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9.8NJKF後楽園大会カード(試合展望追加)

▼NJKF9月大会のメインは前バンタム級王者"マシンガン"桜井洋平の対ムエタイ戦。対戦相手のジョンポップは19歳で27戦20勝6敗1分とこの年代のムエタイ選手にしてはキャリアが少ないが、伸び盛りなので額面通りには受け取れないだろう。
このところ対戦相手のドタキャン続きで桜井のモチベーションが気にかかるが、階級を上げてフェザー級にエントリーしたNKBトーナメントを前にして、持ち前のパンチ連打からミドルへのコンビネーションが炸裂するか注目。

セミは日本キック界軽量級注目の一戦。NKBトーナメントを前にしてK−UとNJKFのフライ級トップコンテンダー対決、唐沢たくみと川津真一が対戦する。
唐沢は昨年から今年前半にかけての日本キック連盟との対抗戦で、バンタム級ランカー海老沢、尾崎(当時。現王者)をKO、王者田村健治(当時)と引分けセンセーションをおこした若きスピードスター。そのスピードとハイキックの切れは国内屈指。
一方の川津は前王者佐々木功輔の抜けたNJKFフライ級で孤軍奮闘してきた職人肌のテクニシャン。しっかりした基本に裏付けされた多彩な手技に加え、首相撲からの膝蹴りという決め手を持つ。
基本的に距離をとってチャンスを狙いたい唐沢に対し、常にアグレッシブに前に出続ける川津とスタイルも対照的。
今回の対戦に際しても二人のコメントはスタイル同様対照的で、「川津選手は強いですから。負けてもともと、勝ったら嬉しいですね」と煙幕を張る唐沢。一方の川津は「生意気そうなんで一発締めてやります。踏み台にしたいですね」と強気な姿勢を隠さない。
また、この後行われるNKBフライ級トーナメント(最終的なメンバーは未発表)に二人も出場予定なのだが、これについても「彼(唐沢)がトーナメントに出ることはないでしょう。なぜなら今回の一戦で致命傷を負って長期欠場しますから」と噛み付く川津に対し唐沢は「ま、もう一回やれるっていうのは今回負けてもいいわけだから気はラクですね。僕はフライ級統一王者になったら佐々木功輔、押川童子丸、タイ人とやって引退する予定ですから」とノラリクラリとしたコメントに終始(しかしこの発言も考えてみるとものすごい強気なコメントだが)。
実績ではフライ級ながら1階級上の選手相手に華やかな活躍を見せてきた唐沢が上だが、川津もまたフライ級同士では負けなし。1位同士の対戦ということを考えても、今回の一戦の勝者がトーナメントの大本命となることは間違いない。あるいはそれのみならず、日本軽量級の将来を左右する一戦になるかもしれない。

さて、今大会からNKBトーナメントがいよいよ開幕する。まずはライト級とバンタム級。特にライト級はいきなり優勝候補が緒戦でぶつかる好カードが揃った。
NJKF7月大会でまさかの大逆転負けを喫した高野洋一。4Rまで孫悟空丸山相手にダウンを奪うなど終始圧倒しながら、勝ちを急ぎ大振りになったところをカウンターをもらいまさかのKO負け。これがデビュー以来8戦目にして初の敗北だった。
それでもデビュー以来5連続KOを果たした鋭いパンチは健在。ラフなようで、妙に急所をピンポイントで捕らえるのがうまい。3ラウンドを越えると急にスタミナが切れ別人になるという課題もさすがに前回の手痛い敗戦で身にしみて克服の必要性を感じたことだろう。あるいは逆に、持ち前の即効により一層磨きをかけてくるかもしれない。こういう選手はトーナメントでは一度勢いがつくと怖い。今回の野崎戦をクリアすれば、そのスタイル同様一気に決勝まで駆け上がる可能性は十分にある。一方の野崎勇治は試合毎に違った顔を見せるリングのジキルとハイド。笛吹丈太郎戦では前代未聞の2試合連続ノーコンテストという椿事を演じて見せたかと思うと、ソムチャーイ高津戦では高津の気迫としつこい首相撲に根負け。かと思うと一転孫悟空丸山戦では終始アグレッシブな打ち合いで好勝負を演じて見せた。基本的にはパンチを軸とするファイタータイプ。
この試合は高野が先に仕掛けて、野崎がそれに応じる形で間違いなく乱打戦になるだろう。問題は高野の"タイマー"が作動してガス欠を起こす前に倒せるかどうか。パンチ勝負では間違いなく高野が上だ。しかし野崎という選手は強気な打ち合いを好む割りに勝負どころを心得ている上に、ラウンドごとにメリハリをつけるのがうまい。長期戦になればなるほど野崎有利になっていくだろう。
"ナックムエのDNAをもつ男"ソムチャーイ高津と"戦慄の右クロス"飯田誠一の試合もどちらが勝ってもおかしくない一戦だ。飯田はここまで8戦のキャリアしかないが、実は平成2年にキックデビューしたが後に国際式に転向。6戦して再びキック界に戻ってきたベテラン。復帰後の2戦は国際式で磨いた得意のパンチでダウンの山を築き連勝。特に5月大会の山中貴仁戦で見せた右クロスは見事だった。
笛吹丈太郎に1RKO負けを喫した高津だが、それ以降は野崎勇治、神島雄一といったパンチを主武器とする選手を完封している。ファイターの前進をテンカオや右ストレートで止め、ねちっこい首相撲からの膝蹴りで料理するいかにもベテランらしい試合ぶり。飯田としては、ファースト・アタックをなんとしても当ててペースを相手に渡さないようにしたいところだ。

