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[NJKF] 桜井洋平、孫悟空を破り準決勝に進出/3.3 後楽園 (レポート)

NJKF(ニュージャパンキックボクシング連盟) "DREAM RUSH 2"
2002年3月3日(日)東京・後楽園ホール
入場者数:1750人

メインイベント NKB統一トーナメント フェザー級/5回戦
○桜井洋平(岩瀬/NJKF)
×孫悟空丸山(小国/NJKF)
判定3-0 (50-44,50-44,50-44)
※桜井が準決勝進出

 NJKFの看板選手の桜井と、個性的なキャラクターで人気急上昇の丸山の対決。多数詰めかけた両選手のファンは入場からヒートアップ。膨大な紙テープがマットを埋め尽くす。
 試合もその熱狂に後押しされるかのように激しい内容に。タイ人と連戦しキャリアに勝る桜井が1Rからペースを握ると、右ハイ、飛び膝蹴り、バックハンドブローの連続技で最初のダウンを奪う。2Rも桜井ペースが続き、ローと前蹴りで丸山を二度ほどスリップさせる。2R終盤こそ丸山が桜井とのパンチの打ち合いで渡り合ったが、3Rには桜井の膝蹴りの連打でスタンディングダウンを喫してしまう。
 だがこのあたりから桜井はペースダウンし、ロー中心の単調な攻めに。丸山の反撃を許さなかったものの、5R以内に片づけることはできなかった。

 完勝とはいえ桜井は「12月のタイでの試合で怪我をしてそれから1カ月練習できなくて、今日までにスタミナが戻らなかった。日ごろの積み重ねが大事なことを実感しましたね」と反省していた。次の5.12後楽園大会の準決勝では伸び盛りの岩井伸洋と激突。岩井については「パンチの強いサウスポー。パンチに気を取られないように」と語った。
 
セミファイナル NKB統一トーナメント バンタム級
△佐々木功輔(北流会君津/NJKF)
△山本恭太(大和/NJKF)
判定1-0 (49-49,50-49,48-48)
延長1-2 (9-10,10-9,9-10)
※公式記録はドロー。山本が準決勝進出

 タイで活躍し典型的なムエタイスタイルが特徴の佐々木と、キックボクシングスタイルの山本の対決。5Rこそ佐々木のハイキックが山本の頭をかすめ、ぐらついた山本を佐々木がコーナーにつめてパンチを連打する場面があったが、この試合も判定はドローに。
 延長戦のジャッジは1-2に割れたが、パンチの手数が多かった山本が準決勝進出の権利を得た。

第8試合 NKB統一トーナメント ライト級/5回戦
△狩野 卓(上州松井/NJKF)
△野崎勇治(東京北星/NJKF)
判定0-1 (49-49,48-49,49-49)
延長1-2 (9-10,10-9,9-10)
※公式記録はドロー。野崎が準決勝進出

 10センチ背の高い狩野が伸びのある左ミドルとハイで攻勢。だが野崎はバックステップで攻撃を防ぎ、2Rからエンジンスタート。左ロー主体の攻めですぐにペースをつかむ。3、4Rには野崎のパンチが狩野の顔面に度々命中する。だが5Rは攻め疲れを見せ、狩野に反撃を許してしまう。判定はドローのため延長戦にもつれこむ。ほぼ互角の攻防でジャッジの評価は割れたが、パンチ主体で攻めた野崎がかろうじて準決勝進出の切符を手に入れた。

第7試合 NKB統一トーナメント ライト級/5回戦
○笛吹丈太郎(大和/NJKF)
×高野義章(健心会/NJKF)
1R 2'45" KO(3ノックダウン/バックハンドブロー)

 これまで5戦5勝と快進撃を続けてきた高野には同じ大阪出身でリングスのホープ・横井宏考が激励の花束を贈呈。しかし試合は笛吹が1分半過ぎに左右のパンチでダウンを奪うと、あっさりと笛吹のペースに。さらに笛吹は左右の連打でダウンを奪い、最後はボディを効かせてからの豪快なバックハンドブローで高野をノックアウト。高野は担架でバックステージに運ばれた。

第6試合 NKB統一トーナメント ライト級/5回戦
△AVIS SV01(小国/NJKF)
△山中貴仁(大和/NJKF)
判定0-1 (48-48,49-50,49-49)
延長3-0 (10-9,10-9,10-9)
※公式記録はドロー。AVISが準決勝進出

