(レポ&写真) [JTクラブ] 4.1 板橋:土屋ジョー、キック復活戦で嬉し泣き
JTクラブ "JOE TSUCHIYA PRESENTS -REINCARNATION-" 2003年4月1日(火) 東京・板橋区立産文ホール
レポート:新小田哲 写真:井原芳徳 【→大会前のカード紹介記事】 [→掲示板・キック系スレッド]
メインイベント 58kg契約 3分5R ○土屋ジョー(JTクラブ/WMAF世界スーパーバンタム級王者) ×ハンマーシャーク・カイル・タカオ(米国/HMC) 1R 2'21" KO (3ノックダウン:ローキック)
2000年5月・COMBAT-2000準決勝でのラビット関戦を最後に国際式ボクシングに転向していた土屋ジョーの、キック再転向第1戦。総合格闘技のカイル・タカオ相手に1RKO勝ちで再スタートを切った。 土屋のキック復帰戦は当初昨年10月のIKUSAで行われる予定だったが、対戦相手の逃亡という前代未聞の事故で中止に。その後も紆余曲折あったようだが、土屋をバックアップする有志の手で今回の興行が実現した。当日は立ち見客も出る盛況で、土屋人気の根強さ、彼の人望を感じさせらた。 土屋の入場はサングラスに薔薇の花をくわえたスタイル。これはキックデビュー以来、国際式時代を通じてもずっと変わっていない。 ハワイ・マーシャルアーツ・センターで総合の練習を積んでいるカイル・タカオは、小柄だが発達した後背筋をはじめとしてがっしりとした体格をしており、かなりのパワーを秘めている感じだ。3月18日の修斗にも出場しており、来日前に今回のオファーが来たらしく、あくまで総合の枠での打撃練習のみで今回の試合に臨んだとのことだ。
パンフレットのプロフィールによると土屋が165cm、タカオが163cmと身長差は2cmだが、リングで対峙するとそれ以上の身長差が感じられた。 思い切りのいいパンチを振り回すタカオ、対して小柄な相手にやりにくさを感じたという土屋だが、冷静にハイを放ちパンチでコーナーへ詰めるとタカオは思わずタックル。土屋が今度はローを当てるとタカオこれをカットする事が出来ず、早くも腰が引けてしまう。土屋はこのローの連打から左右フック、さらに首相撲からのヒザ蹴りで開始1分早くも最初のダウンを奪うと、苦しまぎれにタックルを連発するタカオにパンチの連打で2度目の、さらにローキックで3度目のダウンを奪いKO勝ちした。
リング上でマイクを手にした土屋は「お忙しい中、来ていただいてありがとうございます。まだ100%の動きが出来ていないですけど・・・」と言ったところで絶句。「生まれて初めて」という嬉し泣きで声を詰まらせる。「ありがとうございました。いつか嬉し泣きをしたいと思ってたんですけど、とにかく嬉しいです」と泣きながら話し、なおもお礼の言葉を続けるが泣き声でよく聞き取れない状態だった。 今後は7月に海外でタイトルマッチに臨み、今年後半からは日本で試合をしていく予定だと言う。
◆土屋「おかげさまでなんとか試合をやる事が出来て、勝って試合を締めくくることが出来て、嬉しいですね。生まれて30年で初めて、嬉し泣き出来て、すごい嬉しいです。 いつも試合するときは気合入ってるときは勝ったら泣くのかなとか思ってたけど泣いた事なかったんですけど今日は勝手に涙が出てきました。 今日は知ってる人ばっかりだったので、どんな事があっても反則してでも最後まで立っていようと思ったんですけど、計量の時に相手見てそんな事するの悪いなと葛藤があって、技で勝とうと思ったので、勝ててよかったです。 相手の試合のビデオ見て、馬乗りになって(殴って)KO勝ちするやつとか、体格も背中(の筋肉)すごいんで、それなりに警戒して、当初の予定よりは突っ込んでいかなかったです。砕けるつもりはないけど当たって砕けるくらいの気持ちでいたんですけど、パンチがこれはラッキーでもらってもシャレにならないなっていうのが初め来たんで、なるほどとちょっとちょっと警戒しながら行きました。 相手の攻撃はくらってないのですけど低いところから来たので危ないなっていう感じはありました。始まったら相手の動きを落ち着いて見て、ローが弱いなっていうのが見えたのでロー当てて、セコンドとかリングサイドの人の声とかも聞こえてました。 今日はいい夢みたいです。当初の予定では6月にアメリカでUKF、7月にオーストラリアでWMCのタイトルマッチをやるはずだったんですけど、戦争の影響でアメリカの試合なくなったのでとりあえず次は7月の予定です。そこでチューンナップして、今年後半には日本でもやりたいです。 (今後はフェザーで?)いや、今回の58キロっていうのは相手が『58キロでなら』っていうから『何キロでもいいです』っていったんで、今回は気にしただけで減量はしてないです。だからスーパーバンタムからフェザーの間くらいが理想なんですけど、そういうのはないんでスーパーバンタムくらいで。 (全日本キックの藤原あらしが対戦を希望しているが)そうですね。言って貰えるのは嬉しいです。」
◆タカオ「土屋は強かったです。特にキックが強かったです。僕は最初柔術から始めて、ずっと総合を練習してます。キックルールは初めてで緊張しました。58キロの契約体重だときついので、60キロだったら今後もキックルールでやってみたいです。」
第3試合 ヘビー級 3分3R △野口 学(土浦) △ケイタロー(習志野) 判定0-0 (27-27,27-27,26-26)
第2試合 ウェルター級 3分3R ○山辺英人(山木) ×フラッシュ中島(藤) 判定3-0 (30-27,30-27,30-27)
第1試合 ライト級 3分3R △森久保創(山木) △清水友希(習志野) 判定0-1 (29-29,29-30,29-29)
Last Update : 04/02
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