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(全試合レポ&写真) [全日本キック] 9.6 後楽園:小林聡、タイ最強王者の蹴りに玉砕

全日本キックボクシング連盟 "GOLDEN TRIGGER"
2002年9月6日(金) 後楽園ホール

 【→大会前のカード紹介記事】
 【→掲示板・キック&K-1中量級スレッド】

 レポート&写真:井原芳徳

※お詫びと訂正 (9/7)
 当初、小林選手が「右腕を骨折」したと書きましたが、その後の検査の結果、骨折に至るほど深刻な負傷ではないことが明らかになりつつあります。正確な診断結果は週明けにでもお伝えできる予定です。小林選手ならびに関係者の皆様にご迷惑をお掛けしたことをお詫びして、訂正いたします。

(9/11追記) 全日本キック公式サイトに掲載された、寺田俊明オフィシャル・リングドクターのコメントを転載します。「レントゲンの結果、幸い骨に異常はありませんでした。ただ、蹴りを受けたダメージにより上腕部および前腕部が重度の打撲で、炎症を起こしています。筋肉や腱を損傷もありますから、練習を再開するのは一ヶ月後ぐらいからが良いと思います」



メインイベント 日・タイ国際戦 62.14kg契約 5R
×小林 聡(藤原/WKA&WPKC世界ムエタイ・ライト級王者)
○サムゴー・ギャットモンテープ(タイ/ルンピニースタジアム・Jライト級王者)
3R 2'10" KO (3ノックダウン)

小林聡、タイ最強王者の蹴りに玉砕

 ラウンド序盤こそパンチとローで積極的に攻める小林だが、サムゴーの得意技の強力な左ミドルの連打を受け続け次第に防戦一方となる。左ミドルだけでもこれまでの強豪タイ人より格上であることをまざまざと見せつけるサムゴーだが、2Rからは通常のミドルに加えて、左ローを連発してからの左ミドル、小林のアゴをかすめる左ハイ、斧を振り回すように豪快な左肘など攻撃のバリエーションも広がり、力の差をますますとはっきりさせる。

 そしてついに3R、左ミドル連打で小林の動きを止め、左ローでとどめを刺し最初のダウンを奪うと、さらに立て続けに膝の連打で2ダウンを奪う。小林は気力を振り絞りなんとか立ち上がるが、立っているのがやっとのような状態。サムゴーの左ミドルにそのままマットに崩れ落ちた。
 サムゴーは「試合前は100%勝てると思ってたけど、小林のパンチが強かったから、1Rが終ってから80%に下がったよ」と、小林をある程度評価しながらも格の違いをアピール。一方の小林はサムゴーの左ミドルをカットした影響で右腕を負傷。控え室に戻っても自失呆然とした様子で、記者から何を質問されても「完敗ですね」「何もできなかった」「何も言うことは無い」と答えるのみだった。

セミファイナル ライト級5R
○花戸 忍(高橋道場/全日本ライト級2位)
×蔵満 誠(JMTC/J-NETWORKライト級1位)
判定3-0 (50-48,50-48,50-48)

 蔵満が小気味よいコンビネーションで右ローを着実に当て、花戸の攻撃を封じる。花戸のカカト落としを抱えて倒したり、回し蹴りにも距離を取るなどトリッキーな技への対策はばっちり。結局4R、5Rと運動量が落ちず攻め続けた花戸はなんとか判定勝ちをおさめたものの、終盤には蔵満のローにスリップする場面も多く、課題を残す内容となった。

第10試合 全日本ライト級ランキング戦 5R
×浜川憲一(作真会館/1位)
○砂田将祈(はまっこムエタイジム/4位)
判定0-3 (49-50,49-50,48-50)

 左ストレート主体で果敢に攻める浜川に対し、砂田は距離を取って着実に右ローを浜川の内腿に効かせる。ダウンを奪えなかったものの、浜川は5Rにはふらつく場面も見られた。
◆砂田「浜川選手にはガッツがあった。僕は勝ったと思ってない。引き分けだったと思います」

第9試合 全日本フェザー級王座決定トーナメント準決勝 サドンデスマッチ
○前田尚紀(藤原ジム/2位)
×石川直生(青春塾/4位)
3R 2'54" KO (パンチ)

 前田がストレート、肘、膝で攻めれば、石川も大振りのフックで反撃。壮絶な打ち合いに1R終了時点から大きな拍手が巻き起こる。2、3Rも勢いは止まらなかったが、3R、前田のパンチラッシュで石川がダウン。石川はファイティングポーズを取ったもののレフェリーが試合をストップ。前田が王座決定トーナメント決勝に駒を進めた。

第8試合 女子バンタム級スペシャルマッチ サドンデスマッチ
○WINDY智美(作真会館/WPKL世界女子Sバンタム級7位)
×ジェット・イズミ(アクティブJ/J-NETWORKレディース1位)
判定2-0 (30-28,30-30,30-29)

 最近は総合格闘技での活躍の目覚ましい両者だが、キックではやはりWINDYが何枚も上手。パンチ、ヒジ、ミドルと豪快に攻め判定勝ち。ジェットもパンチで追い詰める場面があったが及ばなかった。

第7試合 フェザー級 3R
○山本元気(REX JAPAN)
×村山良和(はまっこムエタイ)
判定3-0 (30-28,30-29,30-29)

第6試合 バンタム級 3R
○藤原あらし(S.V.G.)
×黒田道鷹(J-NETWORK・アクティブJ)
2R 1'49" KO (膝蹴り)

第5試合 ライト級 3R
×上杉武信(藤原)
○湟川満正(作真会館)
3R 1'04" KO

第4試合 ウェルター級 3R
×小松隆也(建武館)
○山内裕太郎(作真会館)
判定0-2 (29-30,29-30,30-30)

第3試合 フェザー級 3R
×清水英樹(月心会)
○山本真弘(藤原)
判定0-3 (29-30,29-30,29-30)

第2試合 72kg契約 3R
○上林 剛(青春塾)
×南本隆之(MA日本・ビクトリー)
判定3-0 (30-27,30-27,30-28)

第1試合 バンタム級 3R
○神後雅文(月心会)
×臼井 雅(作真会館)
判定3-0 (30-28,29-38,30-28)

Last Update : 10/17

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