[キングダム] 無差別級オープントーナメント/1.27北沢 (レポ&写真)
キングダム・エルガイツ 「A.R.T.」 2002年1月27日(日)北沢タウンホール
▼プロ・アマ混合の無差別級トーナメント「オールジャパン・リアルファイティング・トーナメント(A.R.T.)」が開催され、全国社会人オープンレスリング大会とアマチュアリングス大会で優勝経験がある佐藤力(写真)が優勝した。 全試合5分1本勝負。グラウンド打撃が禁止のアマチュアルールで階級別(ライト、ミドル、クルーザー、ヘビー)の予選を行い、各階級優勝者がプロルールで決勝トーナメントを争う。 ライト級を制した佐藤は、決勝トーナメントの準決勝でSTG横浜の荻原光と激突した。荻原は韮崎高校OB柔術クラブにも所属しており、予選でも総合力の高さを発揮。アマキングダム選手権'01ミドル級優勝の並木光生(超人倶楽部)らを下しミドル級を勝ち上がってきた。佐藤は序盤こそ果敢に攻めたものの、後半は体重差で付いたポイントのハンデを利用し、荻原をコーナーに押し込んだまま時間切れを待ち勝利した。 佐藤は決勝で入江部屋の新鋭・岩野雄介と対戦。身長187cmの岩野の伸びのある打撃に苦しんだ佐藤だったが、投げ技とパスガードでポイントを獲得。体重差の2ポイントのハンデも手伝い、大きくポイントの差を付け勝利。トーナメントを制覇した。 佐藤は「しょっぱい試合をしてしまってすみません。5月1日の後楽園大会ではいい試合をしますのでよろしくお願いします」とマイクアピール。バックステージでも「お客さんには申し訳ないですけど、試合を見せることよりも、決勝トーナメントを勝ち上がるための手段を選びました」と謙虚に話していた。普段はスポーツ会館で指導・練習しており、予定が合えばいろんな大会に出場したいという。
▼キングダム代表の入江秀忠はこの日試合をしなかったものの、トーナメント決勝前にリングに上り「ヒクソン(・グレイシー)戦はまだまだあきらめていません。先日、電通にプレゼンテーションをしました。3億、4億のお金を用意するには大きなスポンサーが必要ですが、一度やると決めたからには必ずやりとげます」と力強くマイクアピールした。
しかし下北沢大会の一般入場者数は伸び悩んでおり、運営面でも、入場テーマが鳴っても選手がなかなか入場してこなかったり、試合中に選手のグローブが外れたり、リングアナウンサーがポイント差のハンデを把握しないでアナウンスしたりとミスが目立つ。トーナメント自体もキングダムの主戦力である今成正和、稲野岳、鬼木貴典が欠場し盛り上がりに欠け、皮肉にもアトラクションの女性水着ショーの方が盛り上がってしまっていた。入江は自分の夢ではなく、団体運営の改善を何よりも優先させるべきではないだろうか。5月1日の二度目の後楽園大会に向け、正直なところ不安が残る大会だった。(井原芳徳)
<各階級の優勝者> ◆ライト級(-65kg/参加者5人)佐藤力(EVOLUTION[※注:坂田亘の道場とは異なる]) ◆ミドル級(-75kg/6人)荻原光(STG横浜) ◆クルーザー級(-85kg/3人)向山嘉紀(入江部屋) ◆ヘビー級(+86kg/3人)岩野雄介(入江部屋)
<その他の試合>
U系柔術ダブルバウトマッチ ×福田正人、中島行博(韮崎ハリケーンクラブ) ○太田正則、松隈純(東京リオ柔術クラブ) 3'00" チョークスリーパー
ヘビー級オフィシャルマッチ ○栗原強(入江部屋) ×岩崎隆男(EAGLE) 1'14" チョークスリーパー
Last Update : 01/29 19:18
|