もう一人のシウバ、夏の桜も散らす/8.26修斗大阪(写真付)
SHOOTO TO THE TOP in OSAKA 2001年8月26日(日)開始2時 大阪府立体育会館第一競技場 主催:サステイン
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第6試合 ミドル級チャンピオンシップ 5分3R ×桜井"マッハ"速人(GUTSMAN・修斗道場/王者) ○アンデウソン・シウバ(ブラジル/シュート・ボクセ/2位) 判定0-3(27-29,28-29,28-29) ※アンデウソン・シウバが新王者に
マッハがロー、フックでアンデウソンをけん制。アンデウソンの膝蹴りを封じ込むかのように組み付いてテイクダウンに成功する。だがアンデウソンは長い足をがっちり組んでのガードポジションでマッハの攻めを防ぎ、膠着状態が続く。スタンドに戻ると今度はマッハがアンデウソンの長いリーチから繰り出されるフックを2発ほどもらう。だがまたも組み付いて豪快な腰投げでグラウンドに。再びアンデウソンがガードを取り膠着したまま1R終了のゴング。比較的静かな展開に終わる。
しかし2Rから試合が大きく動く。マッハが投げを狙うが、今度は逆に潰されてしまいアンデウソンにバックを許し、ガードポジションに。マッハは下から腕関節を伺うものの、互いに攻め手に欠き膠着。ようやくアンデウソンは立ち上がり猪木アリ状態になると、スタンド勝負を要求。マッハは応じアンデウソンと握手。だがこれは結果的にマッハにとって「悪の誘い」に乗ってしまったことになる。アンデウソンは長いリーチからのパンチ、膝蹴り、ハイキックを的確にヒットさせる。ダメージを負いスタンドを嫌ったマッハは組み付いてグラウンドの展開に持ち込もうとしたが、逆にアンデウソンが潰してバックマウントを取りパンチを連打。マッハが鼻血を出したためドクターチェックが入る。再開するが、グロッキー気味のマッハの背後からアンデウソンがスリーパーを狙い続ける。一時はシュートサインも出るほどで、マッハはラウンド終了のゴングに助けられる格好に。
起死回生を狙うマッハだが、3Rも苦しい展開。アンデウソンの右ジャブ2発をもらい、組み付いてテイクダウン。ハーフガードを取るが、まもなくインサイドガードに戻され、1、2Rと同じ膠着状態に。アンデウソンの鉄壁とも言えるガードをマッハはなかなか越えられず、非情にも時間だけが過ぎていく。残り約1分、ようやくスタンドに戻ったがマッハはタックルに失敗し倒れ込み猪木アリ状態に。アンデウソンはローを打ちながらスタンド勝負を待ち構える。残り20秒でマッハは立ち上がるが、互いにスタンドで有効打の無いままゴング。
判定は2Rマッハを圧倒したアンデウソンに軍配。修斗のタイトルを引っ提げてのUFC出陣を目論んでいたマッハだが、アンデウソンの長い手足に阻まれてしまったと言えそうだ。
マッハのコメント 「2Rに一発右のストレートもらっちゃって効いてしまった。それまでは俺の方が勝ってたけど、まあ長い選手生活があれば、こういうこともありますよ。減量がうまく行かなかったとかあったけど、言い訳してもね…。まあウジウジしててもしょうがないんで。こんなこともあるよ。(UFCは?)当てられたらやるしかないね。」
第5試合 ウェルター級 5分3R ×マーシオ・クロマド(ブラジル/スポート・フィジカル/3位) ○佐藤ルミナ(SHOOTO GYM K'z FACTORY/4位) 判定3-0(30-27,30-27,30-27)
ルミナのロー、クロマドのパンチでファーストコンタクト。クロマドが押し込みコーナーに詰める。クロマドの膝蹴りがローブローとなり一時ストップ。スタンドの間合から再開し、ルミナはまたもローから入る。すかさずタックルで飛び込むが、体勢を崩したところにクロマドのパンチが飛んでくる。またもクロマドが押し込みコーナーに詰める。クロマドの長身とパワーにつかまりっぱなしのルミナだったが、残り40秒でようやくテイクダウンに成功。インサイドガードからのパンチ、バスターで攻めるが、クロマドの長い足のフックからなかなか抜け出ることができない。 2R早々ルミナは左ストレートをもらってしまうが、素早いタックルでグラウンドに持ち込みインサイドガードに。クロマドの首を抱え込んだり、パンチを落としたりして打開を狙うが、1R終盤同様なかなかクロマドの堅いガードを崩すことができない。膠着状態のままラウンド終了。 3Rは1Rのようなクロマドのコーナー押し込みが続く。ルミナの膝蹴りがローブロー気味に入り一時ストップ。スタンドの間合から再開し、ルミナがミドル、ローで攻めたが、またもクロマドが押し込みコーナーに詰める。ルミナは引き付けてテイクダウン。しかしインサイドガードになると1、2R同様膠着状態が続く。 判定はルミナに軍配。だが膠着続きで一度もパスできなかったルミナに笑顔は無し。手のひらを顔にあて「ゴメン」のポーズを取り、深くお辞儀をしてリングを降りた。
