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[K-1] 魔裟斗×小比類巻再戦はいつ? 石井館長、2.11 WORLD MAX終了後のコメント

K-1 WORLD MAX 〜 日本代表決定トーナメント
2002年2月11日(月・祝) 東京・国立代々木競技場 第2体育館

(→大会レポート&写真は別ページに掲載)

――今日は館長の考えていた以上の物が?
石井館長「いやー、以上ですよ。みんな良かったですよ。みんな100%出したんじゃないですかね? 決勝までに精力を出し切っちゃった感じでしたね。僕の一番の心配は、中量級であれだけのスピードを技術を持ってて、ほんとに(決勝まで)三回戦えるかだったんですよ。でも見事選手はリングに上がってくれたし、一試合一試合、後が無いような凄い試合してくれたし。結構感動しましたよ。もっともっとたくさんの人に見てほしいですよね」

――語弊があるかもしれませんが、今までのK-1にない緊張感が今日のトーナメントにあったと思うんですけど。
「ありましたね」

――その原因は?
「やっぱり競技人口の多さ? それとやっぱ背負っている気持ち? キックボクシングが(地上波で)中継されなくなってから20年ぐらい経つじゃないですか。その先輩たちの思いというか。金ちゃん(金泰泳)もそうですけどいいファイターがこの十年間いっぱい出てきて、みんな日の目を見ないまま選手生命終わっていったわけですよ。今日の開会式でも話しましたけど、そういう思いというのが、選手に乗り移ってさ、選手は自分たちが持ってる以上の力を出したよね。だから村浜選手にしてもさ、須藤選手にしても後藤選手にしてもさ、安廣選手もそうだし大野選手もそうだしさ、ほんと、全員良かったよね。」

――他の選手にとっても励みになりますよね。
「なると思うよね。これだけの答えを出してくれたんだから、みんながんばらなくちゃいけないという気持ちになるだろうね。僕面白かったですよ。久しぶりに実況席から身を乗り出して見てましたから、ずっと(笑)。そんなこと今まで解説してて無かったんで。」

――敢闘賞をあげるとしたら?
「いやー、全員ですよね。だから須藤元気もあんなトリッキーな、これしかない!という感じで『どうしたら勝つか?』ということをやってきた。それが見事ハマって、相手を倒して。ダウンをしてからもう一回立ち上がって(須藤を)倒したコヒ選手も凄いしさ。
 それに大野選手の戦慄の左ハイキック。新田選手はあご骨折ですからね。明日手術ですよ。魔裟斗対村浜も凄かったしね。
 村浜もほんとに強かったですよね。(解説席で)『強い』を連発したんですよ。60キロぐらいの階級で最高じゃないですか? あと彼が5センチ身長が高くて5キロ体重が重かったらさ、いやぁ〜、と思いますよ。でもね、ほんとによく頑張ってくれて。魔裟斗、あれでびっくりしたんでしょうね。
 でも魔裟斗も天狗になってたところ絶対あったと思うんですよ。それが今回の試合やってみて、ほんとにみんなこのクラスで頑張ってて、みんなの思いと元気を胸にね、魔裟斗ももう一回りも二回りも成長してほしいなと思いますね」

――今日は格闘技の原点であるハングリーさというものが...
「伝わってきましたよね。後藤選手と大野選手の試合も良かったしね。後藤選手の(魔裟斗との準決勝は)生涯のベストバウトじゃないですかね? あんな頑張るとは思わなかったしさ。あ〜、良かったな〜。苦労してTBSで年末猪木ボンバイエやって中量級やってさ、意味ありましたよ」

――種を蒔いたことになると思いますけど。
「ほんとに大きな一石を投じたというか。中量級もK-1という戦いの場があれば選手がこんなにも輝くもんだと良くわかったなあと。10年間K-1やってきたものが一番いい形で出たでしょうね。」

――魔裟斗が優勝できた要因というのは?
「やっぱり練習してたよね。トレーニングもしてたし、パンチの技術も磨いていたし。まあ彼にとっていろいろ課題がたくさん見えた試合ですよね。世界を倒していくためには何をしなきゃいけないか。70キロクラスだと世界から75キロぐらいの骨格の奴が出てきますから、それに負けないだけのパワーとスピードがないと駄目なんでね」

――魔裟斗の課題は何ですか?
「もっと左の蹴りをマスターすること。右利きの選手ですから、右の蹴りから左フックはいいですけども、左の蹴りから右ストレート、右フックと対角線で両方できてほしいし。膝蹴りもきちんと対応しなくちゃいけないし。トーナメントの難しさを今日は彼自身一番わかったと思うんで。こんなにしんどいと彼はわかってなかったと思うんですよ。」

――これで5月の世界大会が楽しみなんですけども、日本人選手は魔裟斗一人だけですか?
「今日の試合を見てたらね、推薦枠があったほうが面白いかなという気もするし。何か一つ試練を与えてね」

――推薦枠争奪戦じゃないですけども、チャンスをコヒに与える?
「うーん、そうですねえ。何か与えてやりたいなと思いますけど」

――K-1の大会の中でやるんですか?
「いやあー、現実的にどうですかね? それは宿題にさせてください」

――小比類巻と魔裟斗の三度目の対決はK-1(のヘビー級)マットでですか?
「いや、ヘビー級の中に入れたら絶対良くないんで。ヘビー級の中ではこれから中量級をやることはないですね」

――ということは、中量級だけのワンマッチの大会を?
「見てみたくなりましたね。今日の試合で。次の試合のために余力を残そうって試合が一試合もなかったですからね。もうサバイバルというかね。だってコヒだって大野選手とやったときダメだと思ったもんね。やっぱり起死回生のローキックですよね」

――(決勝の後は)リング上で魔裟斗が「コヒに喋ってくれ」と要求したんですか?
「いや、コヒが喋りたそうだったから俺が振ったんですよ」

――今日の大会はKO率も高かったですよね。
「高かったね。5試合KOか。やっぱりみんなね、ライバルはヘビー級って意識があったと思うんですよ。黄金のミドル級。昔シュガー・レイとかミドル級が凄く盛り上がったことがあったじゃないですか。そういう意味で本当にミドル級というのが面白いんだという選手の自覚があったよね。」

――K-1ジャパンの選手への刺激にもなりますよね。
「刺激になってほしいよね。これでお互い切磋琢磨して、K-1自体がレベルアップしてくれればますます面白くなるんで。...いやあ、やっぱ中量級は面白いですよ。今日早く帰ってもう一回テレビ(深夜12時からの中継)で見たいなあって(笑)。普段はさ、もうテレビで見たいなんて思わないんだけどさ。いや、二回は見たくないわけだよ(苦笑)。僕らはいつも一番前で見てるわけだから、その迫力に比べたら、ねえ」

――K-1史上ではトップレベルのイベントですよね。
「いや、良かったんじゃないですか? 今日は解説席で見入っちゃって喋れないんですよ。谷川さんいなかったしさ(笑)。アナウンサーは(試合ごとに)変わるから(楽で)いいですよ。僕は一人でしょ、変われないから。展開が早いからさ、これがどうのこうの、って喋ってる間にガンガンガンガン!って来るからさぁ。だから(もう一度)じっくり見たいよね」◆◆◆

Last Update : 02/13

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