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MA日本キックボクシング連盟「COMBAT-2000 王道」
2000年7月20日(木・祝)東京・後楽園ホール

第11試合 セミファイナル 55kg契約/5回戦 
MAスーパーバンタム級王者
ラビット関
(山木)
3R2分40秒

KO
元ラジャダムナン・フライ級4位
チョークチャイ・3Kバッテリー
(谷山)
×

 55kgトーナメント「COMBAT-2000」の覇者・ラビット関が国際式の元世界ランカーの挑戦を難なく退けてみせた。チョークチャイ・3Kバッテリーはムエタイのラジャダムナンスタジアムフライ級4位に加え国際式の東洋太平洋王者でWBC世界ランク3位だった実績がある。国際式の実績だけなら同じ谷山ジムのムエタイ9冠王・チャモアペット・チョーチュアモンを上回る選手だ。現在は谷山ジムのコーチをしている。

 初回、チョークチャイが右ミドル、関が左ミドルを交互に打ち合う。ここは両者互角だったが後半、関の右ローキックがヒット。
 2R、チョークチャイが右フック→左フック→右アッパーとつなげるパンチコンビネーションで前に出る。テクニックはさすがだが思ったよりもスピード、重さに欠けるように見えたのは「国際式世界元3位」の肩書に期待しすぎていたせいか。関も試合後、「用心していたけどパンチは思ったほど大した事なかった」と語る。カウンターでローにパンチを合わされる心配がなくなった関はこの後ローキックで攻勢をかける。一度に2発、3発と細かく連打する関得意の蹴り。なんとかこれをガードしていたチョークチャイだったが、さらに関が左フックを引っかけ、左ハイ、右ローと上下に打ち分けると実戦を離れていた悲しさ、これらの攻撃に対応できなくなり、ローをもらい始め流れは関に。

3R、ボディへやアッパーなどのパンチでで打開を図るチョークチャイに対し、関はこれに冷静に対処、下がりながらロー、ハイ。巧みに打ち分けつつハイで注意を上に向けさせ一気に右ローの連打。この攻撃にチョークチャイは背中を向けるとしゃがみ込んでしまう。観客が唖然とする中ダウンカウントが数えられるがタイ人は立ち上がる気配を見せず、カウントアウト。

 この結末には関も不満顔だったが、それでも「もし負けてたら(同僚で55kgトーナメント準優勝の)山口元気がチョークチャイと対戦する予定だったから、絶対に落とせない試合だった」とほっとした表情。以前為す術なく敗れたランバー・M16と対戦し勝つまでは「こんな所で躓くわけにはいかない」と決意を語った。一方のチョークチャイ。「キックを離れて7年経つから・・・」とブランクの影響を関のローで倍ほどに腫れ上がった左足をひきずりながら示唆。

 もはや「昔の名前」で出ている選手では関の相手にはならない。そう確信出来るほど今の彼は充実しているし、本人もそれを自覚し自信に満ちている。当面は打倒ランバーが目標となるようだが、今のランバーはランカーですらない選手。あくまで打倒ムエタイに目を向けるなら、ランバー戦はあくまで通過点でしかない。関ならそれが可能だ。

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レポート:新小田哲  写真:菊地奈々子

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