(レポ&写真) [スマック] 12.19 静岡:薮下、無念の反則勝ち優勝
スマックガール実行委員会 "Jadex Presents SMACK GIRL 2004 〜WORLD ReMix〜" 2004年12月19日(日) 静岡・ツインメッセ静岡
レポート&写真:井原芳徳 【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
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■ WORLD ReMix(スマックガール初代無差別級王者決定トーナメント)
第1試合 一回戦(1) 5分2R ○マルース・クーネン(オランダ/タツジン・ドージョー/65.9kg) ×高橋洋子(SOD女子格闘技道場/69.6kg) 1R 2'30" TKO (レフェリーストップ:スタンドパンチ連打)
クーネンが首相撲で高橋を捕まえ膝蹴りを放てば、高橋はサウスポーからの左ストレートを返し応戦。だが中盤、クーネンが右ストレートを当てた後、膝の連打でスタンディングダウンを奪う。最後はコーナーに詰めてのパンチラッシュでレフェリーストップ勝ち。やや動きは硬かったが、クーネンが復活のノロシを上げた。
第2試合 一回戦(2) 5分2R ○エリン・トーヒル(アメリカ/80.6kg) ×石原美和子(禅道会/78.6kg) 1R 0'27" TKO (タオル投入:スタンドパンチでのダウン後)
開始早々トーヒルは飛び膝で奇襲。ヒットはしなかったものの、そのまま首相撲で石原をつかまえ、膝を顔面に叩き込む。さらにコーナーに詰めてパンチラッシュ。石原は弱々しく顔をそむけ、スタンディングダウンを宣告されると、直後にセコンドがタオルを投入した。石原はスタートエンジンがかかる前に完敗した。
第3試合 一回戦(3) 5分2R ○藪下めぐみ(SOD女子格闘技道場/60.2kg) ×シャノン・フーパー(アメリカ/AMCパンクレーション/73.1kg) 1R 0'29" 手首固め
高橋・石原の完敗で、日本人全滅かとの絶望ムードが漂う中、またもや藪下がやってくれた。フーパーは薮下の投げを潰すと、上からおおいかぶさりボディパンチを連打。だがこの時フーパーの左腕を抱えていた薮下は、そのまま手首固めへ。フーパーは体を回転させて脱出を試みるが、逃げられずタップするしかなかった。薮下は奇策で日本人唯一の準決勝進出を果たした。
第4試合 一回戦(4) 5分2R ×アンナ・キャロリーナ(ブラジル/ドラクリーノ・チーム/86.7kg) ○ロクサン・モダフェリ(アメリカ/ニューイングランド・サブミッション・ファイティング/64.4kg) 判定0-3
キャロリーナは体格差を生かして何度もテイクダウンを奪うが、モダフェリは防御。スタンドでは前へ前へ出るキャロリーナをかわして、着実にローキックとストレートを叩き込む。キャロリーナは体重がある分、スタミナを消耗。それでも何度かパンチで追いつめられたモダフェリだったが、その度に立て直して打撃で反撃し、最後まで逃げ切った。
第6試合 準決勝(1) 5分2R ×マルース・クーネン(オランダ/タツジン・ドージョー/65.9kg) ○エリン・トーヒル(アメリカ/80.6kg) 1R 5'00" KO (右ストレート)
体重で勝るトーヒルの右ストレートをもらい、苦しむクーネンだが、組み付いての膝蹴り、離れての右フックを返し、互角の応戦。いい当たりをもらったトーヒルはニヤリと笑うと、いきなりパンチラッシュ。コーナーに詰められたクーネンも、反撃して突き放す。間合いの状態に戻った瞬間、ハイレベルな攻防を繰り広げる両者に対し自然と拍手が巻き起こる。クーネンの指があたりトーヒルが左耳の裏から出血するアクシデントがあるも、一進一退で両者一歩も引かない。だがラウンド終了間際、トーヒルがパンチと蹴りでクーネンを追い詰め、右ストレートを顔面に叩き込み、ダウンを奪取。ゴングと同時に倒れたクーネンはなんとか立ち上がるが、意識がもうろうとした状態で、試合がストップした。ライバルを撃破したトーヒルはセコンドと大喜び。
第7試合 準決勝(2) 5分2R ○藪下めぐみ(SOD女子格闘技道場/60.2kg) ×ロクサン・モダフェリ(アメリカ/ニューイングランド・サブミッション・ファイティング/64.4kg) 判定3-0
1R、薮下が腕十字を極めかける場面もあるが、モダフェリは回転して防御。2R、モダフェリが三角、スリーパーを狙うが、薮下は極めの形には持ち込ませない。逆に中盤にはギロチンで再びチャンスを作り、その後もバックを取られるが、アームロックで体勢を入れ替え脱出。通常の試合ならドローとなりそうな接戦だっただが、追い詰める場面の多かった薮下に軍配が上がった。
第10試合 決勝 5分2R ×エリン・トーヒル(アメリカ/80.6kg) ○藪下めぐみ(SOD女子格闘技道場/60.2kg) 1R 2'39" 失格 (肘打ちの反則) ※薮下が優勝。初代スマックガール無差別級王者に
序盤、タックルを切られた薮下はトーヒルにバックを取られるが、亀になって防御。スタンドに戻ると、トーヒルの飛び膝で奇襲を受け、またもバックを取られるが、一回戦でも見せた手首固めでチャンス。トーヒルは引き抜いて脱出すると、アリ猪木状態から薮下の顔を蹴ろうとし、レフェリーから注意を受ける。 薮下に手を焼いたことでイラついたのか? またも薮下が亀になり防御すると、トーヒルは薮下の背中に肘を垂直に数発打ち落とし暴走。明らかに故意の反則で、すぐさまイエローカードが出されるが、脊髄部分にも肘をもらった薮下は体の痺れを訴え立ち上がれなくなり、ドクターストップがかかった。
裁定はトーヒルの反則負け。陣営は中指を立てながら和田レフェリーに抗議するが、当然聞き入れられず。最後まで好勝負が続き、決勝の観客のムードも良かっただけに、水を差したトーヒルの反則と陣営の態度は非常に残念である。 薮下は担架で控室に運ばれてからしばらく経っても立ち上がることができず、最終的には病院に運ばれた。主催者の発表によると検査結果は「腰椎横突起骨折」。骨折時に神経の一部を圧迫した為、下半身の痺れ、及び一時的な運動機能低下を発症したとのことだ。この怪我の影響で薮下は1月8日に予定していた初の柔術マッチを欠場することとなった。
◆薮下(終了後15分ほど経っても控室で寝たままの状態でコメント)「脊髄にズボッって感じで肘が入り、しばらくすると全身の力が抜けていきました。トーヒル選手に対する怒りはありません。試合ができなかった自分が悔しいです。できれば再戦したいです」
第5試合 リザーブマッチ 5分2R ○伊藤 薫(フリー) ×たま☆ちゃん(SOD女子格闘技道場) 1R 3'45" 腕ひしぎ十字固め
第8試合 ワンマッチ SGS公式ルール 5分2R ○木村由佳(PUREBRED大宮) ×せり(SOD女子格闘技道場) 判定3-0
第9試合 スペシャルエキシビジョンマッチ −近藤有希(PUREBRED京都) −青木真也(パレストラ東京) 勝敗なし
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■新宿〜静岡の往復バスツアーも実施され、約40名が参加。辻結花、15、ラウンドガールののぞみちゃんも同行した。
Last Update : 12/24 19:00
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