バンタム級は藤原国崇に注目。新空手やグローブ空手で名を馳せ、デビュー前から将来を嘱望されてきた選手。実際それに応え、昨年の新人王に輝いた。手技足技いずれにもダウンを奪うキレと破壊力を持ち、特に左ボディは絶品。6月大会では5回戦に昇格していきなりタイ人との国際戦という抜擢を受けた。この試合は敗れはしたが序盤見せ場をつくり、大器の片鱗を発揮。若いだけに実力者揃いのトーナメントの中でも台風の目となる勢いも持ち合わせている。対戦相手の深山俊明は昨年32歳でデビューした異色選手。アマキックの経験もあり、ローとショート連打を得意としている。
中村保成と中野智成の一戦は若手同士の対決となったが、どちらも前回の試合をKOで勝利して勢いにのっている。中村は膝、中野はパンチとそれぞれ得意技も違うだけに今回も激しい一戦となりそうだ。

◆関連ニュース「NKB統一ランキング決定トーナメントニュース」


-----(新小田)
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ニュージャパンキックボクシング連盟 "CHALLENGE TO MUETHAI 9"
2001年9月8日(土)東京・後楽園ホール
16:30開場 17:00本戦開始
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メインイベント 56kg契約/5回戦
タイ国バンタム級               前NJKFバンタム級王者
ジョンポップ・ギアットポンティップ(タイ) 対 桜井洋平(岩瀬)

セミファイナル 51kg契約/5回戦
K−Uフライ級1位     NJKFフライ級1位
唐沢たくみ(八王子FSG) 対 川津真一(町田金子)

第12試合 NKBトーナメント予選/ライト級
K−Uライト級2位  NJKFライト級4位
高野洋一(神武館) 対 野崎勇治(東京北星)

第11試合 NKBトーナメント予選/ライト級
NJKFライト級3位     NJKFライト級6位
ソムチャイ高津(小国) 対 飯田誠一(町田金子)

第10試合 NKBトーナメント予選/バンタム級
NJKFバンタム級4位  K−Uバンタム級
藤原国崇(拳之会) 対 深山俊明(截空道)

第9試合 NKBトーナメント予選/バンタム級
NJKFバンタム級5位       APKFバンタム級
中村保成(ウィラサクレック) 対 中野智成(パシフィック)

第8試合 フェザー級/3回戦
岩井伸洋(小国) 対 大川真人(大和)

第7試合 ライト級/3回戦
高野義章(健心塾) 対 志村豊(小国)

第6試合 54.5kg契約/3回戦
獅子丸修平(小国) 対 宋修成(ウィラサクレック)

第5試合 フライ級/3回戦
高橋拓也(拳之会) 対 土佐堅児(藤)

第4試合 ミドル級/3回戦
原田忠典(闘真) 対 藤勝利(藤)

第3試合 フェザー級/3回戦
菅崎英世(KOファクトリー) 対 本田真二(小国)

第2試合 ライト級/3回戦
湊伸治(ウィラサクレック) 対 森国広(健心塾)

第1試合 55kg契約/3回戦
有川省吾(小国) 対 戸部隆一(上州松井)


<入場料金>
SRS   ¥12,000(当日1,000増)
RS    ¥10,000(当日1,000増)
特別指定席 ¥7,000(当日1,000増)
指定A   ¥5,000(当日1,000増)
指定B   ¥4,000(当日1,000増)
指定C   ¥3,000(当日1,000増)
立見    ¥2,000(特別価格※当日のみ)

<問い合わせ>ニュージャパンキックボクシング連盟 Tel.03-5625-2371

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