(レポ) [スマック] 9.24 北沢:藤井・二宮・竹下・花澤が組技T優勝
スマックガール実行委員会 / キルゴア "SMACKGIRL GRAPPRING QUEEN TOURNAMENT 2007" 2007年9月24日(月/祝) 東京・北沢タウンホール
レポート&写真:本庄功志 【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
【ONLINE SHOP】 DVD「SMACK GIRL 9」昨年トーナメント〜07年3月新宿大会までの37試合を収録
□フライ級(-48kg) エントリー8名
◆一回戦 ○玉田育子(AACC/2005 SGG1Dayトーナメント-48kg級優勝/GRAPPRING QUEEN TOURNAMENT 2006フライ級準優勝) ×日下美代子(GRABAKA柔術クラブ) 1'01" チョークスリーパー
×関友紀子(巴組) ○小寺麻美(REDIPS/SMACKGIRL GRAPPLING PRINCESS LEAGUE 01・02優勝) 判定2-4
○村浪真穂(和術慧舟會トイカツ道場/The Next Cinderella Tournament 2007フライ級優勝) ×亀田聡子(P'sLAB横浜) 2'38" チョークスリーパー
×奥村ユカ(S-KEEP) ○花澤 直(総合格闘技道場コブラ会) 1'13" 腕ひしぎ十字固め
◆準決勝 ○玉田育子(AACC/2005 SGG1Dayトーナメント-48kg級優勝/GRAPPRING QUEEN TOURNAMENT 2006フライ級準優勝) ×小寺麻美(REDIPS/SMACKGIRL GRAPPLING PRINCESS LEAGUE 01・02優勝) 2'36" ハンドチョーク
×村浪真穂(和術慧舟會トイカツ道場/The Next Cinderella Tournament 2007フライ級優勝) ○花澤 直(総合格闘技道場コブラ会) 4'41" 腕ひしぎ十字固め
◆三位決定戦 ×小寺麻美(REDIPS/SMACKGIRL GRAPPLING PRINCESS LEAGUE 01・02優勝) ○村浪真穂(和術慧舟會トイカツ道場/The Next Cinderella Tournament 2007フライ級優勝) 判定0-0(アドバンテージ0-1)
◆決勝 ×玉田育子(AACC/2005 SGG1Dayトーナメント-48kg級優勝/GRAPPRING QUEEN TOURNAMENT 2006フライ級準優勝) ○花澤 直(総合格闘技道場コブラ会) 判定2-7
玉田は一回戦の日下戦では、「力使い過ぎちゃった」と話していたものの、問題なくチョークスリーパーで一本勝ち。準決勝の小寺戦でも、ポジショニングでポイントを連取し、最後はギロチンチョークのような技、ハンドチョークで勝利し、磐石と言っていい強さを見せてきた。対する花澤も、一回戦、準決勝とともに完勝し、楽しみな決勝戦となった。 試合は、序盤から両者動きに欠け、アドバンテージポイントが乱れ飛ぶ。だが、拮抗を打開したのが花澤。テイクダウンを奪い2ポイントを先取すると、パスしてサイドに回るなどポジションを進め、ポイントを重ねる。 だが試合終盤、花澤がポイントリードのまま、相手にハーフのポジションを奪われてしまう。そして、右手を首に巻きつけられ肩固めのような形になりプレッシャーをかけられる。苦しそうな顔をする花澤。玉田のセコンドからは「相手苦しいぞ!」「そのまま極めてもいいぞ!」と、ゴーサインが飛ぶ。 残り時間わずかになり、玉田がハーフのポジションながらも完全に肩固めの体勢に。花澤は歯を食いしばり、必死に耐える。腕を下げ、隙間を作るようにするが、技は極まっている。 あと数秒あれば極まっていたかもしれないが、無情にも試合終了のブザーが鳴る。試合終盤逃げ切った花澤が、ライト級の頂点に立った。
□ライト級(-52kg) エントリー8名
◆一回戦 ○茂木康子(ストライプル/2004 SGG1Dayトーナメント-50kg級優勝) ×石岡沙織(空手道禅道会) 判定2-0
×岡田君絵(和術慧舟會RANGER品川GYM) ○高林恭子(ALIVE) 4'15" 足首固め
×長野美香(S-KEEP) ○山崎裕子(パラエストラ八王子) 不戦勝
×平林直子(和術慧舟會兵庫支部) ○藤井 惠(AACC/GRAPPRING QUEEN TOURNAMENT 2006ライト級優勝/2007 ADCC女子55kg未満級 3位) 1'18" チョークスリーパー
◆準決勝 ×茂木康子(ストライプル/2004 SGG1Dayトーナメント-50kg級優勝) ○高林恭子(ALIVE) 1'30" チョークスリーパー
×山崎裕子(パラエストラ八王子) ○藤井 惠(AACC/GRAPPRING QUEEN TOURNAMENT 2006ライト級優勝/2007 ADCC女子55kg未満級 3位) 0'52" アンクルホールド
◆三位決定戦 ○茂木康子(ストライプル/2004 SGG1Dayトーナメント-50kg級優勝) ×山崎裕子(パラエストラ八王子) 判定4-3
