[全日本キック] 小林、完勝で宿敵対決にケリ。伝統のライト級王座は林亜欧が戴冠。1.4後楽園大会結果(写真追加)
メインイベント \3,000,000プライスマッチ 62.5kg契約/5回戦 WKA世界ムエタイ・ライト級王者 WPKC世界ムエタイ・ライト級王者 WPKC世界ムエタイ・スーパー・ライト級王者 小林聡(藤原) 対 金沢久幸(TEAM-1) 勝者:小林聡 判定3-0[50-47,50-47,50-48]
勝者に300万円の賞金がかけられた小林と金沢の3度目となるライバル対決は、意外なほどに大差で、なおかつ淡々とした展開で決着がついた。 いつもどおりの低いスタンスで、下がりながらカウンターの右ストレート、バックブローを狙う金沢に対し小林はローでじわじわとプレッシャーをかけ、2R終了直前にボディへの連打から返しの左フックでダウンを奪う。あっさりKOで決着が着くかとも思われたが、小林もそれ以上深追いせず、以降は両者に決定打が出ることなくラウンドを重ね、そのまま最終ラウンド終了のゴングを聞いた。思った以上の両者の実力差を感じると同時に、若干の物足りなさを感じさせられる結末でもあった。小林はこれで47戦34勝(24KO)11敗2分。敗れた金沢は完敗を認め、階級アップを示唆した。戦績は40戦25勝(11KO)11敗4分。
小林コメント 「三度目の対戦で知りつくしている部分もあるし、共通の知人もいるし、どうしても神経戦になってしまって。本当は2RでKO出来たんですけど、全然向かって来なかったし。距離感がうまいのか、打ち合うつもりがないのか・・・。2R以降はKOされないような戦い方してましたね。 バックブロー、ハイキック、右ストレートしかないので、見切れてないと思われてたんですかねぇ。秘策があるのかと思いましたよ。 膝を狙ってたんですけど、さすがに警戒してきましたね。肘と膝でけちょんけちょんにして、最後はボディで倒したかった。攻撃で効いたものは一つもなかったです。倒してやろうっていう気迫があんまり伝わって来ませんでした。 昨日バカな友達が遊びに来て、サッダム対金沢のビデオ流すんですよ(笑)。強引に行けなかったのはそいつのせいですね。 今回はモチベーションを上げるのが難しかったです。向こうを怒らして、言い返されてこっちも燃えようとしたんですけど、叩けど響かないという感じで。本当、オレ悪役ですよね(苦笑)。もうちょっといい奴なんですけど。
この試合をクリアしたからには、3月にどうしてもルンピニーのチャンピオンとやりたいです。それを実現するためにこの試合をしたようなものですから。 300万円は、借金返してあとはTEAM-1に募金します(笑)。金沢選手はすごく良い選手だと思うけど、もうこれっきりにしてほしいですね」
金沢コメント「負けは負けです。(ローブローがあったようだが?)試合にはそんなこと関係ない。こっちの技を出させなかった小林選手が一枚上です。向こうのアタックは一流でした。 敗因はボディを効かせられたこと。体調もよかったし、作戦としてはローを蹴らしてパンチを合わせるつもりで、バックブローも合わせられたし、相手の攻撃も見えてて顎にもらうこともなかったんですけど、2Rのバックスピンを腹にもらって、ボディが効いて体が動かなくなってしまった。相手にもそれがバレてしまって、ダウンしたのも(左フックの前の)ボディが効いてたからです。逆転も狙ってはいたけど、ボディが効いててそれも難しかった。 小林選手の方が強かった。完敗です。 もう少し前に出たかったけど、互いの技術がハイレベルなので。相打ちも出来ないですしね。 今はもう小林選手に勝てる日本人はいないですね。唯一自分が何%かその可能性があったんですが・・・。 試合後にリングの上で交わした話の内容は・・・ナイショです。拳友同士の会話ですから。 今後は階級は上げたいです。スーパーライトでもウェルターでも、70キロ以下ならいける自信はあります。」
セミファイナル 全日本ライト級王座決定戦/5回戦 同級1位 同級2位 林亜欧(S.V.G.) 対 浜川憲一(作真会館) 勝者:林亜欧 判定3-0[50-49,50-49,50-49]
当初はライト級王座決定トーナメントの準決勝となる予定だったこの一戦は、エントリー選手が次々と怪我でリタイヤしたため、王座決定戦に変更された。 1回戦を秒殺KOで勝ち上がり勢いに乗る浜川に対し、1年ぶりに巡ってきた王座獲りのチャンスを逃したくない林。 試合は浜川の左ストレートをかいくぐって林が右ミドル、テンカオを叩き込む緊迫した展開となる。3R勝負をあせったかパンチが大振りになった浜川に、林はタイミングよくミドルと膝を叩き込み、思わず後退した浜川にラッシュ。最終回は浜川が前に出て左ストレート、左右フックで林を攻め立てるが林も右ストレートで反撃。両者一進一退の攻防に場内も大いに沸く中試合終了のゴングがなり、林が僅か1ポイント差ながら判定で勝利し、念願の第13代ライト級王座を手にした。林は30戦11勝(3KO)13敗6分。一方、ショックの大きい浜川は13戦7勝(5KO)5敗1分。試合後は控え室で号泣、ノーコメントだった。
