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(レポ&写真) [ZST] 6.10 ディファ:シャーレスが植松秒殺。小谷本気

ZST事務局 "ZST.13"
2007年6月10日(日) 東京・ディファ有明

  レポート:本庄功志  写真:ひっとまん大場。  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】


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◆本戦

第6試合 メインイベント ライトヘビー級 5分2R
○鈴木信達(武心塾)
×ケスタティス・スミルノヴァス(リトアニア/修斗クルーザー級(91kg)欧州王者)
1R 終了時 TKO (ドクターストップ:右フックによる左眉のカット)


 試合序盤から、スミルノヴァスが単発ながらもパンチでプレッシャーをかける。だが鈴木は「思ったほどプレッシャーはなかったですね。パンチも見えていました」と冷静。パンチを被弾せずに、危なげなく試合を展開する。
 1Rも終わりに差し掛かった頃、鈴木がカウンターの右フックを一刺し。抜群のタイミングで入ったものの、スミルノヴァスはタックルに逃れラウンド終了。とはいえ結局この攻撃で負った眉の傷が深く、ドクターストップがかかった。
 鈴木は「中途半端な試合をしてしまい、スミルノヴァス選手に申し訳ない」と謙遜しながらも、念願の芸能人との合コンの夢を改めてマイクで話した。

◆鈴木「序盤は攻め込まれていましたが、中盤から(相手の攻撃が)見えていました。思ったより圧力がなかったですし、1〜2発パンチをもらいましたがそんなに重くなかったです。作戦は攻撃を上下に散らすという感じでした。空手は総合で通用しないと思われていますが、少しエッセンスを加えれば充分通用します。
(これでHERO'Sも見えてきた?)それがなかったらこの選手とやっていません。歳も歳なので、チャンスをもらったら立ちたいです。でも9割は芸能人との合コンが目的です。(具体的に誰と?)それを言うと、引かれてしまいますから…」

第5試合 セミファイナル タッグマッチ ウェルター級 15分1本勝負
○小谷直之(ロデオスタイル)& 奥出雅之(ゴールドジムサウス東京)
×竹田誠志(U-FILE CAMP町田)& 内村洋次郎(パンクラスP's LAB東京)
1R 5'16" 腕ひしぎ十字固め (小谷→竹田)


 まずは奥出×竹田で試合がスタート。挨拶代わりの軽い攻防を演じ、奥出が小谷にタッチ。小谷は竹田がパンチを振ってきた所に、タックルでテイクダウンを奪う。速攻で腕十字のチャンスを作るも、タッチで逃れられてしまう。
 相手が内村に変わると、早々に小谷の顔面に左ストレート一発。「危なかった」と話す小谷はダウン気味に倒れるも、パートナーの奥出に素早くタッチし難を逃れる。
 変わった奥出は、トリッキーな動きでアームロックを狙う見せ場を作り上げ、小谷にタッチしようとする。だが小谷はそれを拒否。仲間の意外な仕打ちに隙を突かれた奥出は、変わった竹田に攻め込まれてしまう。それを見た小谷は急いで「ウソウソ!冗談!」と言わんばかりに、大袈裟な身振りでタッチを要求する。
 再び小谷×竹田のマッチアップ。小谷が簡単にテイクダウンを奪うと、パスして2度目の腕十字を仕掛ける。クラッチで耐える竹田だったが、パートナーのタッチも届かずここで万事休す。小谷がえげつない角度に腕を絞り上げ、勢いある竹田×内村チームを退けた。

 勝った小谷はマイクで「竹田選手には、うちの選手や兄がやられていたので倒したかった。まあ、本気出したらこんなもんですよ」という余裕ぶり。竹田が「もう一回やろう。悔しい」と言い返すと、小谷は「タッグパートナーが頼りなかったのでちょっと疲れました。考えておきます」と、独特の小谷節でのらりくらりとかわした。対する竹田はその雰囲気に飲み込まれた様子で「わかりました」と返すしかなかった。

