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Report


DEEP 2001 2001年1月8日(祝・月) 愛知県体育館

山田学 引退エキシビジョンマッチ 3分 
山田 学
(パンクラス東京)
※勝敗なし
菊田早苗
(パンクラスGRABAKA)

<山田学・エキシビジョン後の記者会見>

花道から帰ってくるとき山田が菊田に「ごめんね!うまく出来なくって…」と握手、すると菊田は「ううん!とんでもない!」と握り返した。

尾崎社長「今、山田選手が発表した通り選手生活を引退することになりました。愛知県名古屋のほうで彼は第二の人生を歩むことになりました。パンクラスでも5月に山田選手のデビューの場所でもあります後楽園ホールで引退興行をおこないます」

−−山田選手は引退後ピースラボみたいなことはしないんでしょうか?

山田「考えています。セミナーをどんどんやっていきたいと思っていますが、一箇所に留まってしまいますと、そこに偏ってしまいますのでもっと全国規模で、出張みたいな形なんですけど、どんどんいろんなとことに行って。やっぱり、格闘技は東京がメインになっちゃうんですよね。だから北海道だったり沖縄だったりそういうところにどんどん行って2時間なり3時間なり徹底的にプロの技術を教えていきたいです」

−−名古屋では道場は持たない?

山田「そうですね。東京に比べるとやっぱり名古屋は格闘技の熱が幾分低い気がします。横浜、名古屋、大阪とあって、大阪はなかなかヒートアップしているんですけど、中間の名古屋って言うとお客さんの入りが若干悪い気がするんです。そういうところを重点的に廻っていきたいと。」

−−山田選手自身はどちらを拠点とされるんでしょう?
山田「僕自身は愛知県にいます。12月の頭くらいからです」

−−パンクラス所属のインストラクターなんですか?

山田「そういうことです(笑)。うまくいけば週一回、ピースラボ名古屋で指導して、と。場所と来てくださる生徒さんの人数によってですね。僕自身岡崎の地元で整体の先生の下で勉強中で、第二の人生始まったばかりなんで。ですからメインはそっちの整体業なんですけど、休みを利用してね。せっかく自分で蓄えた技術があるんで、まだ見せていないような、これやっちゃうと靭帯切れちゃうような技なんかも3,4つあるんで、そういうのも出していかないと格闘技の熱っていうものはすぐ冷めちゃうんですよ。守りに入るとすぐ錆びますからどんどん、攻めて、攻めて、攻めて攻めまくって、各地に行って指導出来たら良いなと思っています。」

−−指導は柔術が中心になるんですか?

山田「いや、スタンドレスリング、ボクシング、キックボクシング、柔術、サンボ、柔道、サブミッションとそのときに応じてきっちりその日にあったカリキュラムを組んで30分おきとか1時間のときと楽しめる内容でね、楽しみながら格闘技って言うものを習っていただけたらと思っています。」

−−やり残したことはありますか?

山田「ありますね。やっぱりチャンピオンベルト巻けなかったって事が一番大きいですね。やってて一番良かったなと思うことは日本の総合格闘技が残せてよかったなということです。それは僕から上の先輩が作り出したものです。一番最初に始めた一人なんでそれは宝にしています。」

−−シューティング始めてパンクラス来られて良かったんでしょうか?

山田「そうですね...。どうしてもあの当時、10年前は人目につかない、シューティングってなんだ?って総合格闘技ってなんだ?って。試合中アームロックかけながらお客さんの人数を数えたくらいですもの(笑)。ですから今はパンクラスなり修斗なりいろんな団体に凄くお客さんが入るようになって頑張ってきて良かったなぁと思って。それが一番大きいと思います。」

−−引退の理由はなんですか?

山田「いつか始めればいつか終わります。体調がいいときもあるし悪い時もある。あのー、僕は途中から体大きくし始めたこともあって、エンセン井上選手とランディ・クートゥア選手の試合を見てもっと世界的なヘビー級の選手と戦いたいと思って肉体改造に入りました。あのまま肉体改造をしないでミドル級のままでいたら、自分で自分のことを言うのもなんなんですけどすぐに日本で一番になっていたと思います。 どうせ闘うんだったら一番強いやつとやりたいと思って、昔から対戦相手もお願いしていたんですけど、どうせなら一番強い相手とやりたいってのがあって、 2年間かけて筋肉つけていったんですけど、それが今考えるとアダになってしまいました。打撃受けたりサブミッション受けたりすると、筋肉は強いんですけど骨はそのままなので、元の土台の骨って言うのは弱いんですよね、強くならないんで、やっぱりそこが無理がかかっちゃったかなっていう反省点ではありますね。」

−−今体が戻るんだったらやっぱりヘビー級でやりたいですか?

山田「うん、やりたいですね。どうせやるんだったら柔術で新しいことやりたいですね。僕は4年前中井(祐樹)がパレストラを作る2年前から個人的に習っていて、いずれパンクラスの一つの講座の中に入れたいなあと、柔術の試合を。パンクラス、日本の総合格闘技にプラスになると思ったんで。出来なかったんですけどこういう胴着を着て」

−−今日はどうして菊田選手が相手だったんですか?

山田「2年前彼がパンクラスに入る前のフリーだった頃、話し相手に僕がなったんですよ。今後どうしたら言いかとかいろいろ話をして、いっしょにパレストラで練習することがあったんで格闘技のことだったり人生のことだったり、彼は僕がいろんな道場に練習しにいくって言うのに感動したみたいでそれで彼がパンクラスに来たいってことをいってくれて、彼自身の口から言ってくれたんで、彼が僕以上に格闘技の歴史に名を残せたらいいと思って、そういう意味で期待を込めて彼にしました。」

−−キャッチレスリングも始まりましたし、そういう方法で選手を続けることは出来なかったのでしょうか?

尾崎社長「そういう状態ではないんです。本当に辛いんですけど会社からドクターストップさせましたし、パンクラスから3人の引退者を出して第二の人生があるって事を考えたら、しょうがない選択です。結論を出すのに時間がかかって、選手には第二の人生ってのもが必ずありますので、第二の人生を応援してやってください。お願いします。」

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レポート&写真:井田英登

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