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(レポ&写真) [プロ柔術Gi] 5.26 北沢:早川、中井にポイント差勝ち

IF-PROJECT "プロフェッショナル柔術 Gruond Impact 04"
2004年5月26日(水) 東京・北沢タウンホール

  レポート:小林秀貴 写真:井原芳徳  【→大会前のカード紹介記事】 【→掲示板スレッド】

第9試合 メインイベント アダルト黒帯レーヴィ級 10分一本勝負
×中井祐樹(パレストラ東京)
○早川光由(TRI-FORCE)
ポイント0-2(スイープによる2点)


 息詰まる組み手争いから早川が一本背負い、そして内股。しかし七帝柔道出身で立ち技にも強い中井は、早川に投げさせない。早川はタックルにいくがこれも失敗。緊迫した立ち技の攻防に、場内はシーンと静まり返る。
 次に仕掛けたのは中井。柔道でいう「ぶら下がり一本背負い」でテイクダウンを狙ったが、ここは早川が中井の腕を十字にとらえてアドバンテージを獲得する。
 中盤は中井が上、早川が下でガードポジションを取る展開。8分が経ったところで早川が下から足を使って中井の体を浮かせ、スイープを決めかける。これをこらえて立ちあがった中井に対し、早川はすかさずタックルを決め、スイープの2Pを奪取した。

 終盤は中井がなんとかポイントを返そうと、相手の両足の間をくぐる「もぐり系」スイープを狙うも時間切れ。
 前回2002年全日本選手権ではアドバンテージ差による早川の勝利だったが、今回は明確なポイント差をつけての勝利。早川は日本の“エース”としての重責をみごとに果たした。
 試合後、早川は今後の日本人対決について「中井さんとの試合は今回が最後。これからはそれぞれの階級で戦うことになるでしょう」と語り、「今日の試合もムンジアルに向けての一試合」「ハンパな頂ではないけどムンジアル(世界選手権)に挑戦します」と、完全に照準を世界に合わせた抱負を語った。

第8試合 セミファイナル アダルト黒帯ペナ級 10分一本勝負
×和道稔之(アカデミアAz)
○ビビアーノ・フェルナンデス(グレイシーバッハ)
0'44" 腕ひしぎ十字固め


 開始早々、ビビアーノが“飛びつきガード”を見せ、そのまま腕十字に移行。これ自体かなり強烈だったが、和道は極まりかけたところを何とかこらえ、腕を抜こうと持ち上げる。しかしビビアーノも和道の腕を放さない。
 「最初の十字で攻めさせておいて疲れさせようと思った」と試合後和道は振り返ったが、現役ムンジアル王者の壁は和道の予想以上に高かった。ビビアーノは着地するとすかさず三角絞めに移行し、さらには腕ひしぎ三角固めのような形から腕十字へ。逃れようと和道が仰向けに回転した時には、ビビアーノがガッチリ腕を極めていた。
 試合後和道は「多分関節技を逃げていたとしても、ポイントを取られて負けていたと思う。仕掛けがものすごく速かった。課題ができて、今後につながると思います」と淡々と完敗を認めた。

第7試合 アダルト茶帯ペナ級 8分一本勝負
×朝倉孝二(パレストラ池袋)
○TAISHO(チームバルボーザ柔術)
アドバンテージ0-1


 試合中盤までは、引き込みたい朝倉に対し、TAISHOが立ったまま対処する展開。7分、それまで座り込む体勢だった朝倉が立ったところにTAISHOがタックルを合わせ、ポイントにはならなかったもののアドバンテージ1を獲得した。終盤、朝倉は怒濤の立ち技勝負に出たが及ばず、TAISHOが接戦を制した。

第6試合 アダルト黒帯アブソリュート級 10分一本勝負
×フロンチン・クーニャ(アカデミアFCT)
○ルシアーノ・ペレス(アリアンシ)
2'29" 送り襟絞め


 激しい組み手争いから2分、ペレスがタックルからクーニャのバックにまわると、斜め後方から極める変形の送り襟絞めで見事な一本勝ちを収めた。

第5試合 アダルト茶帯アブソリュート級 8分一本勝負
×杉江アマゾン大輔(ALIVE)
○クリスチアーノ上西(AXIS柔術アカデミー)
ポイント0-2


 上西95kg、杉江75kgの無差別級対決。上西が引き込み、クローズドガードからのスイープで2Pを獲得すると、杉江は下から反撃。ポイントこそ奪えなかったものの、下からの襟絞めや「もぐり系スイープ」でそれぞれアドバンテージを重ねた。杉江のもぐり系スイープには上西も手を焼いたが、返される前に足を抜き対処。接戦を制した。ちなみに上西の入場テーマと勝った後の音楽はPRIDEのものがそのまま使われていた。

第3試合 アダルト茶帯レーヴィ級 8分一本勝負
×山崎 剛(GRABAKA)
○植松直哉(K'zファクトリー)
ポイント4-12


 現役プロシューター同士の戦い。修斗の階級では植松が一ランク下。まずは山崎がタックルでテイクダウン2P。植松は一瞬の極めの強さを見せ、下から腕十字、三角、オモプラッタと攻めたてる。ポイントは山崎のタックルに対し、植松がスイープで2Pずつ積み重ねていく展開。ポイント差8-4ともつれた終盤、山崎が逆転を狙って腕十字、三角絞めと猛攻を見せる、場内もこの日一番の盛り上がり。しかしここでも植松が一枚上手だった。オモプラッタに捕らえられた腕を抜き、バックにまわって4P追加。終わってみれば植松の圧勝だった。

 
第4試合 アダルト茶帯アブソリュート級 8分一本勝負
×林 俊介(GRABAKA)
○草柳和宏(K'zファクトリー)
ポイント0-2


 上に乗っていた林は、動きがやや少なかったことから、「膠着を誘発する行為」として草柳にアドバンテージ1、さらには2ポイントを献上。終盤、林は引き込んでのフックガードから草柳の体を浮かせようとするが、草柳は耐え、逆に相手の両足を抱える「かみつき」の形でパスガードを決めかけたところでゴング。

第2試合 アダルト紫帯レーヴィ級 7分一本勝負
×タクミ(パレストラ大阪)
○片岡誠人(PUREBRED大宮)
ポイント5-18


 試合中盤まで完全に片岡のペース。引き込みからリバーサルで2Pを取ると、たてつづけにマウント、バックマウントと攻めたて、中盤までにポイント18-0の大差をつける。タクミは終盤、リバーサルとパスガードで5Pを返し、横四方から絞めを狙うなど猛攻を見せたが及ばなかった。

第1試合 マスター紫帯アブソリュート級 6分一本勝負
○高谷 聡(パレストラ吉祥寺)
×大内 敬(パレストラ小岩)
アドバンテージ1-0


 大内が引き込み、下から高谷の右腕に足を絡ませて、スイープや関節技を仕掛ける展開。高谷は大内の攻めを堅く防御し、パスガードのアドバンテージを守りきって勝利した。

Last Update : 05/27

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