林コメント 「2Rで(浜川が)ヒザが効いてるのはわかったし、スタミナがなくなってるのもわかったけどそこから絶対倒れないんですよ。そしたら今度はこっちが効いてきちゃて、意地の張り合いでした。途中から嬉しくなりましたよ。同じ人種−−二人ともキックバカだなぁって。 浜川選手のパンチは効いていたし、延長に入ったらやばかったと思います。弱気な自分が出てきたりして、負けそうになったりもしましたし。今日はやっぱり天が味方してくれたのかなぁ、と思います。 ベルトを巻いてのここからが大事ですね。誰とやりたいとかいうのではなく、チャンピオンの練習をして、チャンピオンの試合をしなければいけないですから。」
第6試合 日本・韓国国際戦 53.5kg契約/5回戦 全日本バンタム級王者 韓国ムエタイ協会バンタム&フライ級王者 安川賢(S.V.G.) 対 ソー・ゾンウー(徐正宇/韓国) 勝者:安川賢 TKO 4R終了(ドクターストップ) 昨年9月の大会で割澤誠にまさかのTKO負けを喫したバンタム級王者安川が無難に復帰戦を乗り切った。序盤はキックを始めて僅か3年というソーが安川のミドルや膝蹴りの蹴り足をとり足払いで転がす場面が目立ったが、徐々に安川が本領を発揮。力強い首相撲からの肘、膝で韓国人を削り、3、4ラウンドに3つのダウンを奪う。そして肘でカットに成功し、ソーを戦闘不能に陥れた。安川はこれで25戦18勝(8KO)7敗。
安川コメント 「勝って嬉しい、それだけですね。コアなファンから見れば評価に値しない、勝って当たり前の試合だったと思うので。 相手は他の韓国選手と違ってムエタイスタイルの出来るうまい選手でした。小さいわりに力もありましたね。ダメージは全然なかったですけど。相手を写真で見ただけだったので、作戦は全くありませんでした。いつも変なとこでポカをやっちゃうので、最後まで油断はしませんでしたけどね。 今後は辞めないことが目標ですね。35くらいになっても。それが一番難しいことかもしれないですけど。世界のベルトなどの結果は後から付いてくるものだと思ってます。 あと、無理かもしれないけど打倒ランバーで行きたいです。もう(総合をやってるので、キックには)戻ってこないかもしれないですけど。一度負けた奴には勝ちたいです。割澤とランバーは倒したいですね。割澤とは近いうちに(タイトルマッチで)やるでしょう。その時は殺します。」
ソーコメント 「負けてとても悔しい。蹴り足をとっての足払いは私の得意にしているテクニック。今日はKOよりもフルラウンドの判定で勝つ作戦だった。安川は膝蹴りの上手い選手と聞いてはいたけど、実際やってみて、(膝が)上手かったし効いてしまった。」
第5試合 全日本フェザー級ランキング戦/5回戦 同級1位 同級5位 竹村健二(名古屋J・Kファクトリー) 対 工藤正泰(RIKI) 勝者:竹村健二 判定3-0[50-47,50-47,50-46]
竹村コメント 「練習してきたことが全く出せなくて、最後はリングにおるのが恥ずかしかったです。工藤選手が組んで来るのに対して、技術のある選手なら倒せるけど、僕はいいように組まれて何もできなくなってしまいました。もったいない位いい環境で練習できているのにそれを生かせていない自分が情けないです。僕自身は一生懸命やるだけで、今はベルトよりもいい試合がしたいです。」
第4試合 スーパーフェザー級/3回戦 デンジャー高山(TEAM-1) 対 上杉武信(藤原) 勝者:上杉武信 判定0-3[24-30,24-30,24-30]
第3試合 ウェルター級/3回戦 TETSU(大誠塾) 対 山内裕太郎(作真会館) 勝者:TETSU KO 3R0分29秒
第2試合 バンタム級/3回戦 藤原あらし(S.V.G.) 対 佐手康人(RIKI) 勝者:藤原あらし KO 2R2分12秒
第1試合 ライト級/3回戦 英二ふたたび(藤原) 対 湟川満正(作真会館) 勝者:湟川満正 判定0-3[29-30,29-30,28-30]
Last Update : 01/08 20:57
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