坂田が左足間接ネズミ及び足関節靭帯損傷、ヤマケンが頭部打撲で欠場のため急遽決定したこのカード。そしてそのヤマケンに9月の横浜大会でKO勝ちしたのがハスデル。10月11日に自身が主催した第1回イギリス大会においては金原に敗戦したが、新人の滑川相手には圧勝になるのかどうか。
最初は軽いローの打ち合いから。ハスデルの打撃を警戒しての作戦か、滑川が胴へのタックルを仕掛け、ハスデルは首をつかんだままコーナーに押し込まれる。滑川はハスデルを倒すが、ハスデルがバックにまわりスリーパーに入ろうとする。ハスデルに余裕があり、滑川が体力を消耗していっているように見える。かといってハスデルはそこから何か技を仕掛けられるわけでもない。
そんな最初と同じような展開が続く。滑川はコーナーやロープにまで押し込んだり倒したりできるが、その先がうまくいかない。たまに関節を取れるような状況になり、セコンドについた成瀬や審議委員席の前田がアドバイスを送るが、極めるところまでは至らない。ハスデルもうまくポイントをずらす。
ついに残り1分。その合図を聞いた途端、ハスデルは残りの体力を搾りきるかのように掌底のラッシュで攻める。しかし滑川は何とか逃げ切り、試合終了。両者ともロストポイントはなかったので、審議委員の判定になり、ドロー。体力的にはハスデルに余裕が残っていたが、かといって何か技を仕掛けられたわけでもなかったことが結果に響いたのだろう。
全試合終了までずっと滑川は後頭部を冷やしており、体力の消耗の大きさを物語っているようだったが、逆に考えれば、20分フルに戦える体力を滑川は持っているということである。攻めにしても今回は突破口を見いだせなかったが、最後まで積極性を失うことはなかった。観客の声援からもそのあたりの滑川の良さが認めてられているように感じた。
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