 これが3度目の対決の両者。戦績はAVISの1勝1分。山中は開始早々飛び込んでのカウンターの右パンチでAVISを倒す。スリップ気味だがレフェリーはダウンを取る。その後も山中の猛攻が続き、AVISも応戦する。山中の勢いは2R前半まで続いたが、後半は勢いが落ちクリンチが増え単調な展開となり、3Rまでこの状態が続く。4Rはパンチと肘の応酬で一進一退の攻防。5Rも打ち合いとなったが、山中は額をカット。5Rの追い上げでAVISはかろうじてドローに持ち込んだ。
 トーナメントの試合のため、勝者を決める延長戦に。AVISが山中を組み倒してガッツポーズを見せ、その後も膝蹴り、パンチの連打で攻める。持てる力を振り絞ったAVISが準決勝進出をもぎ取った。
 
第5試合 フェザー級/5回戦
○外山繁幸(上州松井)
×立嶋篤史(ASSHI PROJECT)
判定2-0 (48-47,48-48,49-47)

 立嶋がついにNJKFのマットを踏む。日本刀を持ってのいつもの入場スタイルは健在だ。対する外山は9戦4勝(1KO)5敗の22歳。まだ無名の選手だが生きの良さでは立嶋と比較にならない。
 外山は1Rから得意の左フックを立嶋の顔面に命中させ、2R序盤には左右のコンビネーションでファーストダウンを奪う。ここぞとばかり外山はラッシュをかけ、立嶋は防戦一方。あわやという空気が会場に漂ったが、立嶋は肘でピンチを脱する。終盤には外山の額をカットし外山はドクターチェックを受ける。3R、4Rも立嶋が肘で攻勢。外山の額の傷は3か所に増え、3,5Rに一度ずつドクターチェックを受ける。5Rには立嶋が外山をロープ際に詰め、肘を高く上げて威嚇するパフォーマンスを見せると会場は大いに湧く。
 5R終了のゴングと同時に立嶋は両手を高く上げ勝ち誇る。だが判定は外山に軍配。立嶋は両手を広げ不満そうな表情を見せた。後半は立嶋の押し気味の展開だったが、1Rの劣勢と2Rのダウンが災いしたと考えられる。だが負けとはいえ、ファンと立嶋には落胆のムードはなかった。ロープをくぐった立嶋は青コーナーの縁に立ちファンに両手を上げ感謝の言葉を捧げる。立嶋のファン以外の観客も立嶋に暖かい拍手を送っていた。
 立嶋はバックステージに戻ると私服に着替えてからインタビューに応じた。「(負けは)しょうがない。くやしいけどまたがんばるだけ」「(判定に不満は?)ルールだからね」「今日はデビュー戦のつもりだったから、負けたのでまだ何も言えない」。立嶋から威勢のいい言葉は聞かれなかったが、晴れやかな表情で、新天地での再スタートに手ごたえを感じていた様子だった。
 
第4試合 NKB統一トーナメント フェザー級/5回戦
○岩井伸洋(小国/NJKF)
×大阪茂(誠/APKF)
1R 2'28" KO(3ノックダウン/右フック)

 1分半過ぎ、岩井が右フックでダウンを奪う。岩井は足下のふらつく大阪から立て続けにダウンを奪い完勝した。岩井はデビューわずか1年で7戦7勝の快進撃。準決勝ではついに桜井洋平と激突する。
 
第3試合 NKB統一トーナメント フライ級/5回戦
△浅野泰輝(小国/NJKF)
△高嶺幸良(大阪真門/日本)
判定0-1 (49-49,49-50,49-49)
延長1-2 (9-10,9-10,10-9)
※公式記録はドロー

 浅野が膝中心、高嶺はパンチ中心の単調な攻防が続く。延長になっても同様。判定は分かれ高嶺がかろうじて準決勝進出を果たした。
 
第2試合 フェザー級/3回戦
○安田和伸(岩瀬)
×真二(小国)
判定3-0 (29-28,29-28,29-28)

第1試合 バンタム級/3回戦
○米田貴志(小国)
×星 雄晴(町田金子)
判定3-0 (30-22,30-22,30-22)


<関連ウェブサイト>
NJKF公式ウェブサイト(この大会の記事もご覧になれます)
 http://www5d.biglobe.ne.jp/~njkf/

Last Update : 03/18

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