12.19 PANCRASE 東京ベイNK大会前
山宮恵一郎 に聞く!

やってみたい選手・・・
とりあえずジェレミー・ホーン(笑)


 11月27日に後楽園ホールで開催されたワールド修斗「Las Grandes Via Jes6」の客席に、パンクラスの山宮恵一郎選手の姿を発見した。山宮選手は12月19日NKホール大会でのヴァーリトゥード戦を控える身だ。ヴァーリトゥード技術においては最先端の対応を誇る修斗の試合を目の当たりにして、山宮はなにを感じたのか、そして自身のVT戦に対する心境などを聞いてみた。


BoutReview「半月後にはVTに挑戦されるわけですが、今、どんなかんじですか?」

山宮「今はまあまだ日にちがあるんですけど・・・今日はまあ勉強させてもらおうと思って見に来たんです。修斗はやっぱりVTをやるんなら、一番参考になると思うんで」

BoutReview「練習とかは進んでます?」

山宮「それに向けて練習とかしてるんですけども、まあどうなるかは当日やってみて、結果が出たら、僕のやってる練習が正しいか、答えが出るとおもうんで。何ともいえないですねえ」

BoutReview「VT対応の練習とかはずっとやってたんですか?」

山宮「やっぱり、試合も連戦に入っちゃうとそっち(パンクラスルールの試合)が本職ですから。なかなか出来なくなっちゃいますけどねえ。ちょこちょこはやってましたよ」

BoutReview「青森の大会の時に“一回パンクラスの試合を離れたい”みたいなことをおっしゃってましたけど」

山宮「あん時はほんとにもう疲れてたんですよ。結構、連戦連戦みたいになってて、もうヤになってたんですよ(笑)ちょっと、違ったことしたくて、そういう感じで」

BoutReview「確かに、あの時期山宮選手毎大会皆勤賞でしたからねえ」

山宮「そうっすねー(笑)」

BoutReview「じゃあ、当時は具体的にこういった挑戦をしようとおもってたわけじゃなかった?」

山宮「まったくないですね。ただホントに、ぽろっと口から出ちゃったって感じで(笑)」

BoutReview「今回のVTの話しは、渡りに船だったわけですねえ。出場しようっていうのは、自分から志願されたわけですか?」

山宮「志願っていうか・・・そういうことをやるんだって話を聞いてたんで、じゃあ僕もやりたいですって感じで、社長にいってて」

BoutReview「それ言った時期っていうのははいつごろですか?」

山宮「時期・・・はいつごろだろうな。結構最近ですよ。こないだの試合の前後ですか」

BoutReview「こないだというと、9月の後楽園ですか・・・じゃあ、デルーシア戦もVT出撃を意識した部分があったと・・・」

山宮「まあ、全面的にって言うんじゃないですけど、片隅にありましたね。やっぱり全然ちがいますからね」

BoutReview「じゃあやっぱりパンクラスマッチとVTの違いみたいな部分は意識します?」

山宮「ありますよ。最初はあんまり意識してなかったんですけど、やっぱりだんだん試合が近づいてくるとだんだんとね。で、練習していくとやっぱりこれはまずいなとか、これはやばいな、もうちょっと直さないとな、みたいなところがいろいろ出てきますから。どうなるかわかんないですけど(笑)」

BoutReview「具体的にはどんな練習を?」

山宮「今はもうそれに向けて、実戦に近い形でスパーリング重視で。グローブつけて、マウントパンチの練習なんかもしてますけど」

BoutReview「やった人に聞くと、やっぱり最初は上から顔面をなぐったりするのって、最初は抵抗があるといいますけど、どうですか?」

山宮「抵抗は別に・・・やっぱり慣れてきたんで、大分(笑)最初は怖かったっスよね、拳固で殴られるっていうのが(笑)痛いし、早いし」

BoutReview「殴られるのも怖いと思いますけど、殴るのも怖いでしょう?」

山宮「そうですねえ。それが一番抵抗ありましたね」

BoutReview「相手のジェレミー・ホーンという選手は、結構実積のある選手なんですけど、研究とかはされました?」

山宮「一応ビデオなんか見ましたけど、強いですよね。だから、逆に楽しみでもあるんですけど」

BoutReview「具体的にはどんなところが印象に残りました?」

山宮「やっぱり、タックル系の選手なんでやっぱりグラウンドですかねえ。結構、自分から寝たりするんで、引き込んでの関節技とかがうまい人ですね。一応、そういうところを気をつけて行こうかなとおもいますけど」