 試合前の紹介VTRで「所英男と違い外に出れば出るほど評価を下げる」「ZSTでも勝てる相手にしか勝っていない」と烙印を押されてしまった小谷。大会視察に訪れた前田日明HERO'Sスーパーバイザーも「こんなにスランプが続いているのも珍しい。なんでかな」と首を捻る。実際今回の試合でも相手の左ストレートを被弾し、あわやの場面があった。彼のファンは皆、口を揃えて嘆いているはずだ。「小谷直之の“本気”はまだまだこんなもんじゃない」と。

◆小谷「上手く自分の考えた通りにいきました。(相手の左ストレートをもらっていたが?)ちょっと危なかったです。タイミングがずれてしまい、合わされました。次やる時は(今回の75kgではなく)自分の体重(70kg)でやってほしいです。
(判定で敗れてしまったUFCは?)すごく悔しかったです。弘中(邦佳)さんが半年くらいUFCの練習をしていたので、自分もそのくらいしなきゃ勝てないかなと思います。挑戦できるならもう一回出たいです。」

◆奥出「自分はまだまだです。もっと練習します」

第4試合 GT-Fルール(グラップリング) ライト級 5分2R
○フーベンス・シャーレス(ブラジル/アリアンシ柔術/柔術世界選手権'06統一王者)
×植松直哉(クロスポイント吉祥寺/修斗フェザー級(60kg)世界8位)
1R 1'04" チョークスリーパーホールド


 極上の極め合戦を期待された今回の一戦だったが、シャーレスが格の違いを見せ付けた。
 引き込んで試合を動かそうとするシャーレス。植松は付き合わず離れようとしたが、シャーレスが中腰の植松の足を掴んでから一気にバックを取る。その後、相手の首に飛びついて一気に締め上げ、タップを奪った。

 年内にZSTで総合デビューするかもしれないというシャーレスは勝利後、カポエラの妙技でファンを沸かせた。前田日明氏はシャーレスのカポエラに言及し「HERO'Sのルールでは、リングに手をつけている相手に打撃を出してはいけない。だから(その状態でも攻撃できるシャーレスが)出てきたら審判団はどうするんだろうねぇ」と興味深い発言していた。柔術世界一の寝技だけでなく、打撃の面でもシャーレスは総合でセンセーションを巻き起こすのだろうか? そんな総合デビューの日が待ち遠しい。

◆シャーレス「もっといろいろな事を見せたかったのですが、良い試合だったと思います。(相手の印象は?)前から強い選手だと聞いていました。(今回試合してみて)間違いなく強い選手だと思いました。(打撃ありの試合をする予定は?)今は4ヶ月くらい打撃の練習をしています。今年の12月のZSTで、試合ができると思います。その前にムンジアル(柔術世界選手権)、アメリカのグラップリング大会に出る予定ですが、バーリトゥードを想定した試合です」

◆植松「強かったです。組んだ時から強かった。自分の順番が回ってこなかったですね。永遠の“一回の表”でした。(ZSTのリングの印象は?)自分は良い試合をするだけです。上がった感じは特に何も感じなかったです。相手が相手だったので。相手うんぬんより、自分の精度を高めていこうと。今回は一方的に攻められてしまい、攻防ができませんでした。一回も勝てていないディファは鬼門ですね。次は別会場でお願いします。とりあえず、総合格闘技はムンジアルが終わってからですね」

第3試合 フェザー級 5分2R
○大石真丈(SHOOTO GYM K'z FACTORY/修斗フェザー級(60kg)世界10位)
×稲津 航(U-FILE CAMP登戸)
1R 2'59" 腕ひしぎ十字固め


 強烈な左のロー、飛びヒザと先手を取る稲津。だが、タックルでテイクダウンを奪った大石は、少しずつ有利なポジションに移り、腕ひしぎ十字固めで勝利。今回の大石の勝利は「ベテランとしての意地」ではない。「若手が越えるにはまだまだ高すぎる存在」という風に筆者は感じた。

第2試合 ライト級 5分2R
×金原正徳(パラエストラ八王子)
○西内太志朗(U-FILE CAMP赤羽)
1R 3'59" KO (左ストレート)