ルミナのコメント 「とにかく相手のパワーに驚いた。判定勝ちは初めてですね。待って入ってきたところにローを効かせてという作戦を考えていたけど、力が強かったので、捕まると動きが取れなかった。(年末のビッグマッチは?)何も聞いていない。修斗優先で、試合の間隔が空けば海外の試合に出ることも考えているけど、とりあえずはパワー対策で海外の連中ともっと練習したい。試合だけやっててもわかんないんでね。(五味 vs. 三島は?)あれは中止なんですか? 僕は再戦があると思ってるので、勝った方とタイトルマッチやりたいですね。五味は元同門なので本当はやりたくないですけど、決まったらやります。タイトル欲しいですから」
第4試合 ライトヘビー級 5分3R △ラリー・パパドポロス(オーストラリア/AUS修斗スパルタン・ジム/1位) △須田匡昇(クラブJ/3位) 判定0-1(29-29,29-29,28-29)
開始早々飛び込んできたラリパパの顔面に須田が右フックを当てて1ダウンを奪う。ファイティングポーズを取ってもふらついた状態のラリパパに須田はチャンスとばかりパンチを連打。ラリパパはダウン気味に寝転ぶ。だがそこに不用意にパンチを叩き込んだ須田の腕をラリパパは捕まえる。須田は叩き付け腕十字を外す。ガードポジションのラリパパを須田はハーフパス、マウントに。しかしすぐにラリパパは力でリバースしインサイドガードに。ハーフからのパンチで須田をひるませマウントに。さらにラリパパがパンチを連打したところでゴングが鳴る。 2R序盤須田がサイドポジションを取り肩固めを狙う。しかしラリパパはまたも力でリバースし今度はバックを取る。下に転がり込んでも三角を狙い続ける。苦しい体勢の続いた須田はなんとか外すが、今度はギロチン地獄。またも須田はゴングに救われる。 3R首を取りテイクダウンに成功しサイドを取った須田。疲れがたまってきたせいか、何かを叫びながら自分を鼓舞し、パンチを打つ。ラリパパは一瞬の隙を突きリバース、ハーフを取るが、パスを狙ったところで須田がヒールホールドに捕らえる。しかしすぐ足が抜けてしまい、がぶったラリパパはギロチンで須田を捕まえる。このあと須田に三角、ラリパパに腕十字のチャンスが訪れたが、互いに極めに至らず。 判定はドロー。最初に須田の奪った1ダウンが最終結果まで響いた。
第3試合 ミドル級 5分3R ×池本誠知(ライルーツコナン/9位) ○スティーブ・バーガー(アメリカ/ホドリーゴ・バギ柔術アカデミー) 3R 2'10" 腕ひしぎ三角固め
池本初めてのクラスA戦。池本のタックルをあっさりつぶしたバーガーがバックを取りスリーパー狙い。3分ほどこの状態が続いたが、池本は落ちついてディフェンスしリバースしインサイドガードに。スイープを狙ったバーガーから池本は一時マウントを取る。その後バーガーがアキレスを狙うが関節の取りあいに強い池本はそれを外してパンチを打ち返す。 2R、テイクダウンを狙った池本から逃げてバーガーがインサイドガード。あっさりパスし、上四方、逆サイドに移動。だがニーインザベリーを狙ったところで池本がリバース。インサイドガードからパンチを落とす。バーガーがスイープを狙ったところで両者少し離れるが、再び池本がインサイドガードに戻った隙にバーガーが三角絞めに捕らえる。何度が極まりそうになるが、池本はゴングまで耐えきる。 3R池本のタックルにあわせバーガーはガードに。そしてリバースを狙ったところで池本をギロチンに捕らえる。池本は外すが、すぐにバーガーは下になり三角絞め。池本は必死にもがいたが、バーガーの腕ひしぎ三角固めにタップ。池本の健闘も光ったが、バーガーの柔術ベースのテクニックが一枚上手だった。
※第2試合終了後、休憩を置き入場セレモニー。その後、三島☆ド根性ノ助の負傷欠場により中止となったウェルター級チャンピオン決定戦に出場予定だった三島と五味隆典がリング上で挨拶。三島は涙ながらに「今回はすみませんでした。一から出直します」と欠場を詫びた。五味は「去年怪我してからリング上がってなかったんで大暴れしたかったんですけど、相手が暴れられないんで。残念です。自分でも整理がつかないような状態です。修斗の中に自分の挑戦を受けてくれる選手が絶対いると思います」とコメントした。
第2試合 フェザー級 5分2R 藤田善弘(パレストラHIROSHIMA) 村田一着 (アメリカ/無所属) 1R 1'08" フロントチョークスリーパー
逆輸入ファイター一着が藤田の不用意なタックルをギロチンに捕まえタップを奪った。
第1試合 ミドル級 5分2R ×大原友則 (シューティングジム東海) ○徳岡靖之(パレストラKAKOGAWA) 1R 2'37" 腕ひしぎ十字固め
徳岡があっさりマウントを取り腕十字で一本。徳岡がデビュー2連勝。
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