西日本オープントーナメントライト級の覇者，宇佐美は，ソウルオリンピックの国内選考で準優勝を果たしている強豪だ。四国では初のプロシューターとなる。橋本晃行のバックボーンもやはりレスリングであり，98年のコンバットレスリングオープンを制したほか，アマチュア修斗選手権でも3位に食い込んでいる。レスラー同士の一戦は，期待に違わずハイレベルなスタンディングの攻防が展開された。

　試合開始からお互いにタックルを狙ってスタンドの攻防が続く。お互いに容易にはタックルに入らせず，タックルにいってはがぶって切られる展開だ。1R中盤，橋本が宇佐美のタックルをショルダー気味にすかしてみせて客席を沸かせる場面も。試合が動いたのはその直後，ロープ際でタックルを切った宇佐美はパンチの連打でチャンスを掴む。運悪くロープ際だったこともあり，橋本はここでかなり連打を食らってしまう。

　勢いに乗って打撃で攻め込む宇佐美を辛くもかわして2Ｒに持ち込んだ橋本だが，すでにかなりスタミナが切れている様子。気合と共に打撃で攻め込む宇佐美を止めることができない。結局，ハーフガードの状態からパンチを連打した宇佐美がレフェリーストップで勝利を収める。宇佐美はセコンドについた桜田直樹と抱き合って感涙。

（山崎和也）

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