メインイベント・ライトヘビー級タイトルマッチ

○エリック・パーソン（ＵＳＡ修斗） ×須田匡昇（CLUB J） （３Ｒ４’３６”　ＴＫＯ）  　タイトル奪取に燃える須田が，ラウンド開始から攻勢をかける。 打撃で牽制した後，差し合いからテイクダウンを奪い，エリックの上を制する。 ハーフガードの状態で密着するエリックだが，須田はすぐに足を抜いてサイドポジ ションに移行， ブリッジするエリックの裏をかいてバックマウントをとる。 　チョークを狙う須田にエリックは必死のディフェンス。 チョークを逃れようと須田に向き合うが，須田は上からパンチの雨を降らす。 これで決まりかと思われたが，エリックは須田のバランスが崩れるのを見てブリッジ で脱出。 逃すまいとフロントネックロックで追い込もうとする須田だが，首を抜いたエリック が今度は上になる。 サイドポジションに移行して腕がらみを狙うエリック。 須田も簡単にはとらせずにディフェンスを固める。 　２Ｒ開始早々，再び須田が上を制してサイドポジションをとる。 ポジションをすこしづつ変えながら隙をうかがい，エリックの首に足を掛けて腕十字 を狙う須田。 しかしエリックはクラッチを離さずに，ポジションの崩れた須田の上になる。 　須田は下から足関節を狙っていくが，エリックは付き合わずに体を返して，肩固めの ような体勢で須田を締め上げる。 この試合初めて攻勢をとったエリックは，体を離すと上からパンチを落としていく。 須田が必死に体を離したところで２Ｒ終了。 ３Ｒ，須田はタックルでエリックを倒そうとするが，スタミナが少し切れているの か， いずれも中途半端なタックルでエリックに見切られてしまう。 須田のタックルをフロントネックロックにとらえたエリックはそのままガードポジ ションに引き込む。 　辛くも首を抜いた須田は，逆にガードになっているエリックの首をとりにいくが， エリックは須田の体勢が崩れるのを見て上になって上からパンチをうっていく。 　苦しい展開の須田は，空いているエリックの足をとってヒールホールドを狙うが， エリックも須田の足を極めにいってしばらく足の取り合いになる。 須田のヒールがきまりかけるが，エリックはここでパンチの連打。 足を抜いてサイド→マウントとポジションをチェンジさせる。 マウントからパンチを連打するエリック。 　須田はダメージが大きいようで，エリックのパンチをまったく防ぐことができない。 バックマウントのようなかたちになって後頭部にパンチを打ち続けるエリックだが， 須田は意地からか決してタップしようとしない。 最後まで勝負を捨てなかった須田だが，残り１５秒になったところでレフェリーが試 合をストップ。 エリックが初防衛に成功する。 須田はゴングが鳴ってもしばらく立つことができなかった。

(Text 中村宣夫　 Photo 井田英登)