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[PRIDE] THE BEST 2.22 後楽園ホール レポ&写真

ドリームステージエンターテイメント「THE BEST」 2002年2月22日(金)東京・後楽園ホール

レポート:石動龍・井原芳徳  写真:飯島美奈子

【→大会概要&カード紹介記事】

第1試合
○光岡映二(RJW/Central)
×アンソニー・マシアス(アメリカ/フリー)
判定3-0

 PRE-PRIDE2優勝者で昨年9月の「KOTC9」でTKO勝利を収めている光岡。相手のマシアスはムエタイ仕込みの打撃を得意としており、PRIDE7で桜庭和志に敗れて以来久々の来日。光岡はマシアスの打撃に付き合わず、開始早々あっさりとテイクダウンに成功し、パスガードして腕十字、アームロックと関節技を狙うがなかなか極めきれない。結局2Rを通して同様の展開が続き、光岡が判定勝利を収めた。

第2試合
×マンモス佐々木(FMW)
○金宗王(韓国/誠ジム)
1R 0'25" フロントチョーク

 かつてパンクラスに参戦し若手時代の國奥麒樹真・伊藤崇文を破ったこともある金と、プロレス団体FMWのマンモスの異色の対戦。ゴングと同時にマンモスがパンチで突っ込むが金も負けずに応戦し、何発かがマンモスの顎を捕らえる。嫌がったマンモスが打撃を避けて組み付いた所を金がフロントチョークに捕らえ、そのままタップアウト。
 マンモスは今回の試合に向けて1か月しか準備期間が無かったことを敗因に上げたが、大会数日前にFMWが倒産を発表したということも精神的な影響が大きかったという。マンモスはプロレスラーも廃業することを示唆していた。

第3試合
○高瀬大樹(和術慧舟会東京本部)
×ジョイユ・デ・オリベイラ(ブラジル/アカデミア・ブドーカン)
判定3-0

 パンクラス、UFC-J、そしてPRIDEにも参戦経験があり、寝技の実力に定評のある高瀬。対するオリベイラはPRIDEでは2戦2敗と戦績はよくないものの、穴の少ないファイターである。1Rから高瀬は果敢にタックルを仕掛け、テイクダウンは奪えないものの引き込んでから三角締めを狙う。2Rにはテイクダウンしてパスガードに成功し、関節技を狙うが極めきれずに試合終了。文句なしの判定勝利だが、高瀬の顔は晴れないままだった。高瀬は「今日の試合内容は全然ダメだった。(本領を発揮できるまで)もうちょっと待っていてほしい」と話していた。

第4試合
○ジャイアント落合(怪獣王国)
×西田操一(フリー)
1R 2'00" KO ※パンチ連打

 共にPRIDE参戦経験のある巨漢対決は、パンチの連打で落合に軍配。髪を切ってイメチェンしたかに思われた落合だったが、バックステージではサングラスをかけ「今回の復活に向けて山奥で修行してきた」と冗談めかしたコメントは健在だった。

第5試合
○江宗勲(和術慧舟会東京本部)
×アミール(アメリカ/ジョー・モレイラ道場)
2R 1'19" KO ※右ストレート

 PRE-PRIDEで優勝し、KOTCで活躍、リングスマットでも上山龍紀から一本勝ちを収めた江宗勲が満を持してPRIDEのマットに登場。ランス・ギブソンを思わせるヘアースタイルからも、今回の試合に向けた気合いを感じる。アミールはPRIDE3でゲーリー・グッドリッジに失神TKO負けを喫しているが、KOTCで松井大二郎に勝利している実力者。終始江は鋭いパンチでアミールを圧倒し続け、2Rに右ストレート一発で鮮やかなKO勝利を飾った。江はまだ自分の実力に納得していないようで、PRIDE参戦について「もっと練習して、満を持して上がりたい」と謙虚に語っていた。

第6試合
○今村雄介(高田道場)
×ジョー・サン(アメリカ/ジョー・サン・ドー)
1R 0'30" スタンディングアームロック

 ジョー・サンは7年前にK-1で角田信朗と対戦し敗れた選手。キモのマネージャーを務めているという。映画にも出演したことがあるだけに、パフォーマンスも熱心。豹柄のTバックという総合格闘技としては前代未聞のコスチュームで入場する。だがファールカップを装着していなかったため、バックステージに戻されてしまう。
 客席から失笑が漏れる中試合が始まるが、今村がサンをコーナーに詰めたところで、サンが右手の痛みを訴えタップ。突然ゴングが鳴ってが試合終了した。観客は拍子抜けした様子で、なんともいいようのないやるせないムードが会場を包みこんだ。
 決まり技はスタンディングアームロックとアナウンスされたが、試合後の今村は「極めてない」と明言。今村は「あっけない試合だった。あんまり今日はうれしくない。(Tバックについて)おちょくってるのかなと思った。マネージャーじゃなくキモを出してほしい」と煮え切らない表情で話していた。

 一方のサンはプレス向けのインタビューになんとタバコを吸いながら応じた。「相手はスピードがあった。今日は言い訳はしない。試合は7年前以来さ。トレーニングはしていたけどスタミナがなかったんだ。これまで3度試合してまだ1勝もしたことがない。とにかく1勝したい」と語ったかと思えば、突然椅子の上に立ち上がり唄を歌いはじめた。タバコを一日二箱吸うというサン。キャラクターとしては実にオイシイが、対戦相手の今村が実に気の毒だった。

Last Update : 03/02

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