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Report


ニュージャパンキックボクシング連盟 "CHALLENGE TO MUAI-THAI 1"
2001年1月26日(金)東京・後楽園ホール

 

第6試合 60kg契約/5回戦 
NJKFライト級6位
野崎勇治
(東京北星)
判定3-0

50-47,50-47,49-47
NJKFフェザー級10位
孫悟空丸山
(小国)
×

ライト級6位の野崎勇治とフェザー級10位の孫悟空丸山の対戦は、今大会随一の小気味いい打撃戦の末、終盤にダウンを奪った野崎が大差の判定で勝利した。共に三回戦時代の98年12月に対戦している両者、この時は野崎が判定で勝利している。

思えば両者ともここ最近はぱっとした成績を残していない。野崎は昨年、3月の松本竜大戦こそ勝利したものの、続く5・7月の笛吹丈太郎戦では2試合連続ノーコンテスト。その雪辱戦となるはずだった9月大会では上位ランカーソムチャーイ高津に持ち味を封じられ完敗。一方の丸山も昨年1試合だけ組まれた9月の弘中史樹戦で一階級下の選手相手に引き分け。どちらも崖っぷち、これ以上の失態は許されない1戦だった。

ゴングと同時にパンチで突っかけたのは野崎、これを丸山が左ジャブで押し返したのをきっかけに序盤から激しい打撃戦となった。野崎はロー軸にパンチを絡めたコンビネーション、丸山はミドルとワンツーで勝負。中盤に野崎の右ストレート、右ハイがヒットすると互いにノーガードの打ち合い。その中でも丸山のカウンター気味の右ストレートが効果的。

2R、左右ローで前に出ようとする野崎の出鼻を丸山の左ジャブが的確にヒットする。今日の丸山はこの左が冴えていた。さらに丸山、パンチで鼻血を出しながらもワンツーをヒットさせ手数と積極性で若干リード。野崎一旦フットワークで距離をとり、流れを変えたい目論み。

3R、野崎が巻き返しを図る。強気な打ち合いが身上の野崎だが、その中でクレバーさを発揮できるのが彼の強み。ヒットアンドアウェイから中盤、左ハイ→右フック。さらに返しの左をヒットさせペースを掴み、右ストレート、肘、首相撲とたたみかけ一気にプレッシャーをかけていく。このラウンドは野崎。

4R、前半足を使ってペース配分を図る野崎に丸山が前に出る。昨年からジムに住み込んで練習漬けでこの一戦にかける丸山も必死。しかしその丸山に今度は野崎の左がヒット、丸山の顔がのけぞる。スピーディな打撃戦の中、互いの攻撃に気がいっているのか顔面のガードが空き気味でそれぞれのパンチがポンポン入り鼻血を噴出す両者。ラウンド終盤、残り40秒で野崎のパンチがヒットし丸山よろめくと、これをのがさず野崎一気にラッシュ。丸山も打ち返すが右フックでカウント8のダウン。さらに詰める野崎、すっかりグロッギーの丸山だがゴングに救われる。

最終ラウンド、大量の鼻血でドクターチェックも受け、後がない丸山は物凄い形相で前に出るが野崎はこれを前蹴りや首相撲でいなしゴング。結局中盤の攻勢と4Rのダウンがものを言って野崎が文句無しの判定勝利を収めた。

高津戦とは別人のようだった野崎、これで13戦7勝(2KO)2敗2分2ノーコンテスト。敗れはしたが今回のこの好試合は丸山の頑張りなくしては語れなかった。層の薄いフェザー級だけに今後も対戦相手探しに一苦労しそうだが、今日のような試合すればまた自然と声がかかるだろう。丸山はこれで14戦5勝7敗2分。

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レポート:新小田哲  写真:菊地奈々子

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