Shooter's Dreamで見事でビュー戦勝利を飾った大河内はこれがプロ2戦目。アマチュアキック出身ながら，中井祐樹から柔術青帯を許されたという寝技も得意としている。藤田憲雄は伊藤武則に続く津田沼道場2番目のプロシューター。田中健一に鍛えられた打撃とバランスが売り物の選手だ。

　試合の序盤にペースを握ったのは大河内。切れのいい打撃から藤田をコーナーに押し込んでテイクダウンを奪う。足を絡めてガードする藤田だが，大河内は隙を突いてパスガード。大河内の動きのよさが目立つ。

　２Ｒに入っても大河内は腕を取って引き込んで攻勢をとろうとするが，藤田はこれをこらえて上からパンチの連打。１Ｒでは「どっちにするんだよ！」という田中健一の怒声が飛ぶことが多かったが，これ以降打撃に絞った藤田は，上を取ると同時に迷うことなくパンチを落として大河内を逆に追い込む。大河内のポジショニングと藤田の打撃の勝負になったが，判定は１−１のドロー。大河内はスタミナという課題が浮き彫りになった試合だった。

（山崎和也）

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