◆決勝 ×高林恭子(ALIVE) ○藤井 惠(AACC/GRAPPRING QUEEN TOURNAMENT 2006ライト級優勝/2007 ADCC女子55kg未満級 3位) 判定0-2
トーナメント初戦、準決勝と、圧倒的な速さ、強さで魅せてきた藤井。対する高林も、柔術の強者・茂木康子を含む連続一本勝ちで、堂々の決勝進出を果たしている。決勝戦は誰もが藤井の圧勝を予想したはず。だが、試合は予想外の大接戦となる。 試合序盤、藤井が早々にテイクダウンで2ポイント先取する。しかし、それからの高林は藤井の攻めにポイントを許さない。組んで足をすくってテイクダウンを狙ってくる藤井に対し、高林はがぶって回避。藤井の速さに付いていっている。足の取り合う場面になっても、「攻めながら守る」といったような感じで、決定的な場面を作らせない。 だが、それは相手の藤井も一緒。強引に押し込んで倒そうとする高林に対して、時々投げで返しを狙うなど危なげない。この頃から、両者場外に出る回数が多くなり、高林が圧力をかける展開が続く。 試合も終盤に近づくと、スタンドでのお見合い時間が長くなる。「レベルの高い膠着」とはこういうことを言うのだろう。決定的な攻め手のないまま試合は終了し、藤井が序盤の2ポイントを守りきって優勝した。
□ミドル級(-58kg) エントリー5名
◆一回戦 ○坂本ひとみ(AACC) ×加瀬涼子(パラエストラ東京) 不戦勝
◆準決勝 ○藪下めぐみ(巴組/初代スマックガール無差別級女王) ×坂本ひとみ(AACC) 判定25-0
×葛西むつみ(パラエストラ東京) ○二宮亜基子(NASCER DO SOL/2002・2005 SGG1Dayトーナメント-60kg級優勝) 判定2-13
◆三位決定戦 ×坂本ひとみ(AACC) ○葛西むつみ(パラエストラ東京) 2'50" 腕ひしぎ十字固め
◆決勝 ×藪下めぐみ(巴組/初代スマックガール無差別級女王) ○二宮亜基子(NASCER DO SOL/2002・2005 SGG1Dayトーナメント-60kg級優勝) 5'56" チョークスリーパー
序盤は藪下がポイントをリードしたものの、中盤から二宮がポイントを返し、じっくりとバックを奪い4ポイント差をつける。そこから、藪下が立っておんぶ状態となったところを、そのままチョークスリーパーを極め勝利した。
□無差別級 エントリー8名
◆一回戦 ×たま☆ちゃん(巴組/2007 ADCC女子67kg未満級 日本代表) ○弁慶(ガムランナック/The Next Cinderella Tournament 2007 ミドル級優勝) 判定0-2
×加瀬涼子(パラエストラ東京) ○佐藤瑞穂(和術慧舟會東京本部) 2'22" 腕ひしぎ十字固め
○山崎裕子(パラエストラ八王子) ×亀田聡子(P'sLAB横浜) 判定9-0
×葛西むつみ(パラエストラ東京) ○竹下嘉奈子(和術慧舟會東京本部/The Next Cinderella Tournament 2006 ミドル級優勝) 1'04" 腕絡み
◆準決勝 ○佐藤瑞穂(和術慧舟會東京本部) ×弁慶(ガムランナック/The Next Cinderella Tournament 2007 ミドル級優勝) 判定0-15
×山崎裕子(パラエストラ八王子) ○竹下嘉奈子(和術慧舟會東京本部/The Next Cinderella Tournament 2006 ミドル級優勝) 0'42" 腕ひしぎ十字固め
◆三位決定戦 ×山崎裕子(パラエストラ八王子) ○弁慶(ガムランナック/The Next Cinderella Tournament 2007 ミドル級優勝) 不戦勝
◆決勝 ×佐藤瑞穂(和術慧舟會東京本部) ○竹下嘉奈子(和術慧舟會東京本部/The Next Cinderella Tournament 2006 ミドル級優勝) 4'25" チョークスリーパー
優勝候補のたま☆ちゃんが一回戦で敗れる波乱があり、混沌としていた無差別級。そのたま☆ちゃんに勝った弁慶に、15ポイント差をつけ大差の判定勝利で決勝に進んできた佐藤。そして、反対ブロックからは予想通りと言っていい強さで勝ちあがってきた竹下。なんと、決勝戦は和術慧舟會東京本部による同門対決に。 試合は、佐藤が猫騙しからテイクダウンし、パスまで奪う攻めで試合を動かす。だが、竹下も下からリバーサルし、アームロックを狙うなど、序盤から会場を盛り上げる。 スタンドに戻ると、投げに失敗した佐藤に対し、竹下が再びアームロック。だが、潰した佐藤が、リバーサル、パス、マウントと連続ポイントを奪う。 ポイントでは圧倒的有利に立った佐藤。セコンドからは、勝ったほうに焼肉をごちそうするといった類だったらしく、「焼肉!」といった言葉が飛ぶ場面も。 試合も中盤に差し掛かり、佐藤の十字を潰した竹下がバックを取ることに成功する。そこから、じわじわと首に狙いを定め、最後はしっかりとタップを奪った。 試合後は両者、セコンド共に満面の笑顔。セコンド陣は、決勝戦で同門対決ができたという誇らしい気持ちがあったことだろう。
Last Update : 09/25 22:40
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