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(レポ&写真) [パンクラス] 6.22 後楽園:近藤、あわやの苦戦

パンクラス "Sammy Presents PANCRASE 2004 BRAVE TOUR"
2004年6月22日(火) 東京・後楽園ホール  観衆:2,300人(超満員札止め)

  レポート&写真:井原芳徳  【→大会前のカード紹介記事】 【→掲示板スレッド】

メインイベント ライトヘビー級 5分3R
○近藤有己(パンクラスism/ライトヘビー級王者)
×シャノン・“ザ・キャノン”・リッチ(アメリカ/チーム・キャノン)
1R 1'01" 膝十字固め


 ゴング早々、リッチがパンチと膝蹴りで猛ラッシュ。強引に近藤を組倒し上になる。近藤はいきなりピンチを迎えるが、下から足関を狙ってひっくり返すと、そのまま膝十字であっさり一本勝ちをおさめた。
 結果だけを見れば完勝だが、もし相手がヴァンダレイ・シウバならラッシュの時点でKO負けだった恐れもある展開。近藤はマイクアピールをせず足早にリングを立ち去った。バックステージに現れた近藤は左目の周りを少し腫らしており、「今日の内容でマイクアピールしたら恥の上塗りになる。絶対シウバに勝てるという期待感をお客さんに与えられなかった。相手の勢いが凄かったので、もっと焦らずさばけると思ったんですけど…。あとで一人ミーティングやらないと」と時おり苦笑いを浮かべながら反省していた。

セミファイナル ミドル級 5分3R
△ネイサン・マーコート(アメリカ/ハイ・アルティチュード/1位)
△石川英司(パンクラスGRABAKA/5位)
判定1-0 (松宮28-28/小菅29-28/廣戸28-28)


 1R、石川の投げを潰したマーコートは、バックからのスリーパーでチャンス。だが石川はおんぶの状態で後ろに倒し、インサイドガードに戻しピンチを逃れる。
 2R、今度は石川がテイクダウンに成功。ハーフガードからパンチを落とす。マーコートは何度もひっくり返そうとするが、石川はそれを許さない。得意技の立ち上がり際のサッカーボールキックも出し、優勢に試合を進める。
 3R、マーコートは飛び膝で奇襲。ヒットしなかったものの、後ずさりした石川はそのまま倒れ、マーコートが上に。パスガードに成功すると、マウント、バックとポジションを移行し、スリーパーを狙う。石川はアゴを引いてかろうじて防御し、脱出して立ち上がると会場は大歓声に包まれる。今度は石川がしつこいタックルで上になるが、その後は攻め手に欠き、試合終了。
 会場は石川の勝ちムードだったが、冷静に見れば1R 10-9, 2R 8-10, 3R 10-9でドロー採点というのが妥当なところではないだろうか。とはいえ格上のマーコートにしてみればドローは負けと同じ。日本語で「もう一度、お願いします」と石川に対戦を要求。石川も「次はしっかり殴って沈めたいと思います」と対戦を受け入れた。

第6試合 ミドル級 5分3R
△竹内 出(SKアブソリュート/2位)
△渋谷修身(パンクラスism)
判定0-0 (梅木30-30/廣戸30-30/松宮30-30)


 竹内がいきなり右ストレートで渋谷をひるませるが、渋谷はすぐに組み付いてアームロック狙いで反撃。一進一退のスリリングな攻防が続く。
 3R、竹内がコーナーに押し込んだ時に、渋谷の膝が竹内の金的に命中したとして、小菅レフェリーが試合を一時ストップ。だがリング下の廣戸サブレフェリーは命中していないと主張し、リング上に審判団が集まって協議に。結局入っていないとみなされ、同じ体勢から試合が再開する。
 しかしパンチの打ち合いの後、またも渋谷がローブローを入れたとして試合が中断。渋谷は「まわりの状況で決めてるじゃん?レフェリー決めてないよ」と審判団に不平を口にする。最後は渋谷の左ハイが命中し、竹内が右目を出血し、そのまま展開はなく試合終了。結局判定はドロー。
 竹内のセコンドの松本天心は珍しくリングに上がるとマイクを持ち「パンクラスに上がる選手のために言います。パンクラス審判団、ちゃんとレフェリングして下さいよ」とアピール。観客の喝采を浴びた。普段はおとなしい渋谷も、控室に戻る最中「どいつもこいつもふざけんな!」と珍しく怒りをあらわにした。

