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(レポ&写真) [新日本キック] 10.29 大田:小野寺引退。武田が総合!?

新日本キックボクシング協会 "小野寺力引退記念大会 NO KICK, NO LIFE 〜FINAL〜"
2005年10月29日(土) 東京・大田区体育館

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】

第11試合 メインイベント 60kg契約 3分5R
×小野寺力(藤本ジム/元日本フェザー級王者)
○アヌワット・ゲオサムリット(タイ/ゲオサムリットジム/ルンピニー&ラジャダムナン・フェザー級統一王者)
2R 1'28" KO (3ダウン:右フック)


 小野寺はレゲエユニット・湘南乃風のライブパフォーマンスに乗って入場。WBC世界スーパーフライ級王者・徳山昌守が花束を贈呈し、解説席には吉田秀彦と中村和裕が座り打撃の師匠の最期を見守る。
 アヌワットは序盤からプレッシャーをかけ、フック、左ボディ、右ローを当てる。やや押され気味だった小野寺だが、途中からパンチの打ち合いで応戦。会場を湧かせる。

 しかし一発一発の精度と威力はタイ最強王者が何枚も上手。ラウンド終了間際、小野寺は右肘打ちをもらいフラッシュ気味に最初のダウンを喫すると、2Rはパンチと肘とローをもらい防戦一方。足元がフラフラに。左フック、右ローで2連続ダウンを喫しても必死の形相で立ち上がったが、最後はローと右フックの連打でマットに沈んだ。
 試合後マイクを渡されると「今までありがとうございました」とだけ叫んで足早に花道を退場。引退セレモニーは12月11日の後楽園ホールでの藤本ジム主催興行で行われる。

◆小野寺「自分を出し切ったけど、倒されてしまって情けないです。引退については深く考えてないですね。今一番強い選手とやれたことの方が大事です。1Rのダウンは滑った感じでしたけど、ローをカットしてても凄く足が痛かったです。2Rの3度のダウンは何で倒れたのかわからないです。でもブランク明けの僕のパンチが当たったので、石井や菊地君なら越えられない壁じゃないと思います」

第10試合 74kg契約 3分5R
△松本哉朗(藤本ジム/日本ミドル級王者)
△ライアン・シムソン(オランダ/バゾーストジム/WPKL世界ミドル級王者)
判定1-1 (江刺家49-48/珠川48-49/酒井49-49)


 シムソンは直前に来日し本調子では無かったようだが、サウスポーの構えから相手の一瞬の隙を突く鋭いボディ打ちや膝蹴りを当て観客を驚かせる。だが松本も右アッパー、右ロー、右ミドルで果敢に応戦。4R序盤にボディ、ロー、ハイの連打を当てると、シムソンはニヤリと笑い「やるな」といった様子。最後まで一進一退の激しい打ち合いが続くが、両者とも決定的な場面が無いまま試合終了。判定が読み上げられると、松本は無念そうに膝からマットに崩れた。

第9試合 65kg契約 3分5R
○石井宏樹(藤本ジム/日本ライト級王者)
×トンチャイ・ブンラット(タイ)    
1R 1'23" KO (右ハイキック)


 開始すぐから石井はローを効かせると、右肘打ちでダウンを奪取する余裕の試合運び。トンチャイが立ち上がると、右ハイで豪快にマットに沈め、先輩の引退に花を添えた。

第8試合 ウェルター級 3分5R
×正木和也(藤本ジム/日本ウェルター級2位)
○サムゴー・ギャットモンテープ(タイ/元ルンピニースタジアム認定ライト級王者)
判定1-2 (稲田28-30/酒井30-29/北沢29-30)


 ウェルターに階級を上げたサムゴーは、かつての左ミドルの迫力が半減。何発も当て正木の脇の裏を紫色に腫れ上がらせたが、ダウンを奪うまでの破壊力は無かった。判定はスプリット。正木もパンチを当てていたが、ポイントを取れるほど当てていたようには思えなかった。

第7試合 スペシャルエキシビジョンマッチ 3分1R
−武田幸三(治政館ジム/元ラジャダムナンスタジアム認定ウェルター級王者)
−佐藤ルミナ(K'z FACTORY/修斗環太平洋ライト級王者)
勝敗なし


 キックボクシング形式のエキシビジョンながら、ルミナはタックルのフェイントで武田を挑発。すると武田はボクシンググローブを外し、オープンフィンガーグローブをセコンドから受け取り装着。ルミナも呼応し、突如総合形式の夢のエキシビジョンが実現する。武田は初めてとは思えない慣れた動きで腕十字やスリーパーを狙ったり、上になればパウンドをマットに叩き付け、観客を驚かせた。

第6試合 54kg契約 3分3R
○深津飛成(伊原道場/日本バンタム級2位)
×ファディル・ヨセフ(オランダ/ムシドジム/オランダ・バンタム級王者)
判定2-1 (深瀬30-29/稲田28-30/珠川30-28)


 深津は左フックとローキックで攻勢。2Rと3Rにポイントを稼ぐ。リーチに勝るヨセフは時折接近戦で膝を当てたが、ポイントを取るほどの攻撃があったようには思えず、稲田ジャッジの判定に疑問が残った。この日は判定が割れる試合が多かった。見る角度によって攻撃の効き具合の見え方が違う場合はあるが、ジャッジによって基準がまちまちだとすれば問題だ。

第5試合 ウェルター級 3分2R
○落合将人(治政館ジム)
×越出章太(藤本ジム)
判定2-0 (20-19/20-20/20-19)

第4試合 フェザー級 3分2R
○落合正司(伊原道場稲城支部)
×篠塚智行(宇都宮尾田ジム)
判定3-0 (20-19/20-19/20-18)

第3試合 フライ級 3分2R
○秋本 航(伊原道場)
×ジェット蓮田(誠真ジム)
判定3-0 (20-19/20-19/20-19)

第2試合 ライト級 3分2R
○イトセン(治政館ジム)
×木村健太(トーエルジム)
判定3-0 (20-19/20-19/20-19)

第1試合 ウェルター級 3分2R
○緑川 創(藤本ジム)
×土屋修平(伊原道場)
判定2-0 (20-19/20-19/20-20)

Last Update : 10/30 01:50

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