第５試合　ウェルター級３回戦

×ジョエル・ギャルソン（サムライクラブ） ○ヒカルド”リッキー”ボテーリョ（ジョーアルベルト柔術） （３Ｒ　フルタイム判定　２ー１） 　試合開始からボテーリョの打撃が冴える。ロングフックの連打でギャルソンにプレッ シャーをかける。 ギャルソンも隙を見てタックル，上を制するが，ボテーリョは下から足を狙って攻撃 の手をゆるめない。 体をうまく回転させて足をとられまいとするギャルソン，その変則的な動きに下から 反応して攻撃するボテーリョ。 両者の素早い動きに客席が沸く。 　 めまぐるしい寝技の攻防からギャルソンがスタンドに戻ってもボテーリョは立とうと しない。 オープンガードの寝た状態から蹴りを放っていくボテーリョにギャルソンは少々対処 を迷っている様子。 しかし，ボテーリョが立ってパンチを放つ隙を見て組み付くギャルソン。 　 豪快な大外刈りでボテーリョを一回転させると，必殺の腕十字固めの体勢に。 ルミナを破ったときと全く同じシチュエーションで決まったかと思われたが， ボテーリョはギャルソンに体をかぶせてこれをクリア，逆に腕十字で反撃する。 ギャルソンが腕を抜いたところでラウンド終了のゴング。 客席からは大きな拍手が送られる。 　２Ｒ開始早々，ギャルソンのタックルをフロントネックロックにとらえたボテーリョ は， そのまま引き込んでガードポジションに移行する。 首を抜いたギャルソンはインサイドガードからパンチを見舞っていくが，ボテーリョ はこれを嫌って距離をとる。 スタンドに戻ると，今度はボテーリョはパンチで攻勢をとる。 フックとアッパーのコンビネーションでギャルソンがひるむのを見てバックに制して テイクダウン， 猫のような動きでサイドポジションを奪う。 ボテーリョはニー・オン・ザ・ベリーを絡めてパスガードを狙うが， ギャルソンもアンクルホールドを狙ってプレッシャーをかける。 お互いが足関節を狙ってめまぐるしく体勢をかえるなかで２Ｒ終了のゴング。 ボテーリョはニー・オン・ザ・ベリーを絡めてパスガードを狙うが， ギャルソンもアンクルホールドを狙ってプレッシャーをかける。 お互いが足関節を狙ってめまぐるしく体勢をかえるなかで２Ｒ終了のゴング。 ３Ｒ，今度はボテーリョがタックルを仕掛けるが，これを潰したギャルソンは， ボテーリョの下の動きを読んで十字の体勢に入る。 しかしこれも体をかぶせて潰していくボテーリョ。 ボテーリョはギャルソンの腕十字をかなり警戒している様子で，手を取られると同時 に深くクラッチを組んで防御している。 今度はギャルソンがガードポジションになるが，ボテーリョはインサイドからパンチ を放っていく。 その腕を狙ってギャルソンが十字を仕掛けるが，これにもボテーリョは完璧に反応， 素早く腕を抜いてスタンドに戻る。 ボテーリョのタックルをギャルソンががぶるが，ボテーリョは体を返して上を制す る。 下になったギャルソンはオープンガードから蹴りを放っていくが，ここで試合終了の ゴング。 判定は２−１でボテーリョ。 対藤原戦の汚名を挽回する素晴らしい戦いで，ボテーリョはルミナへのリベンジに一 歩近づいた。

(Text 中村宣夫　 Photo 井田英登)