高校総体タイトル


 8月3日から6日までの4日間、岐阜県岐阜アリーナにおいて、全国高等学校総合体育大会レスリング競技が行われた。春の全国選抜やJOCで活躍した選手たちの、インターハイでの活躍はどうだったのだろうか?

【学校対抗戦 結果】 【個人戦結果】
霞ヶ浦高校
優勝した霞ヶ浦高校(上)/表彰式の様子〜50kg級(右)

鹿屋中央高校


 一日目と二日目は、全国47の各都道府県から予選を勝ち抜いた高校プラス開催県1校の全48校が、A、B両ブロックにわかれ、トーナメント方式で勝ち進んでいく「団体戦」が行われた。

 茨城県の霞ヶ浦高等学校がインターハイ11連覇を成し遂げるか、はたまた昨年まで4年連続で準優勝に甘んじている鹿屋中央高校(鹿児島)がくい止めるか。会場のほとんどはそう考えていた。

 ところが、ふたを開けてみると地元岐阜県勢が大活躍、鹿屋中央高校は残念ながらベストエイトで秋田県の秋田経法大附属高校に破れてしまった。これには霞ヶ浦高校部員たちも予想外の展開であった。気が抜けてしまった部分もなきにしろあらず、決勝で当たった岐南工業高校(岐阜)に、軽量級で2連敗をきしてしまった。

 しかし霞ヶ浦高校は、日本最強校であるがゆえの意地を見せ、重量級レベルでは踏ん張り通して見事11年連続で優勝に輝いた。

 一方の個人戦は、三日目と四日目に行われた。やはり岐阜県勢の活躍が目立った。69kg級と85kg級の2階級こそ、ベスト8にさえ入らなかったものの、ほかのすべての階級では、岐南工業あるいは岐阜工業のどちらかが必ずベスト3に入っている。インターハイに向けてかなりの強化を図ってきた結果であろう。

 58kg級の決勝では、立命館宇治高校の橋井巧佑と、鹿屋中央高校の新村(しんむら)敏和が3ラウンド9分にわたって組み合い、全く動かない互角の戦いであった。結局1-0という頻差で橋井がふんばり優勝した。

 また、76kg級の中村友之(足利工大附属・栃木)と松本真也(網野・京都)の試合も白熱した。JOCのジュニアの部で大学生を相手にしながらもベスト3入り、春の高校選抜においては同階級で優勝した中村の意地と、その牙城をなんとしてでも崩したい松本の激しいぶつかり合いになった。組み合いの時に中村の指が目に入ったり、鼻血が出たりのハプニングがありながらも、松本は最後まで中村の力には屈せず、見事優勝に輝いた。

 高校生として最高峰の大会であるインターハイが終わった。
 涙に暮れた者、笑顔に満ちた者も、次なる高校グレコ選手権や国体へと気持ちを切り替えていかなければならない。

 結果速報

三井高校 焼津中央高校九個人戦130kg級では田中が優勝など活躍した三井高校(左)と、個人戦54kg級で第3位に入った長谷川選手のいる焼津中央高校(上)