(レポ&写真) [スマックガール] 12.26 後楽園:辻結花、3度目の防衛
スマックガール "SMACKGIRL 7th ANNIVERSARY 〜 Starting Over 〜" 2007年12月26日(水) 東京・後楽園ホール 観衆:1,546人
レポート:本庄功志(第7〜5、1試合)、井原芳徳(その他) 写真:井原芳徳 【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
◆テレビ放映:BSフジ 08年1月26日(土)19:00〜20:55
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第7試合 メインイベント スマックガールライト級(52kg)タイトルマッチ 5分3R ○辻 結花(総合格闘技闇愚羅/女王) ×ハム・ソヒ(韓国/CMA KOREA 争心館/挑戦者) 判定3-0 (芹澤=辻/梅木=辻/山崎=辻) ※辻が3度目の防衛
ゴング同時のグローブタッチを拒否した辻は、試合が始まってすぐのタックルは切られてしまうも、2回目のタックルで上に。しかし腕十字、足関節を狙うも極められない。「試合前に風邪を引いてしまい、しんどかった」と話す女王の動きは、スピードはあるものの詰めがやや甘い。何回か極る場面が見られたものの、ソヒはタップをせず次々に状況を打開してみせる。 2R、辻はソヒの右ハイをかわすと低空の片足タックルで上になることに成功する。そこから再び腕十字で相手の腕を完全にキャッチするも、ソヒは少しずつ抜いていきポジションを逆転。ハーフからマウントへと進むも、ほどなくしてブレイクがかかる。 試合ではマウントポジションになっても、動きが少ない場合はブレイクになっていた。30秒ルールが廃止されて、グラウンドでの攻防の幅が広がったが、早すぎるブレイクも多かった気がした。 スタンドに戻るとソヒの右ミドルがヒット。だが、辻は構わずに距離を潰して上になり再び足関節を狙うも不発に終わる。3Rに入っても辻はソヒの打撃に一切付き合わず、徹底したグラウンド勝負。トップポジションから、最後のチャンスと3度ソヒの腕を捻り上げるも防がれてしまい試合は終了。ソヒの防御能力と根性に手を焼いた辻だったが、ワンサイドの攻めで三回目の防衛に成功した。
◆辻「試合前に風邪を引いてしまいしんどかったです。過去24戦もやっていればこんなこともあるかなと。(3Rまでいったのは久しぶりだが?)関節が極まってても(勝負が)決まらないというような状態だったから、しんどかった。そういう選手もいるんだなと。勉強になりました。(感触はあった?)パキッといっていましたが、それくらい我慢するのかなと。それ以上の練習はできないので、今回のように極められなくても最低限勝てればいいと思いました。 (寝技30秒ルールが廃止されたが?)今日もグラウンドで上になってすぐ極めにいっていた。前の30秒ルールの戦い方をやってしまいました。だから極められないんだと会長に言われました。自分はパウンドありのルールが好きです。 (今年最後の試合だったが?)9、12月とよく連続で試合したなと。(来年の目標は?)(岡田)円がグラウンドもできるようになっていて、セコンドに入ってすごいなと思いました。Edgeも自分が負けた相手と戦う私のサポートをしてくれました。今度は自分が二人をサポートしていきたいです。 (来年2/14後楽園大会からライト級トーナメントが開幕するが?)主催者の方には休んでくれと言われました。(戦いたい相手がエントリーしているが?)…ん?…戦いたい相手?…誰ですか?(藤井恵がエントリーしているが?)全く興味ないです」
第6試合 49kg契約 5分2R ○しなしさとこ(フリー/スマックガール・フライ級女王) ×森原朱美(空手道禅道会) 1R 4'17" 一本 (ヒールホールド)
しなしがパンチで距離を潰し、投げで上のポジションになると同時に腕を取っているというお決まりの必勝パターンで先制。 今大会から寝技30秒ルールが廃止されたため、グラップラーはグラウンドになってもじっくりと攻めることができるようになった。しなしは、最初こそ強引にでも腕十字の極めようとする場面が見られたが、セコンドの青木真也から「急がずにまずはしっかり押さえ込んで!」というアドバイスに冷静に反応し、サイドでポジションをキープ。そこからはヒールホールド、膝十字でプレッシャーをかけるも極められずブレイクになる。 スタンドに戻ると再びテイクダウンを奪ったしなし。そこから再びヒールホールドを仕掛け、今度はがっちりと極めて試合を終わらせた。 しなしは勝利後マイクを持ち、「2/22のDEEPで45kgのベルトを作ります。(スマックのベルトと含めて)二冠王になりたい」と、今後のビジョンを明確にファンにアピールした。