 「ZSTは次のステップにつなげるためのもの。ぶっ倒すだけ」と試合前話していた西内が、有言実行のKO勝ちを果たした。
 金原に上になられた西内だったが、フロントチョークでプレッシャーをかける。バックからの腕十字を回避し、スタンドに戻すと左ハイキック一閃。一瞬腰が落ちた金原を攻め立て、膝十字は失敗したが、スタンドに戻ると左ストレートをクリーンヒットさせ、試合を終わらせた。
 勝利後のマイクでは「ZSTに相手はいないから、次のリングに上がらせてください」と高らかに宣言。具体的な大会名は言わなかったが、金原が出場したことのあるHERO'Sの事を指しているのだろう。
 以前の勝利後は「ZSTの選手って弱すぎ」とマイクアピールしたこともあったが、今回の勝利後も「全員ぶっ倒してやるからよー!」と毒を吐き“ヒール”ぶりをアピールした。一時、郷野や井口が有言実行のヒールキャラで格闘技ファンを楽しませたが、最近はそういう選手の影が薄くなったように思える。その中で、西内がこれからも有言実行を重ねれば、格闘技界に新たな波を起こしてくれるかもしれない。
 

第1試合 フェザー級 5分2R
△川名蘭輝(ロデオスタイル)
△藤原敬典(秋本道場 Revo龍tion)
時間切れ


 グラウンドで有利なポジションをキープしていたのは川名。だが藤原もスタンドで右ストレート、飛び膝蹴りをヒットさせるなど負けていない。2Rも川名がサイド、バックを取るも、決め手に欠き時間切れのドローに終わった。

ZSTガールの吉田早希さんが卒業

 吉田さんは「入った当初は16歳で右も左もわからず、関係者の方々に迷惑をかけてしまいました。これからは夢に向かって頑張ります。本当は10カウントをして欲しかったのですが、これから試合があるので諦めます。ありがとうございました」と話し、約3年間務めたZSTガールに幕を閉じた。
 
 
◆オープニングワンマッチ

第2試合 ライト級 3分2R
△佐東伸哉(P's LAB東京)
△太田裕之(ZFC)
時間切れ

第1試合 ライトヘビー級 3分2R
△花田和弘(XXX)
△西坂タツヒコ(ノヴァウニオン・ジャパン)
時間切れ

 
◆ジェネシスバウト

第12試合 ミドル級 5分1R
×大沼啓介(バトラーツジムB-CLUB)
○中井光義(ALLIANCE-SQUARE)
1R 3'21" 腕ひしぎ十字固め

第11試合 ウェルター級 5分1R
○虎士(AACC)    
×鳥山洋一郎(湘南格闘クラブ)
1R 2'05" 膝十字固め

第10試合 ライト級 5分1R
○斉藤利之(RIKI GYM)
×佐藤好宏(チーム09)
1R 2'29" アンクルホールド
 
第9試合 バンタム級 5分1R
△二之宮徳昭(クロスワンジム湘南)
△谷口久満(フリー)
時間切れ

第8試合 ヘビー級 5分1R
○西村健吾(秋本道場 Revo龍tion)
×中村 護(ALLIANCE-SQUARE)
1R 4'55" KO

第7試合 フェザー級 5分1R
○西 哲也(バトラーツジムB-CLUB)
×川頭広卓(ALLIANCE-SQUARE / ライブドア)
1R 0'44" 腕ひしぎ十字固め

第6試合 バンタム級 5分1R
○新堀総司(U-FILE CAMP 赤羽)
×羽鳥洋輔(宇留野道場)
1R 4'22" TKO (ドクターストップ)

第5試合 ライト級 5分1R
×岡澤弘太(総合格闘技GROW)
○稲葉 聡(秋本道場 Revo龍tion)
1R 4'32" TKO (レフェリーストップ)

第4試合 バンタム級 5分1R
○松本義彦(パラエストラ川越)
×田沼良介(クロスワンジム湘南)
1R 2'41" レフェリーストップ

第3試合 ヘビー級 5分1R
×田中徹也(骨法烏合会矢野卓見道場)
○津谷健一(フリー)
1R 2'25" アームバー

第2試合 グラップリングルール ライトヘビー級 5分1R
△焙煎TAGAI(西口プロレス)
△永木健二(ALLIANCE-SQUARE)
時間切れ

第1試合 グラップリングルール バンタム級 5分1R
○横山大輔(クロスワンジム湘南)
×福原桂太 (総合格闘技move)
1R 2'27" アンクルホールド

Last Update : 06/11 19:44

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