BoutReview「ブラジルの試合とかは見ました?なんか引き込んで失敗してましたけど(笑)」

山宮「見ました、見ました。アレは失敗してましたね(笑)でもまあそういうこともあるんで(笑)」

BoutReview「そうですね(笑)12月の試合が終わった後はどうするつもりなんですか? VT続けるのか、パンクラスマッチに戻るのか、という部分で選択肢が別れるとおもうんですけど」

山宮「やあ、とりあえずもうちょっと慣れるまではやってみたいなあと思ってるんですけど。ずっとかどうかはわかんないスけど(笑)そんときの気分次第で。やっぱり、おわってみないとわかんないス・・・多分、もう一回ぐらいはやらしてもらえるかもしんないですし、どうなるかわかんないですよ。ヒラの下っ端ですから、会社の流れ次第で(笑)」

BoutReview「山宮選手のファイトスタイルから行けば、VTのルールは向いてるとおもうんですけど、自信はどうですか?」

山宮「自信ですか?自信はあるんですけど・・・あったんですけど、今週はだめですね(笑)」

BoutReview「・・・今週なんかあったんですか?」

山宮「練習がうまく行かなくて(笑)それはまあちょっと勘弁してください。欠点がばれちゃいますから」

BoutReview「なるほど(笑)じゃあ、そこは聞かずにおきましょう。では、VTでやってみたい相手とかはありますか?」

山宮「やってみたい選手・・・とりあえずジェレミー・ホーン(笑)」

BoutReview「わはは、もう目の前の一戦がすべて、というわけですね。VTの先輩として高橋選手なんかはどういってます?」

山宮「高橋さんは今日も・・・しごかれてます(笑)」

BoutReview「あ、じゃあ、高橋選手がスパーリングパートナーなんですか」

山宮「いや、スパーリングは今高橋さんは怪我してて練習できないんで、鬼コーチと化してます(笑)」

BoutReview「じゃあ、今、一緒に練習してる顔触れというと・・・」

山宮「やっぱり、船木さんとか渋谷さんとか、結構、いまみんなとやってますね」

BoutReview「船木選手は渡辺謙吾選手との練習が多いと聞いているんですけど」

山宮「そうですね、マンツーマンって訳でもないですけど、結構みんなローテーションで回していってるんですよ」

BoutReview「なるほど、じゃあ、まあVTチームみたいな形になってるわけですか」

山宮「そうですね。あと、今回パンクラスルールの試

合に出る人も居ますから、そういう人はそういう人であわせてやってるみたいですね」

BoutReview「船木選手の話しが出ましたが、仕上がりはどんなかんじですか?」

山宮「船木さんは・・・大分いいんじゃないですかね。僕はあんまりしゃべんないんでよくわかんないですけど」

BoutReview「しゃべんない?」

山宮「世間話とかはしますけど(笑)あんまりそういう話しはしないんで。自分の事で誠一杯なんで」

BoutReview「そうかー、船木さんと山宮選手が第一陣としてVT挑戦ということになるんで、結構、いろいろ作戦とか一緒に練ってるのかなあとか思ったんですけど(笑)」

山宮「練習後に反省会とかして、で、ここが悪い、ここが悪いみたいなことは、ちょこちょこ話してもらいますけど、やっぱり細かいところは、ホントにやってみないとわかんないですから」

BoutReview「わかりました。がんばってください」

山宮「どうも、ありがとうございます」



(1998年11月27日 修斗後楽園大会会場にてインタビュー:井田英登)