第5試合 無差別級 5分2R ×藪下めぐみ(フリー/元スマックガール無差別級女王/58kg) ○ラナ・ステファニック(米国/レディース・オブ・ペイン/109.0kg) 判定0-3 (和田=ステファニック/芹澤=ステファニック/山崎=ステファニック)
藪下は回りながら右ロー。だがラナのローも強力で、蹴られるたびに藪下の体がくの字に折れる。体格差がかなりあるせいか、藪下は圧力をかけられコーナーに押しやられると、パンチ、膝の連打を受ける。藪下はガードを固めクリーンヒットはもらわないものの、印象はかなり悪い。 藪下は2Rも相手の圧力に屈し、中盤にはリング外に落ちるハプニングも。だが、ラウンドも中盤に差し掛かるとラナは徐々に攻め疲れ。藪下は右ロー、ロングフックで反撃に出るもヒットに乏しく、相手の体格差にほとんど何も出来ず判定負けを喫した。
スペシャルエキシビジョンマッチ 2分1R −渡辺久江(フリー) −たま☆ちゃん(フリー) 勝敗無し
エキシの後はミドル級王者の端貴代と、DEEP女子ライト級王者のMIKU、DEEPの佐伯繁代表、スマックの篠泰樹代表がリングイン。「女子版・大連立」をアピールした。
第4試合 ライト級 5分2R ○石岡沙織(空手道禅道会) ×トリーシャ・プーヴィ(アメリカ/デルーカ・コンバット・アカデミー/元KOTCフライ級(54kg)王者) 1R 4'18" 一本 (腕ひしぎ十字固め)
スタンドではリーチで勝るトリーシャが、サウスポーの構えから左ストレートをたびたびヒット。石岡は顔をしかめるが、組み付くと高校時代に培った柔道を活かし、豪快にテイクダウン。最初はトリーシャに足関を狙われるが、2度目の投げの後はマウントを奪い、最後はきっちり腕十字を極め勝利した。
第3試合 53kg契約 5分2R ○藤野恵実(和術慧舟會GODS) ×V一[ヴィーはじめ](マックス柔術アカデミー) 判定2-1 (梅木=藤野/山崎=V一/芹澤=藤野)
藤野がスタンドでは前に出て、左のストレートやジャブを的確にヒット。たびたびV一にテイクダウンされ、2R終盤にはマウントを奪われ、接戦となったが、復帰後の連勝記録を6に伸ばした。
第2試合 56kg契約 5分2R ○岡田 円(総合格闘技闇愚羅) ×ショーン・KYOKO・タマリブッチ(米国/レディース・オブ・ペイン) 判定3-0 (芹澤=岡田/山崎=岡田/和田=岡田)
岡田がグラウンドでは三角絞め、スタンドでは空手仕込みの打撃で圧倒。1R終盤には左膝蹴りを接近戦で顔面に叩き込み1ダウンを奪う。2Rは岡田が打撃を当てるたびにタマリブッチが組み付いて上になり、決定打を防がれるが、岡田がトータルの成長を感じさせる好ファイトだった。
第1試合 ライト級 5分2R ○藤井 恵(AACC) ×長野美香(S-KEEP) 1R 1'20" 一本 (三角絞め)
藤井が長野の足に絡みつくように低空タックルし、瞬時に足関節を極めにかかる。藤井の必殺コースで試合は秒殺かと思われたが、長野は体を伸ばすことなく藤井に密着しなんとか対処。総合デビュー戦ながら、レスリングクイーンズカップ4位の実績もある組技には確かなものがある。 とはいえ、次の手まで考える余裕はなかったか? 百戦錬磨の藤井は足関節が防がれたと同時に、足を昇らせ三角絞めの体勢に素早くシフトする。それがガッチリと極まると、長野の顔はみるみると紅潮。こうなったらすでに勝負ありで、長野はタップしなかったものの、レフェリーが止めた時には落ちる寸前だったのか目が虚ろで放心状態だった。
[Discovery Fight]
第3試合 59kg契約 5分2R ○竹下嘉奈子(和術慧舟會東京本部) ×弁慶(ガムランナック) 1R 2'52" 一本 (アームロック)
竹下は最初のタックルはギロチンにつかまり、スタンドでも右フックと膝蹴りを浴びるが、再び上になるとアームロック。弁慶はしばらく耐えたが最後はタップした。
第2試合 フライ級 5分2R ○玉田育子(AACC) ×村浪真穂(和術慧舟會トイカツ道場) 判定3-0 (芹澤=玉田/山崎=玉田/和田=玉田)
玉田が再三タックルで上になり、ポジショニングでも圧倒。両ラウンドともマウントを奪いチャンスを作った。
第1試合 無差別級 5分2R ○森藤美樹(T-BLOOD) ×HARI(フリー) 1R 3'06" 一本 (アキレス腱固め)
最初は下になった森藤だが、脱出するとバック、マウントを奪い圧倒。最後はアキレス腱を極め快勝した。
Last Update : 12/28 12:41
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