれだけでお金を払って見るだけの価値があったし、コーベットもそうだ。そして、この試合のフィクリも。もしも、トーナメントがなかったら、観客のほとんどは彼らを絶賛しながら家路に向かったほどだろう。
 さて試合だが、フィクリのプレッシャーの前に、土井の代名詞である『キラーロー』は全て封じ込められた。1ラウンドには強引に前に出たフィクリを捕らえ、首投げでポイントも奪うシーンも見せたが、土井の見せ場はこの1シーンのみだった。野球で言ったら『完封負け』。それに近い内容だった。特に土井を悩ませたのが少々、強引にも見えるフィクリの左右のヒジ攻撃だ。これで土井は防戦一方となる。
 3R、形振り構わずヒジを後頭部に打ち込んだフィクリに、レフェリーが注意を与えたが、直後、その隙を衝いた飛びヒザが土井の顔面を捉え、これで土井は立ち上がれずKO負けを喫した。後藤戦の後、「彼(後藤)とは覚悟が違う」とまで言い切った土井だったが、この一戦を見て後藤は何を感じたか。
 緒形、土井の敗戦と宍戸の台頭。今後は、宍戸も階級を上げて戦うことを宣言しており、新たな局面を迎えたSBのエース争いは今後どうなっていくのか。SBがキックでもない総合でもない、一つの競技として存在してる以上はっきり言える事は、このまま外国人天国(外敵天国)が続く限り、エースの座は永遠に巡ってこない気がする。

第10試合 スペシャルワンマッチ 85kg契約 3分5R
○ネイサン・コーベット(オーストラリア/ファイブ・リングス・ドージョー/WMC世界ヘビー級チャンピオン)
×ニルソン・デ・カストロ(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー) 
2R 1'53" TKO (3ダウン:パンチ)


 この日訪れたファンの中には、格闘技は良く見るけどもSBを見ること自体初めてという人も少なくなかっただろう。そんなファンにとってある意味、この日インパクトを残した一人としてネイサン・コーベットの名が挙げられるだろう。
 彼はこれまでシュートボクシングを中心に活躍してきた為、普段PRIDEやK-1のみ観戦している格闘技ファンにはあまり馴染みがない選手だ。しかしこの日彼に用意された対戦相手は、正道会館の子安慎悟を相手に快勝し、パンクラスでも山宮、郷野を苦しめたニルソン・デ・カステロであれば、初めて見るファンにとってはコーベットの実力を計るのにもってこいの相手だったと言えよう。
 そのカステロを相手に、コーベットは打撃で圧倒。圧巻だったのは、2ラウンド開始早々に見せたカウンター。これ一発でカステロをダウンさせると、立ち上がったカステロとの打ち合いを今度も右ストレートで制し、二度目のダウンを奪った。最後は強引に組んで膝を狙いにきたカステロを左フックでマットに沈めた。
 その強さに館内も大喜び。トーナメントの欠場者続出に萎えかかったファンに思わぬプレゼントになったようだ。

第2試合 オープニングマッチ 58kg契約 3分3R(最大延長2R)
×歌川暁文(U.W.Fスネークピットジャパン/SB日本Sフェザー級2位)
○ワンロップ・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレックジム/M-1バンタム級チャンピオン)
1R 1'06" TKO (ドクターストップ:肘によるカット)


 試合前、『日本人キラー』の異名をとるワンロップを評し「そんなに強いんですかね」と強気の発言をしていた歌川だったが、試合が始まるとワンロップの一方的な戦いになった。
 この試合は肘の攻撃が許される形になっていたが、これで『水を得た魚』状態になったワンロップは、一見、左フックと錯覚してしまうタイミングから放つ左ヒジを連発。これに歌川はまったく何もできないまま、右まぶた上をカットされ開始66秒で無念のTKO負けを喫した。

第1試合 オープニングマッチ 58kg契約 3分3R(最大延長2R)
○石川剛司(シーザージム/SB日本フェザー級)
×AGE[エイジ](SOZ)
2R 0'57" KO (チョークスリーパー)


 オープニングマッチ。シーザージムの新鋭・石川剛司がSOZのAGEを相手に連勝街道を5に延ばすことが出来るか。
 1ラウンドではワンツーを主体に打ち合いから右ストレートをヒットさせ、そこから首投げを仕掛け失敗に終った石川だが、2ラウンドでは開始早々、ワンツーから打ち合いに持ち込み、体をつけると今度は首投げを見事に決める。これで石川はポイントを奪うと、さらにワンツーからヒザを打ち込み、最後はバックに回ってスタンディングチョークで締め上げ圧勝した。
 これで5戦5勝5KOとした石川。今後はフェザー級のタイトル戦線に絡んで来そうな気配だけに注目したい。


Last Update : 09/29

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