10月7日からトルコ・アンカラで開かれていた第34回世界レスリングフリースタイル選手権大会には来年のシドニー五輪への出場権がかかっていることもあり例年より多い53カ国、268人が参加、熱戦が繰り広げられた。
日本は苦戦を強いられる中、85kg級川合達夫が5位に入賞。54kg級田南部力は決勝トーナメントにすすみはしたが一回戦敗退。63kg級矢山裕明は決勝トーナメントへすすんだものの、いったん Ramil Islamov(ウズベキスタン)に勝利するものの、プロテスト(抗議)により判定が覆り再試合となり、その再試合で敗れた。69kg級へ階級を上げて初の世界選手権となった和田貴広は三連敗に終わった。
国別順位は、広大な国が別れたため戦力が低下したとはいえ76kg級と97kg級で1位、85kg級と130kg級で2位、54kg級と58kg級で6位など安定した強さを見せたロシアがトップ。130kg級、ステファン・ニールの鮮烈な世界デビューを見せたアメリカが2位。五輪資格獲得階級は3階級に終わったものの、軽量級で強さを見せる韓国が3位となった。開催国のトルコは1位こそ58kg級のみだったが、上位入賞者を多数出し4位だった。日本の順位は17位。
日本は、8階級のうち五輪出場権獲得が1階級のみという厳しい結果に終わった。次の五輪獲得のチャンスは来年の1月から五大陸で開催されるセカンドステージと呼ばれる大会での上位入賞者から選ばれる。このセカンドステージへの出場者は、11月末の全日本選手権上位入賞者から選ばれる予定。
階級 | 出場者 | 出場選手数 | 予選リーグ | 決勝トーナメント | 順位 | ||||
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1T | 2T | 3T | 1回戦 | 準々決勝 | 準決勝 | ||||
54kg級 | 田南部 力 (警視庁) |
35 | Stanislaw Surdyka (POL) |
Leonid Schuschunov (RUS) |
David Legrand (FRA) |
Ivan Tzonov (BUL) |
12 | ||
58kg級 | 石嶋勇次 (綜合警備保障) |
33 | Otar Tushishvili (GEO) |
Miron Dzadzaev (RUS) |
29 | ||||
63kg級 | 矢山 裕明 (熊本・玉名工高教) |
36 | Qing Su (CHN) |
Mohamad Ayman Shalabi (SYR) |
Ramil Islamov (UZB) |
16 | |||
69kg級 | 和田 貴広 (和歌山県教育庁) |
40 | Emzari Bedeneischwili (GEO) |
Yueksel Sanli (TUR) |
Sergej Demtchenko (BLR) |
31 | |||
76kg級 | 小柴 健二 (自衛隊体育学校) |
34 | Daniel Gonzales (CUB) |
Adem Bereket (TUR) |
26 | ||||
85kg級 | 川合 達夫 (日体大助手) |
36 | Mahmed Agaev (ARM) |
Long Chen (CHN) |
Aka Vinlent (CIV) |
Ali Oezen (TUR) |
5 | ||
97kg級 | 小菅 裕司 (自衛隊体育学校) |
32 | Heiko Balz (GER) |
Dries van Leeuwen (NED) |
20 | ||||
130kg級 | 小幡 弘之 (警視庁) |
24 | Murabi Waliev (UKR) |
Boyidar Boyadiev (BUL) |
19 |