◆松本「僕もいろんな団体でジャッジをしているが、パンクラスの審判からは迷いが伝わって来るので、リングに上げるのが心配になる。審判には迷いの無いリング上の神であって欲しい」

第5試合 ライトヘビー級 5分2R
○郷野聡寛(パンクラスGRABAKA/3位)
×栗原 強(team ROKEN)
1R 2'15" KO (右フック)


 郷野がバックステップで栗原を翻弄し、次第に右フックを当てるようになり、最後も右フック。栗原は腰から崩れ落ち、しばらく立ち上がれなかった。マイクを持つと大歓声を浴びた郷野は「前のPRIDEでの試合で負けて、思ったより悔しがってくれる人が多かった。そう遠くないうちにケツを拭いたい」とアピール。バックステージでは立ち技オンリーのK-1ルールかキックルールでの試合への挑戦も希望した。

第4試合 ミドル級戦 5分2R
×佐藤光留(パンクラスism/10位)
○井上克也(RJW/CENTRAL)
1R 3'53" KO (グラウンドパンチ)


 スタンドの打撃戦が続くが、サウスポーの井上が次第に攻勢に。最後は右ストレートで佐藤をマットに沈め、上からおおいかぶさってパンチを連打したところでレフェリーストップ。スープレックス合戦も期待されていたが、その前に試合が決着した。

第3試合 ウェルター級 5分2R
○大石幸史(パンクラスism/1位)
×倉持昌和(フリー)
2R 4'13" TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)


 大石が低めのガードからパンチを当て、素早いタックルでテイクダウン。腰を浮かせて的確なパンチを落とす。立ち上がり際には膝を御見舞いするなど、一個一個の攻撃の流れが体に染み付いている。2Rも大石は攻勢。倉持は顔が腫れ上がるも、修斗から転向し背水の陣で臨んだだけあり、気持ちは折れない。一度ドクターチェックを受け試合が再開するが、大石の攻勢は変わらず、最後はグラウンドパンチの連打で出血が激しくなったところでレフェリーストップ。大石が実力の違いをまざまざと見せつけた。

第2試合 フェザー級 5分2R
×砂辺光久(HYBRID WRESTLING武∞限)
○亀田雅史(総合格闘技道場コブラ会)
1R 3'52" 反則 (後頭部による頭突き)


 亀田が寝技で攻勢。バックを奪う。だが亀田がおんぶになったところで、砂辺が後ろに倒れマットに叩き付けたときに、砂辺の後頭部が亀田の顔面に当り、亀田の後頭部もマットに直撃。パンクラスでは後頭部への打撃は禁止。無効試合かとも思われたが、反則とアクシデントによるダメージも加味され、砂辺の反則扱いとなった。

第1試合 スーパーヘビー級 5分2R
−IRO関(パンクラスMEGATON)
−折橋 謙(チームPOD)
1R 4'18" 無効試合


 折橋が右ストレートでIRO関をダウンさせた後、レフェリーの制止を振り切り上から殴り続けたため、裁定はコミッショナー預かりに。一時は両陣営と尾崎允実社長がリング上になだれ込んで騒然とした。7月6日、パンクラスは「無効試合」との裁定を発表した。[詳細]

パンクラス・ゲート ライト級 5分2R
△小林元和(飛翔塾)
△広瀬和哉(IMNグラップリング)
時間切れ

※休憩時間、ロックバンドのGRAND COLOR STONEがリング上で生演奏を披露した。これは日本テレビ水曜深夜「AX」とリクルート「ガテン」の企画で、メンバーはリング設営からライブチケットの手売りまでを行った。9/18(土)恵比寿リキッドルームでワンマンライブを行うという。

Last Update : 07/20

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