(レポ&写真) [全日本キック] 11.19 後楽園:山内ドロー防衛
全日本キックボクシング連盟 "The Championship" 2004年11月19日(金) 東京・後楽園ホール 観衆:1,530人
レポート&写真:井原芳徳 【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
※サドンデスマッチは3分3R・最大延長2R、5R目はマスト判定の完全決着ルール
第7試合 全日本ウェルター級タイトルマッチ 3分5R △山内裕太郎(AJジム/王者) △山本優弥(BOOCH BEAT/1位) 判定1-0 (野口50-49/和田49-49/豊永49-49) ※山内が2度目の防衛
いつもの優弥なら尾崎豊の曲に合わせて跳ねながら笑顔で花道を進んでくるが、この日はガウンのフードで顔を隠し、静かに歩いて入場。リングに上がってからも、神妙な面持ちは崩れない。 再戦ということもあってか序盤は互いに慎重な攻め。優弥がパンチとローの手数で上回るが、山内も打ち返し、決定打を与えない。優弥はいつものような大技や、顔を突き出しての挑発を見せることなく、オーソドックスな攻めを続ける。 中盤からの打ち合いでは優弥だけでなく山内も笑顔を見せるように。攻める場面は優弥の方が多いが、山内は4R、肘で優弥の額を切ることに成功。傷は浅いが、山内は攻めの精度の高さを印象づける。 5R、山内との打ち合いに応じた優弥はこれまでになく劣勢に。優弥のセコンドから「優弥、距離が違う!」という声が飛ぶも、最後まで立て直すことはできない。
激しい打ち合いのまま試合は終了。会場は大いに盛り上がったが、互いに決定打に欠きドロー。前回1月の判定2-0同様、不完全決着となり、山内は「防衛って言ってもドローなので、もう一回決着をつけたいと思います」とマイクを持って宣言した。
◆山内「今日は反省することばっかですね。考えていたことが全然試合で出せませんでした。向こうも気合入ってたのはわかったけど、ヤバいと思う攻撃は無かったです」
◆優弥「今日は負けです。やられてもやり返せなかった。山内選手は距離感がうまかったです。10年格闘技やってきて、肉体的にも精神的にも今日が一番疲れました。(試合前は緊張した?)いつもなら試合前のインタビュー収録で『今日はどうなるかわからない』とか言ってて、内心勝つ気満々だったりするんですけど、今日ばかりは本当にわからなかったです」
[PR] DVD「全日本キック ライト級最強決定トーナメント2004」好評発売中 [PR]
第6試合 全日本ライト級王座決定トーナメント準決勝 サドンデスマッチ ○白鳥 忍(モンゴル/高橋道場/1位・全日本ライト級最強決定トーナメント覇者) ×凱斗亮羽(S.V.G./6位) 3R 1'55" KO (3ダウン:膝蹴り)
序盤から白鳥がプレッシャーをかけ凱斗を何度もコーナーに追い詰め攻勢。1R終盤、ロープに詰めてのジャンピングハイで最初のダウンを奪う。2Rも白鳥が攻勢だが、凱斗もうまく逃れるとバックスピンキックを何発か当て反撃の糸口をつかみかける。だがダメージの蓄積が激しく、3Rは完全に白鳥のワンサイドに。白鳥は膝蹴りとハイキックで3度のダウンを奪い、凱斗をマットに沈め、順当に決勝に勝ち進んだ。
第5試合 全日本ライト級王座決定トーナメント準決勝 サドンデスマッチ ×吉本光志(AJジム/2位) ○サトルヴァシコバ(勇心館/3位) 2R 0'31" KO (左フック) ※1.4後楽園大会で白鳥×ヴァシコバで決勝戦
ローの打ち合いから始まり、次第にヴァシコバの左ストレートが当たりだすが、吉本は表情を変えず、それほどダメージが無い様子。だが2R開始まもなくのパンチの打ち合いで、ヴァシコバの左フックがクリーンヒット。吉本は伸びたまま立ち上がれず。豪快KO劇でヴァシコバが決勝への切符を手に入れた。
第4試合 全日本バンタム級王座決定戦 3分5R ○藤原あらし(S.V.G./1位) ×真後和彦(はまっこムエタイジム/3位) 1R 2'42" KO (左ローキック) ※藤原が新王者に
開始早々、藤原がハイキックで真後をスリップさせると、距離をキープしパンチ、ロー、ミドル、ハイと巧みに打ち分け真後を圧倒。左ローの連打で2連続ダウンを奪ったところで、レフェリーが試合を止め、タオルも投げ込まれた。
◆藤原「1年遅れでやっとベルトが取れました。やっと自分も一人前になりました。1年前の平谷戦の残像が残ってて、緊張して今日も気持ちが悪かったです。(今後やりたい相手は?)しばらくはダメ人間をやらせてください(笑)」
第3試合 ウェルター級 サドンデスマッチ ×三上洋一郎(S.V.G./8位) ○箱崎浩康(AJKF/元1位:現ノーランカー) 判定0-2 (和田29-30/豊永29-30/野口30-30)
第2試合 フェザー級 サドンデスマッチ ○ラスカル・タカ(月心会/8位) ×正巳(勇心館/10位) 2R 2'21" KO (3ダウン:左ローキック)
第1試合 ミドル級 3分3R ×平山貴一(和術慧舟會) ○佐藤皓彦(JMC横浜GYM) 判定0-2 (29-30/30-30/29-30)
平山(写真右)は10月のDEMOLITIONに続くキックルールだったが、今回はコンビネーションがちぐはぐで、佐藤のミドルや膝に苦しんだ。
オープニングファイト第2試合 フェザー級 3分3R ○森山直樹(はまっこムエタイジム) ×宮本直幸(勇心館) 判定3-0 (29-27/30-27/29-26)
オープニングファイト第1試合 ウェルター級 3分3R ×荒井崇志(GOLDEN FIST) ○小塩大輝(JMC横浜GYM) 3R 0'37" KO
Last Update : 12/02 13:29
|