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(レポ&写真) [新日本キック] 6.24 ディファ:建石、“礎”となるKO負け

新日本キックボクシング協会 "勇者達の挑戦 Part VIII 〜Starting Point〜"
2007年6月24日(日) 東京・ディファ有明

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】


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第12試合 メインイベント 52.5kg契約 3分5R
×建石智成(尚武会/日本フライ級前王者)
○ティンリー・ウォー・ワンチャイ(タイ/アラビアジム/フライ級)
4R 2'57" KO (3ダウン:膝蹴り)


 今大会主催の尚武会は、この大会をもって新日本キックを脱退した。現在、新日本キックは主催のTITANSでしか他団体やフリーの選手とは戦えないが、尚武会の今井勝義会長は、協会以外の大会で他団体やフリーの選手と戦うことを望み、協会の方針に反するため、脱退に踏み切ったという。
 そんな状況で開催された今大会のタイトルは「Starting Point」。新日本キックが設立以来掲げてきた「打倒ムエタイ」のテーマを前面に出し、協会常連のタイ人だけでなく、他団体からも強豪タイ人も借り、あえて最後に茨の道を選んだ。メインを務めた尚武会の看板選手・建石は、いつものガウンでは無く2003年11月の協会のラジャダムナン遠征の記念Tシャツを着用して入場し、ジムと己のポリシーを示す。

 1R、両選手とも縦に両腕を振る動きで出方を窺うが、随所で的確にローを当てるのはティンリー。戦績52戦40勝12敗。この日出場した他の大半のタイ人のような輝かしい勲章は無いものの、今のラジャダムナンを主戦場とする22歳は、現在進行形・等身大のムエタイのテクニックでじわじわと建石を痛めつける。
 2Rまで建石の足に攻撃を集中すると、3Rからは右の肘とフックも多用。終盤にはハイ、ミドル、膝と多彩な技を次々と出し、建石に反撃の糸口を与えない。そして4R、首相撲からの膝蹴りで立て続けにダウンを奪い完勝した。

 完膚なきまでにやられた建石だが、それでもマイクを持ち「尚武会は今日で新日本キックを脱退します。11年間ありがとうございました」とケジメの挨拶をして退場した。控室では何度も「クソー」と叫び敗戦を嘆きながらも、協会に対し「僕が今日強いタイ人に負けて礎になった。他団体とピースフルに交流して、もう一度“打倒ムエタイ”に戻りましょうよ」「2Rマッチはやめて、またラジャダムナン興行をやって欲しい」と、「ラストメッセージ」を残した。
 今井会長は、協会脱退で「色々迷惑をかけた」ことから、国内のプロ活動は半年間自粛する(ジムは運営する)。その後の活動については「どこかに声をかけて頂けたら選手を上げたい」と話し、建石のラジャダムナン派遣にも意欲的だった。

第11試合 セミファイナル 58kg契約 3分3R
×岡田武士(トーエル/日本フェザー級1位)
○ファーカムワーン・SKVジム(タイ/フェザー級)
1R 2'39" KO (右肘打ち)

第10試合 ライト級 3分3R
×鈴木 敦(尚武会/日本ライト級6位)
○チョンプートン・ゲニワット(タイ/元ラジャダムナン・バンタム級王者)
判定0-3 (28-30/28-30/29-30)

第9試合 ライト級 3分3R
×石井達也(藤本/日本ライト級5位)
○センデット・サシプラハー(タイ/元ラジャダムナンSフェザー級王者)
判定0-3 (29-30/29-30/29-30)

第8試合 ウェルター級 3分3R
○SHING(治政館/日本ウェルター級2位)
×アヌラット・ゲニワット(タイ/元ラジャダムナンライト級3位・元WBAライト級5位)
判定2-0 (30-29/30-30/30-29)

第7試合 ウェルター級 3分3R
×佐々木泰士(トーエル/日本ウェルター級10位)
○チャイディー・カー(タイ/元ラジャダムナンフェザー級王者)
判定0-3 (27-29/28-29/28-30)
※1R右フックで佐々木に1ダウン

第6試合 62.5kg契約 3分3R
×平野一誠(トーエル/日本ライト級7位)
○ピラカオ・ボーピヤ(タイ/元ラジャダムナンSフライ級3位)
1R 0'59" KO (右アッパー)

第5試合 ライト級 3分3R
△拳太(横須賀太賀/10位)
△トーマス中村(市原)
判定1-1 (29-30/30-30/30-29)

第4試合 ライト級 3分2R
×川崎 亮(尚武会)
○塩崎達也(治政館)
判定0-3 (富沢18-20/江刺家18-20/石川18-20)
※当初0-1 (富沢18-20/江刺家20-20/石川20-20)と発表されたが、サミー中村審議委員長の物言いにより、上記に採点変更

第3試合 フェザー級 3分2R
×三澤竜士(尚武会)
○拳士狼(治政館)
判定0-3 (18-20/18-20/19-20)

第2試合 ウェルター級 3分2R
×林 元樹(藤本)
○渡辺健司(伊原稲城)
判定0-3 (19-20/19-20/19-20)

第1試合 バンタム級 3分2R
△藤田光次郎(尚武会)
△馬場ワタル(横須賀太賀)
判定1-0 (20-19/20-20/20-20)

Last Update : 06/26 23:12

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