(レポ&写真) [大道塾] 11.17 空道選手権:本命同士の決勝。一瞬の勝機を掴んだのは?
大道塾 "2002オープントーナメント 北斗旗全日本空道無差別選手権大会" 2002年11月17日(日)東京・代々木競技場第2体育館
レポート&写真:高田敏洋
<準々決勝> Aブロック ×石田 圭市(大道塾若狭支部/三段) ○藤松 泰通(大道塾総本部/初段) 本戦一本勝ち(腕ひしぎ十字固め)
Bブロック ×平塚 洋二郎(大道塾那覇支部/初段) ○寺本 正之(大道塾関西本部/二段) 延長判定(0-6)
Cブロック ×アレクセイ・コノネンコ(ロシア/大道塾東北本部/三段) ○清水 和磨(上田同好会/初段) 延長判定(1-5)
Dブロック ○アレキサンダー・R ・ロバーツ(米国/空柔拳会館/初段) ×金子 哲也(大道塾横浜教室/二段) 本戦一本勝ち(腕がらみ)
<準決勝> ○藤松 泰通(大道塾総本部/初段)※写真 ×寺本 正之(大道塾関西本部/二段) 延長一本勝ち(膝十字)
身体指数(身長+体重)268の藤松に対して253の寺本。20以上の差がないため、金的攻撃や掴んでの打撃禁止といった体重差を考慮したルール適用は無い。だが、寺本は藤松相手にまったく引けを取らない攻防を見せ、本戦は両者ポイント無しで延長に突入する。しかし延長に入ると、藤松が前に出てくる寺本の胴を両脚で挟み込んでグラウンドに引き込み、そのまま脚を捉えての膝十字。技術的な懐の深さを感じさせる動きで見事な一本勝ちを収めた。
○清水 和磨(上田同好会/初段) ×アレキサンダー・R ・ロバーツ(米国/空柔拳会館/初段) 本戦一本勝ち(アキレス腱固め)
身長194cm体重105kg、その圧倒的な身体能力で今大会台風の目となったロバーツ。しかもここまでの4戦でパンチや膝による有効ポイントを稼いだ後、グラウンドで腕がらみによる一本勝ちを3つも奪うなど、技術的レベルも高い。清水がこのロバーツを止められるかどうかが大きな見所となったが、試合開始まもなくハイキックに来たロバーツの右足を清水がキャッチして、アキレス腱固めに移行。ロバーツは30秒の寝技制限時間の終了間際まで頑張ったが、とうとう我慢しきれずタップ。場内に大きな歓声と拍手が沸き上がった。
<決勝> ○藤松 泰通(大道塾総本部/初段) ×清水 和磨(上田同好会/初段) 延長一本勝ち(腕ひしぎ膝固め)
決勝は本年度北斗旗体重別の超級王者(藤松)と重量級王者(清水)の対決になった。大会のパンフレットもこの二人が背中合わせに立つ表紙のデザインになっており、下馬評通りの決勝と言える。 両者は共に1回戦を不戦勝、残る4試合の内3つの一本勝ちを収めて決勝まで駒を進めており、その強さは他選手を圧倒しているおもむきすらあった。 本戦はお互い一歩も譲らない互角の戦い。2回のグラウンドの攻防においても、互いに上下のポジションを入れ替えながら相手に効果ポイント1つすら与えない。明確なポイント差(有効2以上、効果3以上)がないため、ルールに従い延長突入。 延長に入ると両者は立ち技での決着を意識したのか、前半は寝技には入らず突き蹴りを主体とした攻防が中心となる。両者の実力を考えると微妙な旗判定、あるいは再延長への突入も予想されたが、延長戦に入って初めてのグラウンドへの突入、ここで清水の腕を捉えた藤松が一瞬の勝機を逃がず、腕ひしぎ膝固めによる一本勝ちで北斗旗の頂点へと登り詰めた。
<入賞者> 優勝 藤松 泰通(大道塾総本部/初段) 2位 清水 和磨(上田同好会/初段) 3位 アレキサンダー・R ・ロバーツ(アメリカ/空柔拳会館/初段) 4位 寺本 正之(大道塾関西本部/二段) 5位 アレクセイ・コノネンコ(ロシア/大道塾東北本部/三段) 6位 石田 圭市(大道塾若狭支部/三段) 7位 金子 哲也(大道塾横浜教室/二段) 8位 平塚 洋二郎(大道塾那覇支部/初段)
敢闘賞 佐藤 隆之(拳友会) 敢闘賞 三浦 隆義(大道塾東北本部)
Last Update : 11/18
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