9月23日からギリシャ・アテネで開かれていた第44回世界レスリンググレコローマンスタイル選手権大会が開催された。五輪出場資格のかかった最初の大会ということで健闘が期待されていたが、日本は苦戦を強いられた。アジア選手権で昨年の世界王者を破り期待されていた76kg級片山貴光を含め8階級すべてで8位入賞を逃し、五輪出場権は獲得できなかった。
国別順位は、97kg級、130kg級で1位をとり、五輪出場権を5階級で獲得したロシアがトップ。ロシアと同じ金二つ、銀一つのメダルを獲得したものの、入賞者の数で差がついたキューバが2位、同じく韓国が3位。日本は6位以内を独りも出すことが出来なかったため、記録としての順位がつく17位以内に入ることが出来なかった。
今年の2月に前田日明のファイナルマッチで相手を努めたアレクサンドル・カレリン(ロシア)が今年も130kg級で優勝。準々決勝でポイントを失ったり、準決勝では9分戦って2-0で勝利、決勝でも6分戦って3-0で勝利するなど全盛期に比べ苦戦が目立ったが、前人未到の世界選手権9連覇を成し遂げた。来年のシドニー五輪では89年ソウル、92年バルセロナ、96年アトランタに続いての金メダルを狙う。
日本は、8階級のうち五輪出場権獲得がゼロという厳しい結果に終わった。次の五輪獲得のチャンスは来年の1月から五大陸で開催されるセカンドステージと呼ばれる大会での上位入賞者から選ばれる。このセカンドステージへの出場者は、11月末の全日本選手権上位入賞者から選ばれる予定。
階級 | 出場者 | 出場選手数 | 予選リーグ | 決勝トーナメント | 順位 | ||||
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1T | 2T | 3T | 1回戦 | 準々決勝 | 準決勝 | ||||
54kg級 | 佐々木 昌常 (自衛隊体育学校) |
38 | Rivas lazaro(CUB) |
Sandu Marian(ROM) |
31 | ||||
58kg級 | 西見健吉 (自衛隊体育学校) |
38 | Zetian Sheng(CHN) |
Djamel Ainaoui (FRA) |
26 | ||||
63kg級 | 元木 康年 (自衛隊体育学校) |
38 | Seref Eroglu (TUR) |
Riccardo Magni (ITA) |
Peter-Georg Philippitsch (AUT) |
17 | |||
69kg級 | 永田 克彦 (警視庁) |
36 | Wladimir Kopitow (BLR) |
Sang-Pil Son (KOR) |
30 | ||||
76kg級 | 片山 貴光 (自衛隊体育学校) |
37 | Jose Alberto Recuero Garcia (ESP) |
Jewgeni Jerofailow (UZB) |
21 | ||||
85kg級 | 横山 秀和 (秋田経法大附高教) |
33 | Theofanis Anagnostou (GRE) |
Marko Asell (FIN) |
24 | ||||
97kg級 | 山口 孝二 (自衛隊体育学校) |
33 | Roman Meduna (SVK) |
Urs Buergler (SUI) |
31 | ||||
130kg級 | 鈴木 克彰 (拓殖大学) |
18 | Georgi Soldadze (UKR) |
Dimitri Debelka (BLR) |
26 |