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(レポ&写真) [D.O.G] 12.11 ディファ:井上克也逆転勝ち。弘中が一本

GCMコミュニケーション "D.O.G (DEMOLITION of Octagon Gear) 4"
2005年12月11日(日) 東京・ディファ有明

  レポート:井原芳徳  写真:井田英登  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
 

第8試合 メインイベント 70.5kg契約 5分3R
×中原太陽(和術慧舟會GODS/修斗ライト級(65kg)クラスA)
○ハニ・ヤヒーラ(ブラジル/アタイド・ジュニア柔術チーム/ADCC '05 世界大会65kg級準優勝)
1R 1'59" 一本 (タップアウト:変形チョークスリーパー)


 当初は67kg契約だったが、試合直前に来日したヤヒーラが3kgオーバーし、中原が契約体重変更を認めたことで成立したこの試合。短期決着狙いのヤヒーラは開始早々、タックルでしつこく食らいつき中原を倒すことに成功する。中原は下からのアームロックでヤヒーラを1分近く捕まえるが、テイクダウンの瞬間に「自分のペースでイケると思った」ヤヒーラは「相手の力が無くなった瞬間」を狙って脱出に成功。するとトップからハーフ、さらにパスすると上四方へと、見る見るうちに有利なポジションに移行し、最後は上四方からの肩固めをガッチリと極め中原からタップを奪った。ヤヒーラは日本での試合を熱望。スタンドの技術は未知数だが、今後も70kg以下の戦線で猛威を振るいそうだ。

第7試合 セミファイナル ウェルター級(77kg) 5分3R
○井上克也(和術慧舟會RJW/パンクラス・ウェルター級(75kg)暫定王者)
×花澤大介13(コブラ会/パンクラス・ミドル級(82kg)7位)
判定2-0 (松本=井上/梅木=ドロー/芹澤=井上)


 1R、花澤が先にテイクダウンに成功したが、ハーフのまま2分近く膠着し、スタンドの攻防に戻る。終盤には井上がタックルでテイクダウンに成功したが、花澤は下からしがみついて時間切れを待つ。1Rは五分の展開に。
 2R、花澤が左フックを当てると、組み付いてテイクダウン。ハーフから肩パンチを当てる等プレッシャーをかける。スタンドに戻ると互いに金網に押し込む展開が繰り返されたが、終盤にまたも花澤の左右のパンチが炸裂。特に左の破壊力が抜群で、井上がマウスピースを吐き出しぐらつく場面も。花澤の流れかと思われた。
 だが3Rになると井上が驚異の挽回。序盤から左右のストレートを何発もクリーンヒットさせ、逆に花澤を追いつめる。グラウンドに持ち込めばパウンドと鉄槌でさらに痛めつける。最後はスタンドに戻され時間切れとなった、この3Rの猛攻が評価され、判定勝利をもぎ取ることに成功した。
 井上はマイクを持つと「来年1月か2月、パンクラスに出ると思うんですけど、今、一番やりたい相手は大石(幸史)選手です。勝ってUFCとかの大きな舞台に上がりたいです」とアピールした。

第6試合 ウェルター級(77kg) 5分3R
○弘中邦佳(アカデミアAz/修斗ミドル級(76kg)世界8位)
×和田拓也(SKアブソリュート/パンクラス・ウェルター級(75kg)7位)
1R 4'29" 一本 (タップアウト:三角絞め)


 序盤、差し合いの攻防で弘中の膝蹴りが和田の股間に直撃する展開が2度あり、弘中に「反則1」が宣告される。再開後、弘中がタックルでテイクダウンに成功パスガードに成功したあと立ち上がられてしまうが、背後からしがみつきバックドロップ気味に豪快に和田を投げ飛ばす。それでも和田に立ち上がられてしまうが、弘中はしぶとく背後から密着。さらには金網に詰めると膝蹴りを和田の顔面とボディに連打。すると和田はひるみ、弘中は一気にバックマウントでチャンス。腕十字は失敗して下になり、和田のパウンドを浴びてしまったが、その隙に三角絞めで和田をガッチリと捕まえ、見事タップを奪った。

第5試合 無差別級 5分2R
△若翔洋(TEAM-PAON)
△西田操一(クラブ・バーバリアン)
判定0-0 (松本=ドロー/梅木=ドロー/芹澤=ドロー)


