(レポ&写真) [新日本キック] 9.16 渋谷:小野寺力、復帰戦は判定勝ち
新日本キックボクシング協会 "RIKI ONODERA GREATEST HITS!" 2002年9月16日(月・祝)東京・SHIBUYA-AX 主催:藤本ジム
レポート&写真:井原芳徳
第8試合 メインイベント 60kg契約 5回戦 ○小野寺力(藤本/前日本フェザー級王者) ×ラタナサック・サックタウィー(タイ) 判定3-0 (50-47,50-45,50-46)
昨年7月29日の小出智戦で両拳を負傷した小野寺が1年2ヶ月ぶりにリングに復帰する。しかも復帰の舞台に渋谷のライブハウスを選び、自らポスター・音響・座席配置など演出全般も手掛けた。だが単に自分の復帰戦のためだけに工夫を凝らしたのではなく、キックボクシングの新しいファン層の開拓も目的の一つ。このあたり、友人で現在スター街道を突き進む魔裟斗の「ウルフレボリューション」に近いポリシーを感じる。ちなみに大会名の「GREATEST HITS」は、元々ミュージシャンのベストアルバムによくあるタイトルだが、強烈な打撃という格闘技的な意味も込められている。
復帰戦の相手のラタナサックは69戦49勝(10勝)17敗3分の26歳で、タイでの試合で藤本と同門の寺岡義洋を判定で下したこともある選手。伸びのあるハイで序盤から小野寺を脅かすが、小野寺は着実に右ローを効かせ応戦。3Rに小野寺がクリンチの体勢からマットに2度叩き付けられると、大勢詰め掛けた小野寺のファンや友人からタイ人にブーイングが飛ぶ。小野寺はこれで少しエキサイトしたのか?ラタナサックをコーナーに詰めパンチの連打と回し蹴りで反撃。それでもまだ投げを放つ相手に、小野寺はさらにパンチの連打を効かせダウンを奪う。 4Rもしつこく組み付くラタナサックに対し、小野寺は回し蹴りと右ローで応戦。5Rはノックアウト狙いの小野寺の一方的な展開で、ロープ際やコーナーに追い詰めてはパンチ、回し蹴り、右ハイ等多彩な技で攻め立てる。ダウンこそ奪えなかったものの、ポイントで大差をつけ判定勝ちで復帰戦を飾った。
◆小野寺「とりあえず勝てて、イベントが成功してホッとしてます。今日は雰囲気を楽しむ余裕もなく落ち着かなかったですよ。(試合内容は?)満足してないです。考え過ぎちゃった。途中左の親指を突き指したけど、拳は痛めてないです。(次の試合予定は?)まだ決まってないです。いずれはタイのチャンピオンとやりたいですね」
第7試合 セミファイナル 62.5kg契約 5回戦 ○石井宏樹(藤本/日本ライト級王者) ×アダム・“アグレッサー”・ホーラハン(オーストラリア/同国ライト級王者) 2R 0'32" KO (パンチ)
重いパンチを振り回し前に出るホーラハンに対し、石井は打ち合わず右ローを効かせる。2Rも同じ展開から始まったが、石井は右ローで動きを止めると、右フックをアゴにクリーンヒットさせ見事ノックアウト。盟友・小野寺の復帰大会に華を添えた。
第6試合 68.5kg契約 5回戦 ○北沢勝(藤本/日本ウェルター級王者) ×ジョン・“スーパーレック”・パーセル(オーストラリア/同国ウェルター級王者) 判定2-0 (49-48,50-49,49-49)
ボディ、右ミドル等手数で勝る北沢だが、右ミドルの勢いではパーセルの方が上。最後までパーセルの勢いを止められず、北沢は勝っても渋い表情だった。
第5試合 62.5kg契約 5回戦 ×マサル(トーエル/ライト級3位) ○正木和也(藤本/ライト級) 判定1-2 (48-49,48-49,50-49)
1年ぶりの試合となる藤本ジム期待の星、正木が得意のパンチを効かせマサルを苦しめる。4Rこそマサルがカウンターのパンチをヒットさせ、膝の連打と肘打ちで反撃するが、5Rに正木に右ミドルで攻め込まれる。判定は割れたもののノーランカーの正木が金星を勝ち取った。
第4試合 ライト級 3回戦 ×乙幡耕一郎(尚武会) ○関野義男(治政館) 判定0-3 (27-29,28-30,28-30)
第3試合 ウェルター級 3回戦 ×中澤 賢(治政館) ○後藤貴司(トーエル) 判定0-3 (28-29,29-30,29-30)
第2試合 フライ級 3回戦 △谷 正亮(尚武会) △仲西 智(藤本) 判定1-1 (30-29,29-29,29-30)
第1試合 55kg契約 3回戦 ○田中義人(伊原) ×亘瑠(ワタル)(横須賀太賀) 3R 2'40" KO
Last Update : 09/17
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