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(レポ&写真) [K-1] 4.3 横浜:内田ノボル、“入社式”でJAPAN GP出場権獲得

VSN "K-1 VSN CUP - 脱フリーターキャンペーン“No more”フリーター!!- "
2004年4月3日(土) 神奈川・横浜アリーナ

  レポート&写真:井原芳徳  【→掲示板スレッド】


▼ 6/27に静岡で開催されるK-1 JAPAN GPへの出場権を賭けた4人トーナメント「K-1 VSN CUP」が、VSNの入社式&社員総会の中で行われ、内田ノボルが優勝した。
 VSNは4月1日にベンチャーセーフネットから社名変更した技術系人材派遣会社。同社の関口房朗会長(写真左2人目)は競馬のケンタッキーダービーを東洋人で初めて制覇した馬主としても知られる。01年には参議院選挙にも立候補し落選。最近はテレビのバラエティ番組にも出演している。同社は過去に闘牛入社式、ワールドカップ観戦ツアー等でも話題を提供し、今回のK-1マッチもその一環といえる。

 横浜アリーナの半周分を使うような会場設営で、スタンドには黒いスーツ姿の新入社員、社員がギッシリ。アリーナには関係者や一般公募の無料客が座り、リングサイドには北朝鮮問題で時の人となっている山崎拓・元自由民主党副総裁、アルベルト・フジモリ・元ペルー大統領、タレントのデーモン小暮閣下、大原かおりと、関口会長の交友関係の広さを示すような顔ぶれが揃っていた。
 演出も大型モニターや花火など、普段のK-1顔負けの派手さ。関口会長も「マスク・ド・“F”」なる謎のマスクマンに扮し、テレビで共演した浅草キッドとともにボブ・サップを“退治”するなど、体を張ってイベントを盛り上げていた。

 だがイベントの主軸はあくまでK-1ファイターによる4人トーナメント。選手の激闘を通じ、「次世代を担う若者たちに、夢とロマン、そしてチャレンジ精神の重要性を訴えること、さらには彼らにベンチャー起業家という大きな夢を提起すること」が目的だけあり、試合を引き立たせるような舞台演出と進行がなされていた。一回戦の後にはアーネスト・ホーストのミット打ちと、ロックバンドによる4曲のライブ演奏が挿入され、決勝で戦う選手の体力回復の時間も十分に取られていた。
 JAPAN GP出場権が賭かっているため、選手の戦いぶりは普段にも増して真剣で、見世物的なムードは全く無い。好勝負続きだったこともあり、試合中は20-30歳代のVSNの社員たちから大きな声援や掛け声が飛び、普通のK-1とほとんど変わらない盛り上がりを見せた。試合内容が良かったので、もう少し普通のK-1ファン向けにもイベントを事前告知して欲しかったところだが、K-1を生で見たことが無い人たち向けのプロモーションと考えれば、ちょうど良いイベントだったのかもしれない。

 
◆ K-1 VSN CUP (K-1 JAPAN GP出場権争奪トーナメント)

第1試合 1回戦 3分3R
○内田ノボル(ビクトリージム)
×酒井公高(フリー)
3R 2'41" KO (右フック)


 酒井はプロボクシング9戦8勝(5KO)1敗の27歳で、今は伊原道場でサップのスパーリング相手を務めているという。前へ出てパンチを打とうとするが、キックボクシング的なステップには慣れていない様子。内田は回りながら右ローや左ミドルを叩き込み、酒井を着実に弱らせる。そして3R、右ハイをクリーンヒットさせた後、ボクサーのお株を奪うような右フックで豪快KO勝ちをおさめた。

第2試合 1回戦 3分3R
○大石 亨(日進会館)
×青柳雅英(アイアンアックス)
延長判定3-0 (朝武10-9/武井10-9/黒住10-9)
※本戦判定1-0 (朝武29-29/武井30-29/黒住29-29)


 昨年12月のR.I.S.E.の4人トーナメントを制した青柳。1Rは右のストレートとフックでベテランの大石を苦しめる。だが2Rに左ミドルと右ストレートの連打をもらった以降は失速。3Rは大石のロー、アッパー、膝などで攻め込まれてしまう。判定はドローとなり延長戦が告げられると、会場は大歓声。結局延長戦でも大石優位の流れは変わらず。敗れてしまった青柳だが、最後までハイやバックハンドで意地を見せ、大会のコンセプトを体現するようなチャレンジ精神を発揮した。

第3試合 決勝戦 3分3R
×大石 亨(日進会館)
○内田ノボル(ビクトリージム)
判定0-3 (武井28-30/大成28-30/黒住28-30)


 1Rは互角の展開だったが、2R、内田がパンチの連打と左ハイで大石を苦しめ、直後に右ハイを大石のアゴに叩き込みダウンを奪う。後がなくなった大石は3R序盤からバックハンドとバックスピンで奇襲。ハイキックも当て必死で反撃を試みるが、内田もパンチの手数で負けずポイントでは差が付かず。結局2Rにダウンを奪った内田が、JAPAN GPへの切符をもぎ取った。
 内田のJAPAN GP出場は3年ぶり。所属のビクトリージムは3月にMAキックから新日本キックに移籍しており、幸先の良い再出発となった。ちなみにこの日の優勝賞金は100万円、準優勝賞金は50万円。

Last Update : 04/04

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