 若翔洋は160kg、西田は140kg。若翔洋が相撲出身ということもあり、西田を金網に押し込んでは膠着するという展開が繰り返される。なんとブレイクは14回。レフェリーの注意にも関わらず最後までこの攻防が続き、観客からの野次と失笑が絶えなかった。

第4試合 65kg契約 5分3R
△門脇英基(和術慧舟會東京本部/修斗ライト級(65kg)環太平洋8位)
△志田 幹(パンクラスP'sLAB東京/パンクラス・フェザー級(64kg))
判定1-1 (松本=志田/和田=ドロー/芹澤=門脇)


 門脇がリーチ差を活かしてプレッシャーをかけ、左ジャブ、左ボディ、右ローを当て続け主導権。志田はパンチを振り回すが、門脇がスッと下がるため空を切る。打撃なら志田優位の大方の予想を覆す展開に。パンチをもらううち、志田は鼻血を流すように。
 だが一発の威力があるのは志田。1Rと2R、右ローが一発ずつクリーンヒットすると、門脇の動きがガクンと落ちる。2Rにもらった後には門脇がスリップし、志田が上になる場面もあった。
 3Rにもその志田のローが当たり、門脇はタックルで寝技勝負に移行しようとする。だが門脇は倒されずスタンド勝負を続行。中盤にパンチと首相撲からの膝蹴りの連打がようやく当たりだす。だがそれまでの疲労もあってか、あと一歩の詰めが足りない。その後もしつこくタックルを仕掛ける門脇をふりほどき続け、3Rの主導権は握ったものの、逆転勝利にはならずドローという結果に終わった。

第3試合 フェザー級(62.5kg) 5分2R
×大沢ケンジ(和術慧舟會A-3/修斗フェザー級(60kg)世界6位)
○DJ.TAIKI(チームKIBA/パンクラス・フェザー級(64kg))
判定0-3 (松本=TAIKI/梅木=TAIKI/芹澤=TAIKI)


 TAIKIはこの日もガンダムの主役アムロ・レイの制服姿で入場。トランクスはガンダム風のデザインで、尻に「殴ったな!親父にもぶたれたこと無いのに!」というアムロの名セリフが縫われているあたり、マニア心をくすぐる。
 だがそんな尻の刺繍とは裏腹に、相手にほとんど殴らせないのがTAIKIの巧さ。リーチ差を活かしつつ、左ジャブでプレッシャーをかけ、右ストレートを当て続ける。威力はそれほどではないが、コツコツ当たるうちに大沢は左目尻をカット。大沢はタックルで活路を見いだそうとするが、体格差もあり突き放されてしまう。終盤はTAIKIがバテてくるが、それでも振り回すパンチが当たり続け判定勝利。今泉堅太郎戦に続き、修斗のランカーから金星を奪うことに成功した。

第2試合 72kg契約 5分2R
×飯田崇人(和術慧舟會A-3)
○松下直揮(MB3z)
2R 3'28" 一本 (KO:右フック)


 1R、飯田がオンブの状態からスリーパーを狙い、松下が後ろに叩き付けて脱出する場面もあったが、試合の大半はスタンドでのパンチ合戦。単発ながらも互いにストレートをクリーンヒットさせるスリリングな展開に。
 だが着実にダメージを与えたのは松下の方。飯田は1Rに左目尻、2Rに口の中を出血しドクターチェックを受けることに。右フックでダウン気味に吹き飛ぶ場面も。その後膝蹴りが飯田の金的に入り、松下は1Rにも同じ反則で口頭注意を受けていたため反則1が宣告される。そして再開直後、松下の右フックがクリーンヒット。飯田は大の字でマットに倒れ、しばらく立ち上がることができなかった。

第1試合 無差別級 5分2R
○内藤征弥(和術慧舟會A-3)
×フジヤマ(U-FILE CAMP)
2R 4'12" 棄権 (タオル投入:バックマウントからのパンチ連打)


 内藤がフジワラを何度も首相撲で捕まえては、膝を連打して主導権。クリーンヒットは無いものの、ストレートも当てて相手の体力を奪う。最後はバックマウントからチョークを狙った後、手を振って観客を煽る余裕を見せながらパウンドを連打。1分ほどフジヤマが殴られたところでタオルが投入された。

Last Update : 12/21 22:09

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